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事故に遭いました~俺って全身不随?でも異世界では元気ハツラツ?  作者: サクラ近衛将監
第二章 再起と発展

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2ー6 復帰した健司の世界 その四

 俺が始めたDDR6のメモリー販売と、M.2SSDの販売が思いのほか軌道に乗っている。

 大手メーカーからのオファーのほかにも、東京の秋葉原や大阪でんでんタウンのショップからも受注が入ったんだ。


 多分口コミで俺のところの製品の安さと信頼性が広まった所為(せい)だろうね。

 東京と大阪で何店舗あるか知らないが、ロット単位での大量注文と小口の大量発注があれば、発送担当の派遣社員が悲鳴を上げるくらいになる。


 その分給料も弾むから勤務時間内は頑張ってくれ。

 因みに、予め計画しておいた会社概要と、ネット販売の広告をネットに上げたら余計に注文が殺到した。


 やむを得ないので、現場の声を確認して、派遣社員を倍増することにしたよ。

 ついでに在庫が減ったことから、製造ラインも動かし始めたよ。


 製造ラインって言っても大したものじゃないんだが、見た目、流れ作業で製品が次々に変化して行く場面を見せているだけで、実際は陰で俺が懸命に複写生産を行っているだけの話だ。

 このための偽装生産ラインを作り上げている。


 取り敢えず、各種製品を百万個ほども作っておいたから当座は大丈夫と思う。

 しかしなぁ、会社の設立から三か月も経たないうちに、百億円の品が(さば)けたんだぜ。


 社員が三人、派遣社員を含めても15名、いや、現時点では派遣社員が24名になったんで、総勢27名の従業員で百億円の売り上げだぜ?

 一人頭で言えば三か月で3億円~5億円程度の売り上げをしたことになるんだ。


 うーん、ボーナスが大変な額になりそうだな。

 この際だから、派遣社員の意向を聞いて、希望が有れば正社員で雇用することにしよう。


 但し、LLCだから出資は必要だな。

 新しく社員になる者は10万円の出資をしてもらおう。


 今回の売り上げだけで最初から派遣されていた者には、臨時のボーナスを支給することにして、その額が一律20万円。

 二回目に増員されてきた派遣社員については、10万円のボーナスを支給してあげる。

 このボーナスの有無に関わらず、10万円を出資すれば、正社員にもなれるという特別条件付きの採用だけどな。


 話をしたら、全員が諸手を挙げて、正社員になることを望んだよ。

 玉石混交のところはあるけれど、半年間の仮採用期間を置いて、本当に駄目な奴は、(はじ)くつもりだ。


 俺は鑑定が使えるからね。

 相手が何某(なにがし)かの悪意を持っていたり、さぼり癖が有るようならば正式採用はしない。


 不採用の場合は、出資金に多少の配当金をつけて返却し、辞めてもらうことにするが、その点は仮採用前にしっかりと言い含めておいた。

 そのための監視役と言うかまとめ役も必要なんで、早急に管理職を入れなければならなくなったな。


 人材募集の広告を出して、広範囲に人を集めたよ。

 暫くは、面接で忙しくなりそうだ。


 これだけは人任せにできないからな。

 ついでに会社の寮も確保することにした。


 市内に新たに造る計画のあったマンションのうち4棟に分かれちゃうけれど、24戸分を予約購入したよ。

 こいつは広さが2DKから3DKの家族用なんだが、別途独身者用の社宅も建設する予定で、市内に土地を購入したよ。

 家族寮の方は、一戸当たり平均4000万円ほどなので、総額で9億円弱が必要だったな。


 独身寮については、元々古い二階建てアパート二棟が有った場所で、ここに高層の40人分の独身宿舎を造るつもりだ。

 土地代込みで一戸当たり平均1500万円ほどがかかるので、総額で6億円の経費かな。


 でも社員の福利厚生には必要な出費だと思うよ。

 できたばかりの中小企業で15億円もの福利厚生費用を捻出できるところがすごいけどね。


 でもこれで満足していてはいけないよね。

 取り敢えずは、色々と取り組んで、最終的にはウチの会社でウェラブルPCを造るのが取り敢えずの目標だ。


 それが完遂できたなら、また別の夢を実現してみることにしよう。

 その前に、俺も何とか嫁さん若しくはその候補を見つけないとな。


 世の中半分は女性なんだから、この世界のどこかには俺の理想の女性が居るんじゃないかな?

 でも、福山じゃ難しいかなと思うんだ?


 いや、まぁ、確率の問題でさ。

 福山市は、約45万人前後の人口のはずなんだけれど、徐々に減っているんだよね。


 単純に考えて40万人に一人の理想の彼女がいると仮定するならば、百万人都市(千葉や仙台)なら2.5人、400万人前後(横浜?)なら10人、一千万都市(東京)なら25人いるということだろう?

