5 あと10年戦える
タブレットを取り出し商品を眺めているとA5ノート3冊で100Pとあった。
いやこれ大昔のポイント設定やなあ。
即バイトで購入。
ついでにボールペン5本で100Pも購入した。
これで残りは1500P。
あれ?朝より減ってね?
まあいいか、とりあえずノート2冊とボールペン3本をもって父上の元へ。
「父上これを差し上げます。」
「ノートと何だいこれ?」
「ボールペンです。このようにスラスラと文字が書けます。」
「いやまって。これもスキルで購入したのかい?」
「はい、そうです。」
「釣り道具というものも凄かったが、これも凄いな。紙も上質だし。」
「この黒い部分がインクになってるので無くなれば多分消えます。」
ノートをラップしてあった物もボールペン5本入ってた袋も消えたので、多分消えるはず。
「どれくらいもつんだい?」
「書く量で変わりますが結構もちます。無くなればまた購入しますんで、魔物素材の件お願いします。」
「ああ、明日冒険者ギルドに行こう。私も一緒に行くから。」
「はい、わかりました。」
いかんいかん、ポイントが大量ゲット出来ると思ったらにやけてきた。
翌日、父上と共に冒険者ギルドへ。
子供が来るようなところじゃないんだぜというお約束は一切なし。
そもそもが向かった場所は倉庫な為、居るのもギルド関係者のみ。
「ご領主様、一部解体できずに腐った物もありますが・・・。」
「ふむ、とりあえずここにある物は全て消失しても構わないんだね。」
「はい。消失してくれた方が大助かりです。倉庫も空きますし。」
「レイリー、全部できそうかい?」
「わかりませんがやってみます。ポイント交換っ!」
「「「おおおおーっ!」」」
「おおおおおーっ!」
ギルド関係者の感嘆の声と俺の叫び声が重なる。
「ふっ、ふはははははっ!」
俺の高笑いが空っぽになった倉庫に響き渡る。
「ご領主様、坊ちゃんは大丈夫でしょうか?」
「ああ、きっとポイントが大量に入ったんだろう。大丈夫だよ。」
4万!4万ポイントだとっ!
アレもコレも購入し放題っ
ふははははっ、これで俺はあと10年は戦えるっ!
テンション最好調な俺に父上が話しかけてきた。
「いくらポイントが入ったか聞いてもいいかい?」
「はい4万ポイント入りました。」
「うーん、多いか少ないか判らないね。」
「えっ、多いですよ。」
「そうなのかい?実際ここにあったのは腐ったりしていた物が多いけど、ゴールド換算したら百万はくだらないと思うよ。どうだいギルド長。」
「はい。適切に処理されて状態が良ければそうですね。」
「換算?」
頭の中で円に換算してみる。
4万円也。
おいっ、誰だよっ!10年戦えるとか言った愚か者はっ!そう俺だよ・・・。
「少ないです。」
俺はポツリと呟いた。
「冷静になってくれて何よりだよ。ポイントは少なかったとしてもレイリーのスキルは素晴らしいものだから、そこは誇っていいからね。」
「ええ、坊ちゃんのスキルは素晴らしいです。不要なものが一瞬で消えましたから。」
おれはゴミ収集業者かっ!
いや喜んで収集しに行きますけどもっ!
家に帰り冷静になった俺はテーブルに両肘をつき、アレの父親のようなポーズで恰好をつける。
4万ポイントは4万円程度の価値とわかっても4万は4万だ。
恰好をつけたまま4粒入りのチョコレートを口に含む。
悪魔的な旨さだ。
この世界にあっていいものではない。
2粒食べたところで止めた。
これ以上は危険だ。
子供の俺が食えば鼻血が出ること間違いなし。
「ときにベル、これを食べてみるかい?」
「その黒い食べ物はお菓子なのですか?」
「うん、そうだよ。とても美味しいものでこれを食べたらもう戻れないけどね。」
恰好をつけたままベルに告げる。
「2つしかないのですね。」
「うん、一つ食べてリサと交代してくるといいよ。」
「そうですね。」
そう言ってベルはチョコレート一粒を口に入れた。




