01-01 異世界大陸とメイド少女
自分の事を案内人と名乗る“トレノ”と言う男に案内されるがまま、亮太は社長室の様な室内に突如作り出された、大人一人が楽に通れる大きさを持つ円形の何処に通じているのかも解らないワープホールを共にくぐり抜ける。
「少しぬかるんでいる様だから、足元にきおつけて」
「わ、わかりました!」
恐る恐ると言った形でワープホールを潜り抜けた亮太を待ち受けて居たのは、一面に広がる緑豊かな森林であり。
二人は一応平地ではあれど、殆ど獣道と言っても過言では無い、バイクが一台通れるか通れないかと言う横幅しかない土道に立っていた。
「まるでテレビの中に潜り込んだ気分だ」
そこに有る光景が幻では無い事を足土の感触や、緑自然の
漫画や映画の世界でしか見る事は無く、自分自身が体感する事は有り得ないと考えていた【異世界転移】が自分自身に起きた事を理解した亮太は。しばらくの間亮太はついつい感激する心に身を任せる。
「こいつは凄い……」
現代の日本では中々に見る機会が少なくなってしまった人の手が加えられていない自然風景を見たり。
地球とは違い、重力が少し低いために感じる身体が軽くなった感覚等を感じながら亮太は少年のようなきらきらとした瞳で感激していた。
その亮太の様子を隣にいる案内猫であるトレノも微笑ましそうにしばらく眺め終えた所で、彼が亮太に頼みたいと考えていたこれからの予定を告げる。
「どうやら、この惑星がお気に召した様で何よりだよ豊口くん。さて、私が何故君をここに転送したかを解って貰う為にもう少しお話に付き合ってくれないかな?」
「わかりました。俺は何をしたら良いんですか?」
「じゃあ先ずは私たちが今立っている、君が住んでいた地球と良く似た惑星【アルタリア】でのこれからの活動目標を伝えたいと思う。こちらを見てくれたまえ」
そう言ってトレノは華麗に右手を前に出して、様になった指パッチンを披露したその直後、彼の背後にその身長より少し高いほどの位置にプロジェクターでパソコンの画面を学校の黒板に写した時の様なサイズのスクリーン画面が造り出される。
そこにまず映し出されたのは地球と比べて海より大陸が少し多い惑星アルタリアの姿であり、宇宙の中で自転している映像が出される。
「これは私達が今立っている惑星を宇宙から見た映像。そしてーー」
映像内の惑星の回転が止まり。映像は突然、日本の中部地方がそのまま独立した様な形をした大きな島を前にして映像が一旦静止し。
やがてその大陸の中で、緑が多く写り、鷹の爪の様に細長く陸地が延びている大陸へと少しずつ画面が近寄っていく。
そこはまるで名古屋の下に位置する知多半島と良く似た森林地帯であり。亮太が以前暮らしていた地球に存在した知多半島と同じく、基本的には山道ではあるが西岸南部は綺麗な砂浜がある海水浴が楽しめそうな海辺が目に写る。
「綺麗な場所ですねトレノさん。あれ、でも……」
「おや、もう気いたかい……」
亮太はその山の中の細い道を、長い列を作って歩いている集団に気づかされる。それは木々の隙間から、時折ちらちらと見える程度の小汚ない布の様な物であったが、微かに見える肌色の手足から、それが人間らしき者である事を理解する。
「彼等は元々この地に住んでおられる住民の方達であり、これから亮太さんが関わるであろう人達でもあります」
それを聴かされた亮太は自らの視線を空中に浮かぶ画面から外し、真剣な表情のまま、隣に立っているトレノへと視線を戻す。
「そんなテレビの海外ロケみたいな事をするのは解りましたが、俺は具体的に何をすれば良いのですか?」
「うん。ではまず、この封筒を受け取って貰って良いかな?」
そう言ってトレノが手渡したのは、お年玉やお祝い事に使われる様に白く、封筒に赤いしめ縄の様な絵が書かれた物であり。それを戸惑いつつも亮太は受け取り、一先ず封筒の裏側と表側を交互に見比べながら聞く。
