#34:シェアハウスの新しい住民
2か月を目処に更新する予定が、いつの間にか3か月経過してました。
「そういえば、皆は同じ家に泊まってるんだっけ?」
「え、そうなんですか!?」
新条先輩は食い入るようにして、俺に聞いてきた。
「え?はい、まぁ、高校生になってシェアハウスの管理を任されて……一応彼女たちが今の住人ってことになってますね」
「ずるい」
「……え?」
気のせいだろうか。目の前にいる新条先輩が凄く可愛らしい声でそう言ったような気がしたんだけど。
「ずるいです!私も皆さんと一緒に生活したいです!」
「え、えっと……新条先輩?」
「ふふふ、芹香ちゃんが住むなら私も住もうかなー?」
「暁先生まで?急にどうしたんですか?」
聞き間違えではなかったようだ。さらには新条先輩の真似をするようにして、暁先生もシャアハウスに住みたいと言い始めた。
「ちょっと急にどういうつもりですか?」
「芹香ちゃんは佐山君と一緒に、生活したいだけだと思うよ。皆みたいにね」
「なっ!?先生、それは秘密って言ったじゃないですか」
新条先輩はあたふたとしながら暁先生をポカポカと叩いていた。
「まぁ、私はみんなの監視かなぁ。後、一人暮らしって結構大変だからね。良いの無いかなぁって探してたんだけど、シェアハウスならちょうどいいかなって思ったんだ」
まぁ確かに、先生は夜遅くまで仕事をしているイメージがある。そこから家に帰って夕食を作るとなると、結構大変なんだろう。
「結婚とか考えてみるのも、一つの手だとは思いますけど」
胡桃が暁先生に聞いた。その質問って人によっては地雷踏むことあるから、結構危険だと思うけどなぁ。
「うーん。そうだねぇ。忙しくて中々時間が取れないってのが本音だったかなぁ?」
「……だったんですか?」
胡桃はそう言うと、暁先生のことじっと見つめていた。
「うん。でもね、つい最近好きな人を見つけたんだ。困ってた時に私を助けてくれた人。だから、その人の傍にいるためにもってこと。駄目かな?」
そう言うと暁先生は俺のことをじっと見つめてきた。え?まさか俺のこと……って流石に思い違いだよな?でも彼女の理由からしてそれしか考えられないような……
「はぁ、分かりました。どうするの翔?」
胡桃は俺の方を見て聞いてきた。彼女の今の発言はいったんおいておいても、空き部屋をそのままにしておくのは少々勿体ないものがある。
「分かりました。歓迎しますよ」
「本当ですか?ありがとうございます、佐山君」
新条先輩は俺の手を取ると、嬉しそうに微笑んでくれた。
「あ、そうだ。家賃とかは」
「特に取ってないわね。最初は取る予定だったんだけど、ライリーとか恵令奈さんとか、流石にお金は取れないからね。翔の両親とも相談して取らないことにしてもらったわ」
俺の代わりに胡桃が説明した。ここら辺の管理は最初は俺がやる予定だったんだけど、胡桃がやったほうが効率も良さそうだったからな。適材適所というやつだ。決してさぼりたいわけではない。
「そ、そうですか。……何か申し訳ない気がするんですけど」
「芹香ちゃんは高校生なんだから、お言葉に甘えちゃいなさい?お友達の家に泊まる感覚でいいのよ。私はそうだね……胡桃ちゃん、佐山君のご両親と後で連絡を取らせてもらえないかしら?」
「はい、分かりました」
暁先生はどうやら、俺の両親に連絡を取って相談するらしい。確かにさっきの彼女の話だと教師と生徒だと友達の家に住むのとはまた変わってきてしまうからなぁ。後は先生とか社会人としてのプライドなんかもあるのかもしれない。
ライリーは若干不貞腐れてはいたけど、二人が来ることには皆賛成してくれたので、晴れて俺たちのシェアハウスに新しいメンバーが二人加わることになった。ちなみに、新条先輩の老親は結構放任主義らしく今回の件も簡単に許してもらったそうだ。




