5-15(82) 波乱
結局カフディに着いても、特に何も起きなかった。
『助けてくれてありがとうな。カフディ-フヨクルフの直通航路は使わんだろうが、またフヨクルフに来てくれよ?うちの親分が礼をしたいそうだ』
「んな気にしなくていいのに…」
「こういうのを聞くと、助けに行ってよかったと思えますね!」
『絶対来いよ!でなきゃ鋼材止めてやるからな!』
「なんでだよ…」
特に何も起き…
「あ、艦長さん聞いてくださいよ!海軍で合計3隻も残骸降ろさないで、盗もうとしてたんですよ!?姉さん通して注意したら、返す気はないですって!」
「そんなのよく気づきましたね…板挟みのべシーさんも可哀想ですし、売却扱いにしますかね」
「黙って持ってこうとしたんです!なんとしても、ぼったくってやります」
特に何も…
「あ、サナさん。ただいま戻りました」
「おかえり。艦見せてもらったわよ。ひどい壊れ方ね」
「ワープアウトしながらシールド張ったので…」
「なら納得ね。カーデンも呆れてたわよ。いっそのこと載せ替えた方がいいんじゃ無いかって」
「カーデンさん?」
「雪風の修理をしてくれている人です。サナさん、あくまで修理でお願いします」
「そういうと思って伝えてあるわ。割と時間かかるからね。あとこれ修理見積もり」
「…うわぁ…」
「高いですね」
特に…
「せんぱーい!ベーグルちゃーん!」
「あ、クーちゃんだ!おーい」
「…つかれた。ゴフッ」
判断力と俊敏性が鈍っていたところに、モロに突撃を食らった。いたい。
「いたい」
「先輩弱いっすね!」
「今のはクーちゃんが悪いと思う…」
ベーグルさんは優しいですね。それに引き換え…
「なんすか先輩?」
「…元気だね」
「クーちゃんは無限の体力なんです!」
「発電に使えそう。いてっ」
蹴られた。でも抑えめだったから痛いだけで済んだ。
「いたい…」
「クーちゃん艦隊の方はいいの?」
「べシーちゃんが馬鹿どもを叱ってるから、当分動かないっす。だから会いに来たっす!」
馬鹿どもってベーグルさんに見つかった奴らか。人の上に立つってのは大変だな。あ、そうだ。
「せっかくだし2人でカフディを回って来たらどうですか?」
「え、いいんですか?」
「先輩いいこと言うっすね〜じゃあ行くので、軍資金くださいっす!」
「お前は金あるだろ。仮にも軍人の船乗りなんだし。ベーグルさんは…ぼったくったフリゲート代の一部を入れておきますね」
「えぇ!?でも…」
「あなたが売ったんだし、僕だけなら気づきもしなかったでしょうから、これは正当な報酬です。もちろん経費は引いてありますよ」
「あ、ありがとうございます!行って来ます!」
「じゃ先輩またねっす!ほら行こ〜」
2人はわちゃわちゃしながら雑踏へ消えていった。
読んでいただきありがとうございます。
誤字報告も感謝です。
2025/05/17 投稿