 まぁ、人口が多けりゃいいというわけじゃないけれど、出会いの機会も増えるんじゃないのかなぁ。


 そんな意味でも大都市には憧れていたんだけれど、生憎と東京の二年余りでは出会いなんぞなかったな。

 そりゃぁ、社内には綺麗どころもいたけれど、そんな女性には必ずと言っていいほど彼氏がいたよ。


 そこに割り込むような勇気は流石になかったな。

 ここ(福山)だって、きっと良い女は居ると思うよ。


 でもなぁ、俺が物欲しそうな目で見ていたら、絶対に女の子だってひいちゃうよな。

 そこは絶対に紳士的にふるまわなければならないし、それなりの見栄えも良くなけりゃ女性も目を向けてくれないよな。


 と言うわけで、とある休日に最寄りの『ヘアサロンBB』に行った。

 ネットで見る限りはオーソドックスながらも最新のメンズ美容も手掛けている店らしく、評判も良いんだ。


 ここでセットを決めて、駅近くの紳士服店をはしごしてみたよ。

 結局はオーダーメイドの服を三着も別々の店で購入することになったな。


 俺って、これまでは、吊るしの背広しか買ったことが無いから、正直なところおどおどしながらの注文だったな。

 でも流石に三軒目になると慣れたけれどね。


 女性向けのおしゃれもあるけれど、実は管理職の面接にはやはり見栄えも良いものじゃなければならないからね。

 特急で頼んで十日で出来るのが一着、後の二着は一月後になるようだ。


 三軒もはしごすると流石に遅くなったぜ。

 どうせ一人住まいだからな。


 今晩は外食と決めていたから、駅前のホテルのレストランに入ったよ。

 ランチはさほどでもないんだがディナーともなれば値は張る。


 サラリーマン時代はとてもできない贅沢だったが、季節のディナーで1万5千円也の料理は流石に美味かったな。

 マナー?


 ウン、入社した際のオリエンテーションで一応洋食のマナー教室には参加しているぜ。

 多分、本当にマナーを教えるだけの料理だからそんなに良いものが出てきたわけじゃないが、ワインの選び方や、ナイフとフォークの使い方なんぞはしっかりと見についている筈?


 まぁ、何とか急場を(しの)ぐ程度には覚えていたな。

 ウェイターやウェイトレスに笑われたりはしていなかったし、他にいた客からも変な目で見られてはいなかったようだ。


 無事にディナーを終えて、最上階からエレベーターでロビーに降りたった俺だが、そこで事件に出くわしてしまった。

 一見して、背の高い外人さんが、若い日本人女性を捕まえて、ナイフを胸付近に突きつけている状況だ。


 なんだなんだ?

 映画かテレビのロケなのかとも思ったが、周囲を取り巻いているボーイやガードマンの様子から見て、ロケではなさそうなんだよな。


 カメラを構えている奴は居ないが、こんな時でもスマホを構えて撮影している奴がいるのはびっくりだな。

 さてどうすべぇかな。


 一緒に降りて来た客の二人はささっと別方向へ逃げて行ったよ。

 うん、関りにならないのが一番賢いんだけれど、逃げればあの女性がかわいそうだよな。


 自慢じゃないが、俺ならあの女性を無傷で救助できると思うんだ。

 但し、状況が分からないのに介入するのもなぁ。


 仕方がないので近くにいた女性のホテリエに尋ねてみた。


「ごめんなさい。

 取り込み中かもしれないけれど、なぜあんなことになっているの?」


「えーっと、正直なところよくわからないところはありますが、あの外人さんがヴェルティーユさんを連れて来いと言っているみたいです。

 あの外人さんに捕まっているのは、ホテルに宿泊中のお客様で女性二人で外出から帰って来たところをあの外人さんに捕まって、あの状態です。

 お連れさんは、ガードマンの後ろにいますけれど・・・。

 警察にも通報はしたんですけれど、多分、このままじゃ(らち)があきそうにありませんよね。」


「なるほど、状況はわかりましたが、あの外人さんも宿泊客ですか?」


「いいえ、違うと思います。」


「で、ヴェルティーユさんと言う人はここに宿泊しているの?」


「正確なところは覚えていませんけれど、確か昨日チェックアウトされた筈です。」


「なるほど・・・。

 あの男が(わめ)いているのはフランス語のようですけれど、ヴェルティーユさんもフランス人ですか?」


「はい、確かフランス国籍の方のはずですけれど、英語を話しておられました。

 でも、あの外人さんは英語の方は片言で、フランス語で喚くものですから、こちらも事情がよくわからないでいます。

 ウチでフランス語のできる者は今日はお休みなんです。

 一応英語で、ヴェルティーユさんはここには居ないと伝えてはみたんですけれど、ますますいきり立って手が付けられない状態なんです。」


「状況はわかりました。

 警察が来ると、余計に興奮しそうな状況ですね。

 ちょっと私が交渉してみましょう。」


 数歩程近づいてフランス語で言った。


「どなたか知らないけれど、日本でそんなことをするとは無粋ですね。

 しかも若い女の子を人質に取って・・・。

 お国では問答無用で狙撃されても文句の言えない状況でしょう?

 その女性を放してくれませんか?

 そうすれば日本の警察にあなたの罪を軽くするように交渉もできますよ。」


「うるさい、お前は誰だ。

 俺はここに泊まっているヴェルティーユを連れて来いと言っているんだ。

 何故連れて来ない。」


「どうして、ここにヴェルティーユさんが泊まっていると知ったのかは聞きませんが、ヴェルティーユさんは昨日にはチェックアウトして、ホテルを出たそうです。

 ホテリエ達も、チェックアウトした後の彼女の行動は知りません。

 それでもここで騒ぎ立てますか?

 もしかすると、既に日本国外に出たかもしれないのに・・・。

 それでも連れて来いと?

 長期戦になれば、食事やトイレはどうします。

 あなたはともかく、人質の女性はそんなに持ちませんよ。」


「ウっ、うるさい。

 黙れ。

 俺は、ヴェルティーユがここに来るまでこいつを人質に何日でも頑張って見せる。」


「そうですか。

 では仕方がないですね。」


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