2-21(38) 演習 無人機vs第103警備艦隊
クローバーの描かれた駆逐艦の体当たりを回避した時、明らかにAIではない機動をしてしまった。これはちょっとまずいかもな。
と言うかべシーさんの艦隊だったか。どうりでAIじゃ相性悪いわけだ。昔、AI無人機の追い込み方とか教えちゃったしなぁ…
開き直って全ての無人機の操縦を、AIから取り上げる。このまま追い込まれれば殲滅されるのは確定だし、あの体当たりを避けた時点で人間操作なのはバレているだろうし。
急旋回や有人機にはついて来れないような機動を混ぜながら、逃げ出す機会を伺う。どんな方向に回しても、ブラックアウトもレッドアウトもしないのは無人機の強みだ。
ビームが掠める。位置的に追い込み役の駆逐艦からのものではない。気づけば巡洋艦が少し離れて、こちらを狙っているではないか。べシーさんが「このまま追い込むの無理そーだからここで仕留めよー」とか言っているのが目に浮かぶ。
回避、急旋回、たまに離脱するふりを見せつつ、でもまだ逃げられない、じわりじわりと包囲網が小さくなってゆくのは怖い。動きが鈍くなっていた機体が落とされた。この機体も反応が悪い。満身創痍だから当たり前か。このままだとジリ貧だし、賭けに出よう。
無人機の残りは4機。それらの間隔を広げながら、護衛艦たちが網を張っていそうな方向に急加速する。警備艦隊の追撃が若干弱まるが、気にせずに進み続ける。
前方に敵艦隊が見えて来た。本来の艦載機母艦の護衛たちだ。巡洋艦4隻と、装甲巡洋艦・駆逐艦が2隻ずつ。うーん、やっぱり機動性においては警備艦隊の方が相手しづらいな。もちろん火力は護衛艦の方が高いけれども。
ここで散開すると相手の思う壺なので、減速も軌道変更もせず、そのまま突っ込む。やはりこの動きは想定していなかったのか、攻撃より回避を優先した敵艦隊の隙間をすり抜ける。で、そのまま離脱する。
駆逐艦が居るから、基地に帰還させるのは無理だろうが、ときどきレーダーに映って混乱させるとか、補給と整備なしでも活用法はいくらかある。
べシーさんたちは悔しがるだろうな。あと一歩まで追い詰めた獲物が、網を突き抜けてそのまま逃げて行ったのだから。
他の機動艦隊を攻撃した40機の無人機は、離脱中に少し落とされ、35機ほどしか帰って来なかった。簡単な点検整備と再武装を行い、予備機も合わせて10機x4小隊に再編成する。これでもう少し使えるな。
暇かつ気が向いた時に書いているからこんな変な投稿頻度になる…
読んでいただきありがとうございます!
評価や感想・誤字ってたらその報告だけでもしていただけたら幸いです。
2024/05/26 投稿