「これはいったい何なんですか?」
「その中に入っている物は、特殊な力が籠められた一枚のカードでね。そのカードを君が手にいれたときに所有権が豊口くんに移り、そのカードに記された力を君の成長に合わせてではあるが、自在に操る事が出来るようになるんだ。さあ、遠慮せずに開けて見てごらん?」
その言葉の意味を心から理解できた訳では無いが、亮太はトレノの言葉を信頼して力が宿ると説明されたカードが入っていると言う封筒の封を切る。するとそこにはトレノの説明の通り、光輝く一枚のクレジットカード程の大きさのカードがあった。
「これは……カード?」
戸惑いながらも、亮太はその光輝くカードを取り出して見るとそこにはトレーディングカードゲームのデザインに良くある、カードの上半分が絵になっていて、下半分が説明文等のテキストが書かれた物となっており。
そのカードの名を記すカードの一番上にある名前欄には金色の文字で一言【比類なき召喚者】と言う言葉が書かれていた。
描かれている絵を見てみると、自然が豊かに溢れた風景を背景に人種だけでなく竜等の異形のモンスター達と共に白ぶどうが実っていて、鶴が天井覆う木製の屋根があるテラスが描かれており。
そのテラスの中で料理やお酒等が並べられた、20人程の人達が一度に座る事が出来る木製の大型テーブルを囲む程の大勢の者達が共に座り、満面の笑みで笑い会っている絵であった。
「良い絵ですね」
そんな感想が自然と笑みを浮かべていた亮太の口から漏れる。やがてそのカードは淡く発光し始め、驚く亮太を尻目にそのまま亮太の胸の辺りへと砂を手から零れ落としていくようにして光となって吸収されていった。
「ふむ、どうやら旨くいった様だね。どうかな、力を得た感覚は?」
「突然頭の中にさっきまでは無かった【召喚士】としての知識や、知恵を昔から知っていた様な感覚がします……」
少し戸惑いながらではあるが、しっかりとカードの効果が発揮された事を確認したトレノのは頷いてから何やら右手の人差し指をあげ、画面を操作するような仕草を見せる。
すると突然先程までは何もなかった空間にA4サイズのPCの画面の様な物が現れ、トレノはそれを手慣れた様子で操作し始め、そこに現れた結果に満足したのかその画面を片手に亮太へと歩み寄る。
「豊口くん、君は素晴らしいセンスを授けられた様だね。この画面を見て欲しい」
釣られて亮太も近寄り、トレノから手渡された質量のない情報端末の画面に書かれている自らの状態を先程光になって吸い込まれて消えたカードから力を得ている事を感じてはいたものの驚かされる。
そこにはまるでテレビゲームのステータスのようにこう書かれていた。
【名前:豊口亮太〈Level,1〉】
【職業:比類なき召喚者】
【SP:50,0000P】
【所有物:無し】
【本拠地:無し】
「これは……」
その内容を見ても、まだそれが自分の物になったと言う実感が沸いていない亮太がまじまじと画面を見つめている中、トレノは亮太がいかに恵まれているかを説明する。
「なかなかのセンスだと思うよ。何せ、少し劣るが神様と同じ様に君はこれから創造する力を扱う事が出来る様になるわけだからね。じゃあ折角だから試してみようか? 本当は召喚を行うときにはSPと呼ばれる物を使わないといけないんだけど、最初の召喚だからサービスでノーリスクとさせて貰うよ」
「解りました。やってみます!」
そう言って背中を押してくれたトレノに軽く会釈しつつ、亮太自身もトレノがした様に何もない空間に画面を造り出して、召喚を行うために現在召喚する事が可能なもののリストを次々と手でスライドさせながら目を通していく。
そこにはずらずらと能力に関する説明がこの様に書かれていた。
【店舗召喚能力】
