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【書籍化決定】クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った  作者: 星野林


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一石二鳥

「さてと、捕まえた魔王軍幹部……とりあえず図鑑によると素体として優秀らしいし、魔人として……もっと人に近づきたいって言っていたクラリンと合成してみるか?」


 俺はクラリンを外に出してみて、クラリンに聞いてみる。


『はい、ご主人様! 私もっと人に近づいた生活をしたいです! 駄目でしょうか?』


「いや、希望するなら良いんだ。ちょうどよい素体も居るからな」


 クラリンも合意が取れたので、俺はクラリンと苗床化していた魔王軍幹部を合成することに。


 正直繁殖母体にするって悪魔の所業だけど、悪魔に悪魔の所業をするってどうなのだろうか? 


 なんて馬鹿なことを考えたが、俺はクラリンと魔王軍幹部を合成する。


 すると合成した結果新しい魔人としてクラリンが生まれ変わる。


「魔人……大淫婦へと生まれ変わりました! ご主人様!」


「凄い反応しづらい種族に進化したな……」


 魔王軍幹部が青紫色の肌をしていたが、クラリンと合成したことで、肌の色は紫色が強くなり、女性らしい豊満な肉体へとクラリンは進化していた。


 あとやっぱり俺がクラリンって名付けている方が影響は強いらしく、魔王軍幹部も名前はあった筈だが、綺麗に意識はクラリンに乗っ取られてしまっていた。


「魔王軍幹部の……名前忘れたけど、そいつの記憶は無いか?」


「無いですね。私の中からは綺麗さっぱり消え去ってます」


 人族同士は合成できないし、名前を名付けたモンスター同士は合成できない縛りがあったけど、魔王軍はモンスター判定なのか? 


 うーん……多少判定がガバガバになっているのは今に始まった話じゃないしなぁ……。


「変化としてはどうだ? より魔人としての格は上がったと思うけど」


「ステータスオープン」


 クラリンがステータスを見る。


 俺も見るように言われるので見ると、ステータスはオール8万くらいになっていた。


 魔王軍の幹部がオール7万くらいだったから少し上がった。


 種族的な強さだと、彼女を繁殖させて増やした上位悪魔が5000くらいなので、素体の強さに引っ張られたか? 


 ここからクラリンはレベルアップによる能力ボーナスとレアリティアップがあるから……能力値100万近くになるんじゃないだろうか? 


 強すぎる……一気にインフレしたソシャゲみたいに数字が増えたぞ……。


「そんなに能力が上がると日常生活できなくなる気がするんですけど……」


「まぁ割り振るとしてもHP、MPとガードとかの能力上げすぎても何とかなる系を上げておくけど……それでもレアリティ上げたら全能力3倍だから……24万になるのか……」


「強すぎません?」


「レアリティアップやめておくか?」


「いや……できればしてもらいたいですけど……」


「了解」


 とりあえずレアリティアップはしておく。


「力が溢れてきます……これならご主人様への反逆も!」


「そんなことを考えていたのか!」


「嘘ですよ! 考えてません!」


 一瞬警戒してしまった。


「それと、私だけこの姿になるのもあれなんで、元キングスライムで現クイーンスライム娘の皆もその上位悪魔の素体と合成してあげてくれませんか? 彼女達もできればより人間に近い体を欲しがっていたので」


 それ……今やると酷いことにならないか? 


 ま、まぁ……クラリンがその子達も面倒を見ることを条件に合成をしてやることに。


 その際、クイーンスライム娘達に名付けをしてやるのだったが、30体分の名前を速攻で考えろっていうのは無理で、俺は覚えている限りの川の名前をスライム娘達には付けるのだった。


 例として挙げると利根川からとってトネなど……。


 スライム娘達……合成した結果皆大淫婦っていう魔人に変わった彼女達は名前を喜んでいたけど、なんか申し訳ない気持ちになるのだった。







「俺の能力で、まだバグ技みたいに使える技があったりしないかなぁ」


「ん? 斎藤さん、何か考えてるの?」


「あ、細田……実は」


 俺より一回り年上でゲーマーを自称する細田が近くに居たので捕まえた。


 彼はアリスから魔法を教えてもらってから、金属を任意の形に成形する仕事をこなしながら、暇な時間は様々な素材を使って可動式フィギュアを作ることを繰り返していた。


 東條はやや引いていたが、細田の作るフィギュアを彼の許可を取って日本ひのもとのフリマサイトで1個1万円の強き値段で販売したところ、飛ぶように売れた。


 コメントでは、


『普通の市販フィギュアでは不可能な可動域を実現しているし、細部までの作り込みに狂気を感じました』


 とか、


『オリジナルフィギュアなのにモデルがいるかのような作り込み……これを木材で組み上げているのに職人技を感じました』


 などと書き込みがされていた。


 ちなみにモデルになっているのは、八の島で生活している魔人の女性陣。


 特にアリスのフィギュアの売れ行きが凄いらしい。


 魔法で作ってるからと本人はそこまで手間が掛からないって喜んでいたけど、購入者からしたら、石や木材を使って可動するフィギュア作っているように見えるから、狂気の品扱いされてもおかしくはない。


