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異世界少年物語  作者: 福弥三鈴
幼年期
12/15

緒戦

――――――――魔物襲撃直前―――――――――

術者side

「これは、手始めよ!存分に混乱するが良い!魔物召喚(サモナージュ)!さぁ、悲劇の始まりやで?」

術者はほくそ笑みながら、状況を見守る。


―――――――――時間経過――――――――――

魔物は次々と倒されていく。術者の表情は急速に歪んで行く。

「何故だ?魔術学園が春季休業中で警備が手薄と踏んでの施行だったのに!しかも、何だ、あの少年は?」

術者side END


「隠れん坊は終わりですよ、術者さん?」

術者は赤いローブとフードを纏った、いかにも怪しい、という出で立ちのおっさんだった。

「よくも、私の邪魔をしてくれたな、小僧!」

おっさんは怒りで震えている様子。

「準備運動にもなりませんね?僕は、遥かに格上の魔物と戦ってきましたからね?僕は、貴方と時間を潰す気は更々ございませんので?」

僕は、漆黒を構える。

「さぁ、掛かってきたらどうですか?」

僕は、おっさんを挑発する。

「なめるな、小僧!喰らえ、フレイムランス!」

炎の槍が飛んでくるが…、

「遅い…!(婆様と比べたらとんでもなく遅い!)」

槍を避けると素早く背後に回る、おっさんはついて行けてない。

「喰らえ、吸魔!」

おっさんを斬りつける、と同時に魔力吸収の術を発動させる。

「ウオオオ、力が抜ける!?」

そして、とどめに手刀を頚に喰らわせる。

「おっさん、さようなら。会うとしたら、10数年後ですね?」

僕は、おっさんを自警団に引き渡し、そそくさと、立ち去った。

「学園に行かないとな…。」

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