◇レベルを上げる事によるアンロック方式で、召喚可能となるお店が増える仕組みとなっており。最初は小さな個人経営のお店から、コンビニ、スーパーマーケット。最終的にはホームセンターから、百貨店に、デパート等だけではなく、商品を売買する店であれば全てを召喚する事が出来る。
◇能力者の行動に対する評価とレベルに合わせて、商品を発注する事が出来る種類が増え。カタログを通して注文と言う名の召喚をする事が可能となる。
◇何か召喚する場合、現金の替わりとして召喚土のレベルに合わせて毎日補充される【SPサモナーポイント】を使用する。(※現在、50万ポイントが日付が変わる事に支給されている)
◇価値の高い品をポイントに返還する事や、召喚した商品を通常の1/10ポイントでの買い取りになってしまうが回収する事も出来る。
◇召喚した店で仕入れた商品は持ち歩けるだけでなく、四次元空間のアイテムストレージに個人所有する事も出来る。
◇お店で取り扱っている商品を売買した場合は、その売上がSPとして加算される。
【レベル1】
・駄菓子屋 ・各種屋台 ・お惣菜屋 ・小さな自転車屋 ・和菓子屋 ・小型武器屋・小型防具屋・小型本屋・お面屋 ・雑貨店
「こいつは……、下手に触っていると直ぐにポイントが無くなって詰みそうだな……。それじゃあ、生活に役立つものが売っている【雑貨店】をお願いします!」
「うん。それじゃあ君のアイテムストレージに【雑貨店】を転送させてもらうよ」
そう言って、あたかもメールを送るかの様にトレノのは画面を操作し、亮太の元へと様々な商品と共に雑貨店を召喚する権利を亮太のストレージに送る。
すると、亮太の脳内に雑貨店がアンロックされた事を告げる女性の声が響き、その説明通り新たに亮太が召喚する事が出来る物のリストの中に、【雑貨店】が無事追加された。
「ありがとうございます! 無事に届きました!!」
「それは良かった……。さて、話すのが遅れたがこの小さな島は、これから他の大陸からやって来る事になっている者達により、開拓と言うなの侵略行為が開始される。それにより多くの者達の命が犠牲になると……君達が言うところの神様がお教えになられていてね」
「え……」
先程まで喜びに沸いていた亮太が、突然のとんでも話に唖然としているのを尻目にトレノは落ち着いた口調で話を続ける。
「豊口くんには彼等の侵略行為を阻止してもらい、次いでこの島で暮らす人達の生活を良いものにして頂きたい。細かい話と君の安全に関しては、忙しい私の代わりとして優秀なスタッフを君に付けるので、その子に聞いて欲しい」
「え? ちょっと待ってくださいトレノさん!! このまま大陸で一緒に戦ってくれるんじゃ無いんですか?!」
突然自分の思いも寄らない無謀かつ、物騒な話をトレノに畳み込む様に語られた亮太は流石に動揺していたが、そんな亮太の反応を予想していた様子のトレノは自分の両手を亮太の両肩に置き、二人の視線が混じり会った所で激を飛ばす。
「大丈夫。君が生前通り魔に襲われた時と違い、今の君には強大な神の加護と私を含むスタッフがついているよ。君が耐えられないような難題にぶつかったり、危機に陥った時は必ず私達が助けに来る。だから勇気を出し、強くありなさい!」
彼が放ったその言葉と思いに嘘偽りはなく。父親のような力強さと、思いやりに満ちた言葉であり、その言葉を聴いた亮太の心は不思議と熱意に包まれた。
「……解りました。出来るだけの事はやって見せます!」
「大丈夫、この惑星にいる勇者は君だけではない。君よりも先に訪れていて、今もこの地を駆け巡っている仲間もいるから安心して下さい。そして、君の事を側で支えてくれる彼女の事も紹介しよう」
そう言ってトレノは、再び元の社長室に続くワープホールを自分の後方に開けて見せる。すると、その穴を何か小さな影が輪潜りの様にして潜り抜ける形で飛び出してきた。
(何だあの小さい影……!?)
