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策略家の彼とポッチャリな私〜重い愛を乗せて〜  作者: 紫煙 くゆり


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33/42

33.檻は、やさしい

投稿日時間違ってまして、投稿できませんでしたすみません

なので、3話まとめて投稿します

これで許してください!

結婚の儀は、静かに執り行われた

派手な祝宴も、過剰な注目もない

それは、アレクシス様の望みだった


「貴女は、守られるべきだから」


その言葉が、今は自然に胸に落ちる

白いドレスは、体型を隠す様にふんわりとした物にした

それでも少し窮屈に感じる

でも、鏡に映る自分は思っていたより悪くなかった


ぽっちゃりした体も、控えめな表情も

すべて含めて「私」なのだと初めて思える様になった


誓約の儀

アレクシス様は、私の前に立つ

その視線は、いつもより柔らかく、それでいて、逃がさない強さがある


「レティ」


名を呼ばれるだけで、胸が熱くなる


「これは貴女の選択です」


静かで、確かな声


「誰に言われたからでもなく、状況に流されたわけでもない」


私の手を、包み込む


「貴女が、自分で選んだ」


そうだ

私は、選んだのだ、迷って、迷って

それでも彼のいる場所を


「これから先、貴女が不安になることは、何度でもあるでしょう

ですが、その度に思い出してください

……わたしは、貴方以外を選ばない」


私の指に、指輪が通される

彼は、額にそっと口づける


震える声で私も答える


「私も……アレク様以外選びません」


そう言うと、彼は、少しだけ驚いた顔をして、すぐに嬉しそうに微笑んだ


誓約が終わり、人のいない回廊で、私は彼に抱き寄せられる

強くはない

でも、ほどけない


「……檻みたいですね」


冗談めかして言うと、彼は耳元で囁いた


「ええ。ですが」


一拍


「ここは、貴女が自分で入った場所です」


その言葉に、不思議と恐怖はなかった

むしろ――安心

私は、彼の胸に額を預ける


「……出たいと思ったら?」


少し、意地悪を言ってみる

彼は、少しだけ考えてから、優しく答えた


「その時は、何故出たいと思ったのか一緒に話しあいましょう」


逃がすとは言わない

でも、閉じ込めるとも言わない

それが、彼なりの誠実さなのだ

私は、そっと微笑んだ


「……ずるいですね」


「よく言われます」


くすっと笑う声


そのまま、私は彼の腕の中に収まる


世界は

静かで

狭くて

とても甘い


でも、それでいい


だって私は、

この人に愛されている


重く、深く、

逃げ場のないほどに

やさしく

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