22 パンケーキにアイスクリームを添えて
今日はお昼寝タイムが遅かったので夕食まで寝ようかと思っていたが、お茶会のお見送りをしないといけないので早めに起きることになっている。
「・・・ちゃま、坊ちゃま。」
「ん?もうお見送り?」
「いえ、お嬢様が呼んでおります。」
安眠していた俺は、リサに起こされ身支度を整えて貰った。
いや全然寝足りませんよ。
しかしそう言った不満は一切顔に出さず。
「母上、何か御用ですか?」
従順な息子を演じる俺氏。
「なんだか不満そうね?」
ヴァっ、ヴァカなっ・・・。
「不満なんてありませんよ。」
無理やり起こされて不満ではあるが。
クスクス。
そんな俺と母上のやり取りに、母上の友人たちが笑っている。
笑われたやん。
「まあいいわ。デザートにアイスクリームを出してちょうだい。」
ふぁっ?出してええのん?
「お茶会に相応しい盛り付けにしてちょうだい。」
出た、無茶ぶり。
これ正解がないやつやろ。
しかし俺は不満な素振りを一切見せずに。
「わかりました。」
素直に応じて見せた。
さて厨房に向かうわけだが、何が食べたいか自分の欲望を優先することにした。
きっと寝ぼけてたからだろう。
うん、寝ぼけてたんだよ。
大事な事だから2回・・・。
5人分と頭で考えていたら、パンケーキミックスを5箱も購入してしまった。
これあれだよね?過剰戦力ってやつ?
まあ、どんまい。
100P×5個なら、何か言われることもないし。
「坊ちゃん、どう作るんです?」
プレパが聞いてきたので分量を指示して混ぜてもらう。
「まずは僕が食べる分を作るから。」
量はお玉の1/3くらいを指示。
「ぶつぶつと空気が出てきたら、裏返してね。」
綺麗に裏返すプレパ。
さすが料理人や。
他の料理人も真剣に見学してる。
「一端、裏返して適当な棒で中に火が通ってるのが確認出来たら完成だよ。」
綺麗な円形のパンケーキが出来上がった。
とても初めて作ったとは思えない、お店で出せる出来栄えだ。
何度も言うけど、俺、寝ぼけてるんだ。
100円ショップのハチミツって小さい。
だから考えもなしに5個を購入。
お茶会参加者は5人だからね、うん、問題ない・・・よね?
バターは厨房にあるので、バターを塗ってもらい、ハチミツを上から垂らす。
そして仕上げにバニラアイスをカップから掬い乗せる。
さすがにアイスクリームは1個しか購入してない。
溶けるからね。
「これ冷凍庫にいれて、後で食べて。」
カップに残ったアイスクリームを下げ渡す。
「これが完成形なんで、後は宜しく。出来上がったらアイスクリームを出すからね。」
「了解しました。」
料理人たちが調理にかかったので、俺はその間に実食。
厨房の一角には子供用のテーブルと椅子が置いてある。
まあ俺用のだけどね。
さてパンケーキにアイスクリームを添えてをいただきます。
うん、温かいものと冷たいもののハーモニーは絶品や。
まるでデザートのワンピースやあ。
うん、自分でも何を言ってるかわからない。
お紅茶もいれて貰ってたので、お紅茶も飲む。
100Pショップの水に、100Pショップの紅茶パック。
前世で言えば、ズバリっ、安物。
なんということでしょう。
前世では安物が、現世では高級品に早変わり。
これぞ匠の・・・
いや匠さんは関係なかった。
これぞ異世界転生クオリティーか。
「坊ちゃん、アイスクリームをお願いします。」
アイスクリームを5つ渡し、パンケーキにアイスクリームを添えてが5セット出来上がり運ばれていく。
あれ?料理人たちがパンケーキを焼き続けてる。
「なんでパンケーキ焼いてるの?」
「ぷ、プレッシャーが・・・。」
周囲を見渡すと女性使用人たちが料理人たちを食い入るように見ている。
物凄いプレッシャーだ。
「えっと、アイスクリーム足りなかったら出すね。」
ふわっと女性使用人たちから満開の花が咲き誇ったような雰囲気が膨れ上がる。
まあ仕方ないよね、俺が何を思ったかパンケーキミックスを5箱も買っちゃったんだし。
きっと母上も許してくれ・・・。
よし、全員の試食が終わったら部屋に逃げよう。
女性使用人たちが入れ替わり立ち替わり試食を終えていく。
皆、恍惚な表情を浮かべていた。
女性陣が終わると、料理人たちが試食する。
よし、今こそ部屋に逃げよう。
「もう部屋に戻ってもいいよね?」
リサに確認してみた。
「いえ、きっとお嬢様から呼ばれると思いますので、ここで待機をお願いします。紅茶も淹れなおしますね。」
ふう・・・。
大丈夫だ俺、大丈夫だ俺、大丈夫だ俺。
心を落ち着かせながら紅茶を嗜む。
そして運命の刻っ