彼女と聴いて、亮太が人間の女性が飛び出してくると思いきや。その影の正体はなんと、何処からどう見ても綺麗な白とキャラメル色の毛並みと、短足で胴長の可愛らしいコーギー犬であり。
トレノの隣に並ぶようにして華麗な着地を決めて見せた彼女(?)をトレノは亮太に紹介する。
「彼女が、豊口くんの世話と案内をしてくれる事となる、“コーギー犬のマリナ”くんだ」
そう言ってトレノに紹介されたマリナと呼ばれるそのコーギー犬は、何処からどう見てもただの犬であり、流石に今日1日だけで一生分の理不尽を味会わされているであろう亮太であるが、流石に慌てて異議を唱える。
「ちょ、ちょっと待ってくださいトレノさん!! この子が相棒って、何処からどうみてもただのコーギー犬ですよね!?」
「ふふっ。落ち着いて亮太くん。彼女は勿論只の犬では無いよ。そうだよねマリナくん?」
そのトレノの言葉に対する答えと言う様に、突如として彼の足元に寄り添う様にして立っていたコーギー犬、事マリナの体は淡い光を放ちだし、次第にその身体は赤ん坊が早送りで成長するかの様にして、その姿を人間の少女の姿へと変貌させ始めたのである。
「これは一体……?!」
亮太がうろたえている間に、目の前にいたコーギー犬は気づけば完全なる人型となっているだけでなく、不思議の国のアリスを連想させる様なフリフリの白と黄色をベースとしたメイド服を着用し、キャラメル色の艶やかなロングツインテールに、ややつり目の茶色い綺麗な瞳。
そして頭には外側がキャラメル色で中が白い犬耳を生やし、お尻からもキャラメル色の尻尾を生やした、幼い人間の少女へと変貌を遂げて見せたのである。
「はっ……はじめまして亮太さん! わたしはこれから亮太さんのお世話をさせていただきます、マリナといいます! まだとるに足りないところがあるかとは思いますが! せいいっぱいがんばりますので、よろしくお願いいたします!」
その先程までは普通の犬だったとは全く思えないほどの可愛らしい容姿と、言い馴れていなさそうだが、声が良く通ったしっかりとした挨拶に、困惑していた亮太も彼女の精一杯の思いに応えたくなる。
「こちらこそ、色々とご迷惑をお掛けすると思うけどよろしくお願いするね、マリナちゃん」
「はい! 亮太さんのためならば何でもしますので、マリナにご遠慮無くお申し付けください!」
何とか御互いの間に壁が出来ず、初対面の挨拶を無事に終えた二人を見て、内心仲良く出来るか心配で堪らなかったトレノがホッとした所で、トレノは二人に対してこの場での別れを告げる。
「それじゃあ、二人にはこれからかなり無理を強いるとは思うけど、よろしく頼みますね」
そう言い残し、トレノは二人に見送られながら、部屋に溜め込んでいるらしき激務へと帰っていった。
「行っちゃったな」
「そうですね」
残された二人は、一先ずこれからどうするかを決めることにする。
「先ずはこの大陸で、俺達は具体的に何をすれば良いのかな? 確か、このままぼーっとしてるとヤバイやつらが攻めてくるんだよね?」
その質問が実は一番の問題点であったらしく、マリナは気持ちを落ち着ける為か深呼吸をしてから話始める。
「はい……。トレノ様が亮太様にこの惑星の全体図を見せておられたと思いますが、この大陸の他にも沢山の大陸がこの惑星アルタリアにはありまして。
その中でも国の規模が大きく、狂暴で武力支配を主とする王国が一つ、私と亮太さまが今居る大陸の近くに存在します。
その狂暴なかたたちは、同じ大陸内に住んでおられる方達に突然襲いかかり、奴隷としてこきつかったり、最悪の場合殺害するのですが。彼等は最近になって、自分達がいる大陸を制覇してしまったようなんです……」
