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猫耳少女との旅なんだが…

「タク、遊ぼー遊ぼー」

「うるさい、やめなアル」

「すいません、おしゃべりしませんか?あっそうですよね…私なんかと喋っても面白く有りませんよね」



久しぶりに会う俺の腕を振り回すアルに、いつもと同じようにアルを止める大人なベルモントに、もはや関わりたくないミーシャ。



昼食を待つ間、ティファから渡された手紙を読もうとするが、三匹の暴れん坊たちが邪魔で読めん。



「こら!ダメでしょ!」


いいぞ!ティファ!もっと注意しろ!


「タクはあたしの!」


おい!



こそこそと隠れて手紙を見る。

別にシルビアのだからってティファに隠してる訳じゃないよ。うん。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おはよう、タク。


これを見た頃には私はもうこの世にいません。





なんて、もちろん嘘です。

龍を倒したのがタクなのは未だ信じられないけどタクなら私の好きになった人だから信じられるわ。

でも、ごめん。龍を倒しのは私って成っちゃった。

タクが倒したって説明しても皆信じてくれなかったから。


あと、タクも今私がいる王都にくるように。


途中に知り合いのドワーフがやっているこの国最高の鍛冶屋があるからそこで武器とか装備を作ってもらって。



いろいろ聞きたい事もあるだろうしね。



貴方の愛するシルビアより


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ほえ?どないこっちゃ…


意味が分からん!意味が分からん!

大事な事は二度言います。



とりあえず、王都ってどこ?





馬車に揺られて今度はティファと二人旅。


王都に向けて、先程昼食を終えたばかりなのに町を旅立ちました。

何やら急用らしいので教会に早馬ならぬ早馬車が用意されていた。

アル、ベルモント、ミーシャと仲良く遊んでたのにさ。




「看病してたあたしより、シルビアを取るの」

ティファがジト目で見てくるから素早く、「俺のパートナーはお前一人だけ、早く用意しなっ!」とドヤ顔で言ってやった。


すぐさま用意して馬車に乗り込みやがった。

およそ、二分。いつもなら10分はかかるのに。




「わー、凄いー!凄い凄い!」

ティファは馬車の上に素晴らしいバランス感覚で立っている。

「そうですね」

その隣に、いつ落ちるのかヒヤヒヤしながら這いつくばる俺。


独りはヤダ、とティファが上目遣いをしてくるからわざわざ馬車の上にいる。


はぁーやだやだ、断れない男って。まぁ、俺です。



「凄い、ねぇ見て!あれ!オークの大軍だよ!」

「へぇー、珍しいな」


ゴブリンと違い、強さも知能も段違いで個体ならDランクで集団ならBランクになる。

姿は太った鬼みたくだが、実際は筋肉ムキムキで更に手に持つ棍棒とパワーにより普通の剣で受け止めたら一撃で壊れると云われている。


「ってええ⁈オークの大軍⁉」

「うん!ほらこっちに来るよ」


まじかいな。コレは絶対【不可抗力】によるものですな。慣れたとはいえ、毎度毎度とは嫌になるわ。


さっさとアイつらの影から糸だして、サイコロカットにするか。


ピアノ線より細く鋭くイメージし、アイつらの影から出すように思い浮かべる。


が、出ない。


「あれ?で、出ないぞ」

イメージが足りなかったのか?

もう一度、糸をイメージし念じる。

が、やはり出てこない。


「あ、あの!かなりやばいてすよねぇ!」

馬車を任されてる騎士は慌てて俺たちに問う。

「大丈夫!大丈夫!来たらタクが瞬殺するから」

ティファは笑いながら騎士に言うが、

肝心の俺のチートスキルが発動しない。


頭にステータスを素早く思い浮かべる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヒューマン/12/村人G《瞋恚焔龍の呪い》

N:TAKU statuspoint 100/700

HP:5000

MP:5200

LV.40

STR:195(180+15)

DEF:200(80+120)

AGI:245(180+65)

VIT:125(80+45)

LUK:80(80)

SKILL:【紐術 3520/10000】

【剣術 2950/10000】【二枚羽蝶の楽園】×

【体術 3304/10000】【首狩蜘蛛の地獄】×

【感知 3190/10000】【蛇姫の陥落街】×

【鷹目】【ダブル・スタンダード】

【不可抗力】

MAGIC:【滅罪魔法 5200 /10000】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「ない…いや、あるが使用不可になっている。けど魔法まで使えるようになってるし…MPも増えてる、やったね!」

なんか悲しいのか嬉しいのか…。


それにしてもなんで固有スキルだけ使えなくなったんだ?

