亀裂
読者「投稿遅えぞ! 何してんだおらぁ!」
作者「すみませんすみません! リアルが多忙でしてまとまった時間が」
読者(無言の腹パン)
本当にのんびり更新ですびましぇん……
「高野の場合は……中年の男から本を渡されたんじゃないのか?」
中年の男、サンタクロース。
本を渡す。
そんな人物、
『私はサンタクロースという者でね、今日は君にプレゼントを持ってきたんだよ』
1人しか思い浮かばない。
「……ああ、去年のクリスマスの日。おかしな本を貰ったよ」
俺が何て事の無い普通の事を言ったその時――その場がシン……と静まり返った。
黒田は考え込むように顎に手を当て、しばらくの間何も言わなかった。俺は何かまずい事を言ったのかと何も言えなくて、その間、俺の気まずさを紛らわしてくれているかのように、さくらの気持ちよさそうな寝息だけが部屋に響き渡るのだった。
……しばらくして、黒田がゆっくりと口を開いたかと思ったら。
「……そうか。つまり高野は……いや、何でもない。さっき俺が言った、精霊術を教える話は忘れてくれ」
「え? どういう事だよ? ……っておい!」
黒田はそのまま俺に背を向け、帰ってしまった。
……黒田が俺を無視するなんて、これまでの付き合いにない、初めての事だった。
「黒田、様子がおかしかったな……俺、何かまずい事でも言ったのか?」
後に残されたのは、気持ちの悪い気まずさだけだった。
黒田の様子がおかしくなったのは、明らかに本を貰った事を伝えた瞬間だ。あの本ずっとさくらに預かってもらっているけど……もっとよく調べて見る必要があるかもしれない。
「そういえば、精霊師に精霊が襲われているっていう話もさっき聞いたな……」
もしかしたら俺は、精霊師関連について何も知らないのかもしれない――いや、知ろうとしていなかったんだ。
分からないとか、頭が痛くなるとか言って、誤魔化してばかりで。
「きちんと、真剣に調べてみるか。本の事……本の精霊の、さくらの事」
俺は決意を胸に、本と真剣に向き合う事にした。
「ん? こんな時間に誰だ……?」
時間はあっという間に過ぎ、良い子は寝る時間の午後9時頃。俺の携帯の着信音が部屋に鳴り響いた。
着信先は……げっ、俺のバイト先?!
そういや、俺がここで寝ている間はバイトに行ってなかったな。無断欠席になっているだろうから、店長めちゃめちゃ怒ってるだろうな……
気持ちよさそうに寝ているさくらを起こさないよう、俺は痛みに耐えながらベッドの脇に置いてある「ブー、ブー」とうるさいスマホへと手を伸ばした。
「はい……。もしもし……?」
『高野!! ここ最近バイトをほっぽり出して、一体どういうつもりだい! 明日、うちに顔を出さなかったらもう来なくていいからね!!』
「ちょっと待ってください! それにはちゃんとした理由があって――」
俺の言い訳など聞きたくない!とばかりに、俺の言葉を遮る形で通話がぶつっと途切れてしまった。
バイト先の店長めちゃめちゃ怒っていたな……。俺、まだまだ怪我が完治していないんだぞ。体のあちこちが痛いんだし。こんな状態で明日会いに行くのなんか無理に決まっているじゃないか……。
もしもバイトをクビになったとしても、以前使った『金の生成』という魔術をさくらに使ってもらえば資金調達は容易だ。時間はかかるだろうが、無尽蔵に金を作れるのだからな、それを売って生活して行けばいい。
だが、苦労をしないで金を手に入れるのは何だか気持ちがもやっとするものがあって、使いたくないのだ。もっとこう、きちんと働いて、その分だけお金を手に入れる、と言うか。そういう方が良いんだ。
はあ、次から次へとハプニングばかり。これが泣きっ面に蜂ってやつだな……。
肩をがっくりと落として、頭を抱えたい気分になった。
……そう言えば、普通は精霊師が魔術を使う事は出来ないって巫女さんに教えてもらったっけな。うん?じゃあ、何で俺は使えるんだろう?
巫女(ミスナって名前があるのに……)
作者「どんまい☆」
巫女(無言の腹パン)
作者\(^p^)/