「狙う獲物がいなくなったから、違う大陸に渡ってでも暴れまわりたいって言うのかよ!? 相当な戦闘狂だなそいつら! と言う事はそいつらが来る前に何とかして食い止める準備をしなくちゃいけない訳だけど、勝算はあるのか?」
その質問は予想していなかったのかマリナは表情を強張らせ、目をパチクリさせながら質問を返す。
「えーと……しっ、失礼ですが亮太さんはトレノさんから具体的な行動プランを何も御伝えされておられないのですか? てっきり私は、既にその……撃退できるだけの力と知識を持っておられるのだとつい!」
「え? 嘘でしょ!? 俺はこの大陸で働いて欲しいと言う話と、召喚能力と雑貨店を貰っただけでそれ以外は何も知らないぜ?!」
その話を聴いて、マリナは鳩が豆鉄砲を食らったような唖然とした表情になり。やがて下を向き何かをつぶやき始める。
「……てことはつまり……私は何も知らない素人の亮太さんと、旅をサポートすると言うとんでもなく難しい任務を託されたってわけじゃない……!! こうしちゃいられないわ!!
亮太! 急いで大陸で暴れまわっている奴等を懲らしめる為に、偵察しに行くわよ!!」
「あ……あれ? マリナちゃん実は気の強いキャラだったの?」
さっきまでは人見知りで、腰が低かった彼女の態度が突然一変して、かなりツンツンとした態度になった為に接客になれている亮太も流石に戸惑うが。そんな彼に彼女は荷だちを覚え、遠慮せずにキツい口調で言葉を返す。
「何? もしかしてずっと下からペコペコした態度でいて欲しかったんですか? 申し訳ないけど、今はそんな話をしている時間すら惜しい状況なの!! 走るから付いてきて!」
「なるほど。それがマリナちゃんの素顔な訳だな! 俺はもじもじされるより、そっちの方がやり易いから助かる!!」
そう言いながら山道を下りながら、二人は激しい会話のキャッチボールを開始する。
「何よその言い方! そうやって何時もメスを口説いているわけ?!」
「うんな訳あるか! 俺はどちらかと言うと女性には奥手で、声かける事が出来るのは店に来るお客さんと子供ぐらいだよ!!」
「ふん。じゃあ今まで随分と寂しい日々を過ごしていたんでしょうね!!」
「いんや、意外とそうでもないぜ? さっき俺に無理矢理合わせようとしてくれていたマリナなら解ると思うけど、人と合わせるのって相当に大変だからさ!!
御互いに気を使ってまで一緒にいる奴等なんて、ふと嫌なことがあったり、切っ掛けさえあれば簡単に別れてしまうだろ?」
「わっ……私に聞かれても。し、知らないわよそんな事!!」
その質問に、何故か赤面して答えるマリナを見た亮太は、彼女が根っこから悪い犬では無いことを感じて、ついつい微笑ましくなる。
そんな亮太の生暖かい視線に気付いたのか、マリナも何とか追及しようと考えるのだが、二人の元に突然日本語で、男の子の悲鳴が道から離れた森の方から聴こえて来る。
「だ、誰か助けてぇぇぇぇ!!!」
その叫びを聴いて、二人の中で【もしかして、狂暴な奴等がもうすでに上陸したのではないか】と言う、最悪のシナリオが浮かぶ。
だが。例えそうであっても、この大陸に来た二人の目的は変わらない。
だからこう言う。
「助けに行くぞ!!」「助けに行くわよ!!」
「え……」「なななっ……!?」
二人の選ばれし救世主は、その後も御互いにいじりあいながら、声の主がいる森の深くへと突き進んでいった。
※後付けで、少年の悲鳴が日本語であることにしました。(7/19)
・召還→召喚・召喚師→召喚土に訂正させて頂きます。
・報告して頂いた誤字の修正をさせて頂きました。ありがとうございます! (8/28)