 なんなら最近は東條と組んで、俺の販売しているブースに商品を置くようになったらしい。


 東條曰く、1日で20個近く売れるし、材料費考えたらウハウハだよ……って興奮していたのを覚えている。


 まぁ東條のプロデュース力も光ると思うけど。


 話はそれだけど、細田の事は東條と仕事をしている時に結構お世話になっているし、信用できるって判断し、俺は能力を説明し始めた。


「いや、まぁ……色々能力を持っているのは知っていたけど」


「あれ?」


「逆にバレないと思ったのかよ……俺が把握しているだけでも、日本と行き来する能力、人やモンスターを捕まえる能力、蘇生……いや合成して新しい生き物を生み出す能力、あと畑を作ってるの見たからそれもあるんだろ? 一体何個能力持っているんやろ」


「あー、分かる人には分かるのか」


 一部の人にはバレているけど、お世話になっているから本人である俺が教えてくれるまでは聞かない……というのが暗黙のルールになっていたらしい。


 お恥ずかしい。


「で、能力を教えてくれるのか?」


「そう、ゲーマーだった細田なら能力の組み合わせで何か考えつかないかなって思って」


「どんな能力があるんだ?」


 俺は今持っている技を開示する。


 ・捕まえる

 ・合成する

 ・鍛える

 ・道具を作る

 ・収納する

 ・大豊作

 ・図鑑

 ・名付ける

 ・範囲を拡大する(レベル3)

 ・穴を掘る

 ・鍬ワープ

 ・釣る

 ・繁殖する

 ・剥ぎ取る

 ・肥料を作る

 ・クリエイティブモード

 ・拠点作成/拠点指定

 ・シンボルを作る

 ・地図を作る

 ・スポナーを作る

 ・自動掘削

 ・遺伝子組換え

 ・時間操作

 ・日本に向かう/異世界に戻る

 ・ダンジョン生成

 ・レアリティアップ

 ・天気予報


「待て待て、多い多い……えぇ……これ全部能力なのかよ」


「使い道が限られるのもあるけど……バグ技見たいな技もいくつかあって……例えば」


 俺は道具を作るで釣り竿を作り、地面に糸を垂らす。


 その直後に地面を引っ張ると、ゴロゴロと宝石の原石だったり、化石っぽい物が大量に出土した。


「こんな感じで、地面で釣りすると地中の物を釣り上げることができちゃうんだけど」


「うわぁ……そりゃあバグ技だな」


 他にも幾つか連鎖させることで、技の影響力を凄くしたり、バグ技っぽいのが使えると説明すると頭を抱えていた。


「これ……もしかして他人の能力とも連鎖するんじゃねぇか?」


「と、言いますと?」


「例えば俺は精密模写って能力をこの世界に来た時に授かった。言ってしまうと映像記憶ってやつだな」


 映像記憶……記憶した映像をいつでも思い出して、特徴を説明したりすることができるのだけど、細田は更に模写能力があるのでそれを紙に書き起こす事ができるらしい。


 この力を使って精巧なフィギュアを造っていると彼は語る。


「例えばだけど、俺が日本のモデルハウスに行くとするじゃん」


「うん」


「その内部を写真では分からない範囲とかを図面で書き起こして……それを斎藤が読み込んで拠点作成で家を作るっていうのは可能だったりするのか?」


「普通にできるけど」


 もしかして、ここにある家がパターン化されているのって斎藤のレパートリーが少ないだけかって聞かれて、俺は頷いてしまった。


「なるほどなぁ……いや、俺だとそうだけど、他の人にも能力持ちが居るんだから、組み合わせたらヤバい人も出てくるんじゃないか」


「確かに……俺の能力でこれなら、組み合わせることでもっと凄いことになる人物もいるかも?」


「あと俺が思いついたのだと……肥料を作るだけど、空気中の窒素を窒素肥料にするだけじゃなくて、モンスターの亡骸からリン肥料と骨からカルシウム肥料の3つは大量に作ることができるんだろ」


「ああ、スポナーで湧かせたゴブリンを肉塊にして肥料に加工しているけど……」


「肥料ってその3種類が主要なだけで他には無いのか?」


「……確かに?」


「油粕とかいう肥料とか無かったか? ゲームだと肥料で出てきたりするんだが、油を搾った粕だろ? 肥料を作る過程の副産物も手に入れられるんだから……あ、魚をスポナーから湧かせれば、魚の養殖ができるんじゃないのか?」


「確かに!」


 動物やモンスターをスポナーで増やす事は思い付いていたが、魚をスポナーで増やして、養殖場を作るって発想は出てこなかった。


 俺は細田にお礼を言ってから、速攻エリーゼにこの話をすると、すぐに養殖場を作るように言われ、海に網を張って、網の中の海面に浮かぶ感じでスポナーを設置して……可動させると、大量の魚を苦労せずに手に入れることができ、一部は塩漬けにしたり八の島の島内で消費するが、消費以上の魚は肥料として活用することができた。


 魚肥と言われる奴である。


 魚の養殖? に成功しながら、肥料も手に入る一石二鳥の手だった。

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