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ほのぼの生活  作者: ミルフィーユ
第1章:異世界編
19/34

#19:異世界

異世界編突入です。急展開!タイトル変更しました。

 そんなことあるはずがない。これはVRMMORPGの世界なんだぞ。そんなことあるわけない。


「ライリーさん、それは本当なの?」

「勿論、嘘なんかいう訳ないよ!」


 もし仮にこれが本当ならば、助けになんて来ないだろうな。というかちょっと待てよ。ライリーの話が本当ならここは異世界ってことになる。ファンタジー世界、つまり魔法が使えるということなのか。


「ステータスオープン!……私の力はそのままみたい!」

「先輩!私たちもやってみましょう!ステータスオープン。あれ?」

「私もやってみるわ……って、ええ⁉」

「あれ?」


 未来と俺と胡桃の3人はステータスオープンと唱えると、ステータス画面が出てきた。しかし、何と3人とも魔法への適性がなく、使えないとのことだった。魔法のいない世界で育ってきたものだから当然と言えば、当然なのかもしれない。


「あらら、お姉さんは適性あったみたいね」

「私も……一応」

「私もです」


 3人は微力ながらも一応適性は存在するらしい。彼女たちのもともと過ごしてきた世界で、魔法に似たものがあったからこそ、ぎりぎり適性があるんじゃないかとのことだった。そんな、俺は魔法が使えないというのか。


「何してんの?」

「止めないでくれ、影音。俺は魔法が使えないんだ」


 落ち込んでいる俺に対して、影音がいつものようにクールにそう言った。今はそのクールさが辛いぜ。すると、後ろから何か柔らかいものが当たった。


「大丈夫だよ!何があっても私が絶対に守るから!」

「ライリー!」

「カケル君!」


「こらー!そこ、ラブコメ出さないの!……全く、でも困ったわね私たち3人が本当にすぐ死んじゃうわね」

「そうですね、いつ死んでしまうか分かったもんじゃありません。私たち3人にとってこの世界は過酷すぎます」


 ライリーが首を傾げたがすぐに何かを思いだ知ったような顔をした。


「あ、カケル君は絶対に死なないように、『結界』を100個展開してるから」

「100個⁉どういうことよ、ライリー。私も入れなさいよ!」

「ライリーさんお願いします」


 俺の周りにそんなものが仕掛けられていたのか。そして、その結界の数を聞いてか、胡桃と未来の2人がライリーに『結界』を張ってほしいとお願いしていた。


「えー、私はカケル君を守るためにこの魔法を作ったの!だから……」

「ライリー、俺はこの場にいる誰かが死ぬ姿何て見たくない。だから……」

「『結界』、これでいい?カケル君。あとで一杯頭撫でてね!」

「分かった」


 俺が説得しようとすると、ライリーは即座に2人に『結界』を張った。それにしてもライリーは俺がこう言うのを分かっていたような早さだったんだよな。まさか、これを狙ってたんじゃ。まぁ、撫でるぐらいで胡桃たちの安全が守られるならばいいか。


「そろそろ、出発しましょう。ライリーさん、拠点はどこが近いですか?」


 先ほどから、黙っていたエマが言った。エマは確かにそこまでアウトドア


「そうだねー!私の家かも。ここの近くに村があるから、そこに向かおっか!」

「……あとどれぐらいあるの?」


 ノヴァがライリーに聞いたのだが、再びライリーはキョトンとしていた。


「え?私の世界なら『テレポート』使って一瞬で行けるけど?」

「そう、それはよかった」


 俺は思わず、そんなことを口に出した。ステータスの低さが原因なのか、俺たちの世界との兼ね合いなのかは分からないけど、歩くのがとても辛い。だからスグに付けるのはありがたかった。


「じゃあ、みんな私に捕まって!」


 ライリーがそう言うと、皆がライリーの腕やら、服やらを掴む。そうなると必然的に皆と密着してしまう訳で。


「ちょっと、翔!」

「す、すまん」


 俺がこけそうになり、胡桃の胸に顔をうずめるような状況になった。胡桃は怒っているのだろうけども、俺は彼女の胸に顔をうずめているので、見えない。後で怒られるんだろうな。


 辺りの光が収まったら、目の前の景色が変わった。目の前には小さな村が見えた。


「ここが私の村だよ、カケル君!私の両親にも折角だから会いに行こう!ちょっと待ってね

!……警備はいない、か」


「ライリー、どうかしたのか?」

「ううん、何でもないよ!そんなことよりも早く入ろ!」


 俺たちは村の中に入った。一部壊れている建物もあるが、平和そうな小さな村という印象を受けた。


「あら?ライリーちゃんおかえり~」

「ただいま!」


「ライリーちゃん、そっちの坊ちゃんは彼氏か?」

「彼氏って、いやだなーおじさんも冗談が上手いんだから!」


 村人同士の交流も盛んで、結構表に出て話している人が目に見える範囲にたくさんいる。ライリーは勇者として人気らしく、さらには彼女の明るい性格もあってか色々な人から空かれているっぽい。


「ここが私の家だよ、カケル君!」

「じゃあ、もう入ってもいいのかな?」


 するとライリーが突然腕を組んできた。


「カケル君のことを紹介しに来たんだから。でも、安心してね!反対されないと思うから」

「ちょっと、勝手に翔と腕を組まないでよ!」


 胡桃の叫びも空しく、俺はライリーに抵抗することは出来ずに、引っ張られていった。


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