7-7 リリアさんをめぐる物語
アル兄とレティ姉のところにも、僕とジュディーにも、もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
レイ兄のところの双子も食べたいくらい可愛かったけど、自分の子供ってどうなんだろう。愛しすぎて死んじゃうかも…何て言うのは冗談!
僕は末っ子で、自分でも一生子供でいられるんじゃないかと思っていたけど、人並みに大人になった。ちゃんと子供を見守っていこうと思っている。
僕はほんとに恵まれていて、たくさんの素敵な人に出会ってきた。自分の子供はどんな人に巡り会うんだろう。その一つ一つが宝物になればいいなあと願わないではいられない。
僕がリリアさんと接したのは、ほんの1ヶ月あまりでしかないけど、彼女との思い出は、僕の心の奥でいつまでも温かい。
リリアさんは、何も欲しがらなかったし自分からは何も言わなかった。レティ姉の友人達ともリリアさんの話しをたくさんしたけど、リリアさんが何か主張をしたことはなにもないと言っていた。
それなのにリリアさんは、どの人の心にも確かに刻まれていて、ほんとに野に咲く花のように、振り返るといつもそこに咲いている。
リリアさん、幸せにしているかな。
僕の子供が大きくなったらいつか話すよ。
―――リリアさんをめぐる物語を。
終
【あとがき】
「リリアをめぐる物語」--いつか言葉にできるでしょうか--をお読み頂き、ありがとうございました。いかがだったでしょうか?
次回作も、まもなく掲載予定です。またぜひ宜しくお願いします。
夢のまたゆめ aug.2026




