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ロール転生 ~異世界行ったらのんびりする  作者: 華翔誠


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8/25

8 人はそれを拷問と呼ぶ

「貸しなさい。」


そう言うとあっさりとタブレットが奪われた。

いやいやいやいや、どういう事?誰か説明してくれぇい。


「これが購入できる物ね。他にはないの?」


「えーと、こうやって指を動かせば下にスクロールします。」


「なるほど。」


いやいやスクロールすんなしっ、なんか自分のスキルに裏切られた気分だ。


「ち、ちなみにこの部分をタップすると商品が購入できますが。」


「それは出来ないようよ。そもそも親と言えど子のスキルを使う事は出来ません。」


「そうなんですか。でも見えてますよね?」


「ええ、親子ならスキルを見る事は可能です。」


「えっ、父上はそんな事は一言も・・・。」


てか父上なにしてくれてんの?そういう事は早めに教えてくれとかないと。


「文字は読めませんが右上の数字が今のポイントですね。」


くっ、タブレットに表示されているのは前世の言葉。なんで数字は異世界と共通なんやっ、ちくせう。


「8600ですか、商品は100ポイントの物が多いですね。」


「はい。」


「この部屋に散乱しているクッションも100ポイントですか?」


「一番大きいのは500ポイントです。」


「そうですか。」


そう言ってベッドの上にあるクッション類を触ると俺の隣に座り込んだ。

え、えっとそろそろ寝たいんだが俺・・・。


自分の周りにクッションを寄せてベストポジションを作り上げていく母上。

こりゃあ大量のクッションが奪われると心の中で泣きたいところだが、今は眠気の方が上だ。


そこからも質問攻めにあうのだが、もう限界だ。


「母上、そろそろ寝たいのですが?」


「寝ても構いませんよ。タブレットは消えるのですか?」


「いえ消えません。」


前に寝落ちした時に朝起きてもタブレットはそのままだった。


母上を気にせず寝ることにした。


「...きなさい。起きなさい。」


「ふえっ?」


「これは何ですか?」


「これは・・・。」


その後、何度起こされたか分からないくらい質問攻めにあった。

これってアレじゃね?拷問だよね・・・。




朝食時、珍しく母上が父上に話しかけた。

てかこの世界、貴族は黙食するもんだと思ってたが違ったようだ。


「お茶会を開こうと思うの。」


「テレサ、前から言っていると思うが。」


「予算が厳しいというのでしょ?それなら問題ないわ。レイリーのスキルを使うから。」


へー、俺のスキルをねえ・・・。

ちょっ待てよ。


「レイリーのスキルはレイリーのものだろう?」


父上いい事言った!


「どの口がいうのかしら?ボールペンにノートだったかしら?レイリーのスキルの恩恵を受けているのでしょう?」


「な、なぜそれを。」


な、なぜそれを・・・。


父上の言葉と俺の心の声が重なった。


「この子のスキルは履歴を見ることが出来るのよ。今までに購入した物は全てわかるわ。」


ヴァっ、ヴァカナっ!!

俺のトップシークレットやど。

いっ、いつの間に。

きっと拷問の時か、何を聞かれ何を答えたか一切覚えていない。

拷問恐るべしっ。


「それなら分かるだろう?レイリーはこのところスキルで色々な物を購入していることを。」


「ええ、だから残ポイントが少ないわ。」


「じゃあお茶会も無理だろう?」


「近々大討伐があるでしょう?」


「例年のアレの事か?」


「ええ、そのポイントで何とかするわ。」


へえ、大量ポイントゲットイベントがあるのかあ。


「ということでレイリー。今後ポイントを使用する時は私に許可を取る事。」


「な、なんですとーっ。」


「いいわね。」


「は、はい。」


強く言われたら従うしかないわけで。

これも魂に刻まれた前世の呪いのせいか。


前世の事はうろ覚えしか記憶がなく。自分の名前すら分からない。

ただ覚えていることは二人の姉が居たこと。

俺は姉二人と母親の奴隷のような扱いを受けていた。

といっても本当の奴隷のわけではない。

姉がいる末っ子あるあるなのだが。

お陰で結婚もせず独身生活を満・・・ごほんっごほん。一人寂しく生活していた訳だ。

たまに掛かってくる姉たちからの呼び出しの電話に怯えてたなあ・・・。


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