あっ、村人Gの隣に《瞋恚焔龍の呪い》なんておぞましいものを発見。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《瞋恚焔龍の呪い》:天上の守護神である龍からの命を総て注いだ呪い。固有スキルや固有魔法は呪いかけられた最初に封印される。また、HPかMPが身体の刻印に24時間に一度50%搾取される。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おい、おい。チートが全てなくなったー!

ヤバイよ。この世界物騒だからチートないと殺されたゃうよ…ふぇぇ。

【ダブル・スタンダード】 と【不可抗力】は何故か封印されてないしさー。



うん!まずは遅かかってくるオークの大軍を如何にかしなきゃ。

安物の剣しか持ってねぇー。


でも!魔法が使えるんだよな!

呪い掛けられる後に龍を殺したから、封印されてないし、折角だから使ってみよう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【滅罪魔法】:全ての攻撃、防御を打ち消す(物理攻撃以外)。

打ち消せるレベルは熟練度依存。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



魔法やスキルの攻撃を喰らわないし、防御は意味がないって事か。


チートだー!だが、目の前のオークには意味がないっ!


「あれ?何で早く倒さないの?タク?もうすぐそこだよ?あれ?いつもみたいに糸ださないの?」

「ヤバイっすよ!アイツら振り切れません!」


おやおや、二人とも焦り過ぎですよ。

ささ、縁側でゆっくりお茶でも飲みませんか?


「タクー戻ってきてー」

「仕方有りません!もうこいつら殺りましょう!」


やるしかないよな…。チート無しだけど頑張るか!



「さぁ、やろうじゃないか…、ティファと騎士さんは二人でカバーしながら馬車を護って!」

俺は馬車から飛び降り、オークの大軍に向かい走る。およそ100ぐらいか。


「わかった!」

「わかりました!」



とりあえず、「「【百柳ノ一閃】」」。

オークの集団の先頭にいる数体に剣をおもいっきり横に振り、薄い緑の斬撃を飛ばす。4、5、6体。


しかし、途中で後ろのオークが力強く棍棒で弾く。

それを見る間もなく俺は全力で走る。


そのまま、集団の右翼に周りながら、「【百柳ノ一閃】」と叫びながら、今度は貫くように斬撃を突く。17、18、19体…と。


オークの集団は馬車にいるティファと騎士さんを襲うとの俺を殺す為か半々にに別れる。



「行かせるか!」

俺は前から襲いかかるオークの強烈な振り下ろした棍棒を避け、棍棒に乗り頭に乗り、オークをおもいっきり蹴り、宙に浮く。


「【百枚下ろし・嵐】」


素材の解体、バラしのスキルの【十枚下ろし】の10倍の量で更に、一体に全太刀を振るうのではなく、一体一太刀と浴びせる。


が、自分の最高速度、故に的は狙えない。

けれど、大軍なら否が応でも当たる。


65、66体…と、更に!


地面に落ちる前に斜めになりながら、【百柳ノ一閃】」と叫び、馬車の方のオークの集団に斬撃を背後からキレイに当てる。


おおよそ80体はいったかな?



地面に肩から落ち、直ぐに立ち上がるが、俺の視界の目の前に生き残っていたオーク二体が棍棒を振りかざすのが見えた。


剣を横にして片手は平べったい等身に起き、片手は柄を握り、強烈な攻撃に耐える。


が、やはり剣は砕け、余った衝撃で後ろに飛ばされる。



いってぇ!!武器なくなっちゃった!

普通の打撃じゃまず、オークの皮膚には届きにくい。狙えは首!


二体のオークの前まで一瞬で行き、その勢いで膝打ちしながら、角を手で掴みながら後ろに倒し、体重と全ての勢いで首を折る。



「後はティファの所だけか」

俺は周りを見てちゃんとオークがいない事を確認して、苦戦してる馬車の方へ向かった。



「借りるよ!」

「え⁈」

騎士さんの手に持つ剣を取り、【百柳ノ一閃】と無詠唱で薄緑の斬撃を直にまとめて食らわせる。



「終わりだな…疲れた」

剣を返して、血だらけのまま、馬車に乗る。


「すげぇ…!ブブ隊長並みに強えっすわ!」

「タクなんだから、当たり前よ!」


外から何やら騒がしく言うが聞こえるが疲れたので無視。


剣術スキルによる【百柳ノ一閃】のエフェクトや固有の名前がつく技は筋肉をかなり疲労させる。


起きてその日に動き過ぎたのか。

血の臭いが気にならないほどに、眠りについた。

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