264話 労いのお味
雪だるまかまくらの後ろには、白鳥かまくらにキャッスルかまくらが聳えている。
どれもチームイメルダの力作だ。
へとへとになっていたのはウーマロとベッコだけれど。
雪だるまくんの大冒険では、白鳥の背に乗って大空を飛んだり、王様の住むお城に招待されたりといったシーンがある。
それをモチーフにしたかまくらだ。
……というか、イメルダがデザインしたかまくらを、強引に物語にねじ込んだって方が正確だけどな。
「店長さ~ん! お汁粉とぜんざい、二個ずつで~す!」
「……塩昆布の追加、お待ち」
「は~い、私も手伝いました~☆」
遊ぶだけ遊んだら、仕事もちゃんとこなす。
陽だまり亭のウェイトレスたちは元気だ。
エステラとナタリア、そしてデリアとノーマは雪のプレイランドで監視員的な役割を担っている。
ガキが群がって危ないからな。
『怪我人ゼロ、トラブルゼロ』が領主の掲げたスローガンだそうだ。
「お兄ちゃん、食べ比べセット大反響です」
ロレッタが「お汁粉とぜんざいって何が違うです?」と言っていたので、冗談で「食べ比べてみろよ」と言ってみたところ、それが当たってしまった。
違いはあるが、わざわざ食べ比べるようなものでもないと思うんだがなぁ。
陽だまり亭の定義では、汁気の少ないどろっとした小豆の中に焼いた餅が入れてあるのをぜんざい、さらさらで汁気の多いものをお汁粉と呼んでいる。
お汁粉は飲む、ぜんざいは食べるといった感じかな。
「昆布ふぃ~ば~☆」
付け合わせの塩昆布は、最初マグダやデリアから「いる?」的な反応をされたのだが、やはりというか、好評を博している。
ありがたいんだよなぁ、甘くなり過ぎた口には、あの塩っ気が。
「ジネット、注文が落ち着いたら、ちょっと休憩しとけよ」
「はい。では、これが終わったら」
雪のプレイランドで散々遊び、疲れた親子が休憩しに来る。
混雑するのは昼と夕方。それ以外はまばらに暖を取りに来る者がいるくらいで、普段の営業と同じか、若干忙しいかなくらいで、こんな人数でも店は回っている。
現在は昼のピークも過ぎて客足が落ち着いてきた頃合いだ。
マグダとロレッタを遊びに行かせても、問題ないだろう。
「ジネットの休憩が終わったら、夕方まで遊んできていいぞ」
「お兄ちゃんと店長さんは行かないですか? 楽しいですよ、雪合戦!」
「俺はいい」
あんな、疲れるしか選択肢がないような場所、誰が進んでいくか。
獣人族と同じペースで遊んでいたら、あっという間に筋肉痛だ。
「わたしも、賑やかな声を聞いているだけで十分楽しいですから」
「なんだか二人とも、年寄りくさ~い☆」
誰がジジババだ。
俺はな、中学生の頃に気が付いたんだよ。
「雪って、実はそんなに楽しいもんじゃなくね?」ってな。
寒いし滑るし歩きにくいし電車は遅れるし……雪ではしゃげたのは小学生の頃までだったなぁ。
降ってる時だけは、いい印象を持てるんだけどな。
たぶん、イメルダも似たような感じなんだろうな……と思っていたのだが。
「……イメルダは現在、木こりギルドVS川漁ギルドの総力戦を行っている」
デリアに雪合戦でボロ負けして、「木こりはだらしねぇなぁ」と言われたことをきっかけにギルドを挙げて川漁ギルドとの抗争を始めたのだ。
目標は、雪が溶けるまでにデリアをぼこぼこに倒すことらしい。
団体戦ならいい勝負するかもなぁ。
木こり三十人がかりなら、デリアを抑え込めるかもしれない。
デリア以外の川漁ギルドの面々は、ガタイはいいがそこまで強くはない。
いい勝負をしそうだ……が、今のところデリア一人で圧勝しているようだ。
「元気でいいなぁ、お前らは」
「くすくす。ヤシロ君、お爺ちゃんみた~い☆」
「ジネットさんや、あったか~いお茶を淹れてくれんかのぅ」
「くすくす。はい、ただいま」
ジネットの休憩に俺も付き合おう。
あと二~三日もすれば豪雪期が終わる。
去年と似た感じになるかと思いきや、去年より遙かにアグレッシブになりやがった。
エステラが張り切っていたから、雪のプレイランドは来年も開催されるだろう。
場所を提供したモーマットにも多少金は入るらしい。
雪のプレイランドは無料なのにな。
……来年から金を取ればいいんじゃね? そしたら、監視員とか付けられるし。
四十二区の東西にそれぞれ作れば結構な稼ぎになりそうな気がする。
ついでにスキーやスノボの文化も広めてやれば、「アタシをスキーに連れてっとくれ!」って感じで流行が…………今、なんでメドラで想像しちゃったんだろう? いかん、寒気が……
「はい、ヤシロさん。お茶で……震えてますよ!? 大丈夫ですか!?」
「すまん。俺の脳内に魔神が強制的に干渉してきやがってな……」
怖いわぁ。
念とか飛ばしてんじゃないだろうな、アイツ。
「じゃあ、またソリに行ってきてい~ぃ?☆」
「おう。行ってこい」
「マグダちゃん、ごめんだけど、またお願いしていいかな?」
「……任せて。マグダは今、マーシャと共にソリを究めたいお年頃」
こいつらはビュンビュンとジャンプして、難易度の高い技を次々編み出している。
ウーマロに言ってハーフパイプでも作ってもらえば、延々ジャンプし続けそうだ。
……ガキがマネしたら大怪我が続出しそうだけどな。
「あたしは、ちょっかいをかけてくるパウラさんを軽くひねって、デリアさんにリベンジです!」
デリア、いろんなヤツの目標になってんだな。
「『デリア・ノーマコンビに勝てたら10000Rb』とか言えば、参加費1000Rbくらい取れんじゃないかな?」
「それは、挑戦しがいがある企画ですね!? 早速エステラさんに相談してくるです!」
ロレッタが飛び出していって、マグダがマーシャを連れて外へ出て行った。
……おかしい。「ジネットの休憩が終わったら」って言ったのに。
遊びたい盛りなんだな。
店は回るし、いいけどな。
「デリアさんとノーマさんに挑戦ですか。難しそうですね」
ジネットが出て行ったマグダたちの背を見送りながら呟く。
まぁ、そんな個人に負担が掛かりまくる企画は通らないと思うけどな。
でも実現したら、荒稼ぎが出来るだろうな。
なにせ、あのコンビに勝てるのは、マグダ・ナタリアコンビくらいだもんな。
「わたしとヤシロさんで挑戦してみますか?」
「やめとけ。ドブに金を捨てるようなもんだ」
瞬殺されるよ、きっと。いや、絶対。
ジネットと二人、向かい合って茶を飲んで寛いでいると、ウーマロが汗をきらきら飛び散らせながら駆け込んできた。
「ヤシロさ~ん! 実は、大滑走場を改良して、ずっとジャンプし続けられる場所を作れないかと思ってるんッスけど!」
ハーフパイプを作ろうとしてるな、こいつ!?
「マグダに何か言われたのか?」
「いや、大空を舞うマグダたんをもっと見るにはどうしたらいいかって考えて、そしたら思いついたッス!」
と、原始的なハーフパイプっぽい設計図を見せられた。
……着眼点はいいんだよなぁ、こいつ。
ただ、これだとジャンプしたあと反対側に飛び出していってしまう。
ジャンプしたあと戻るには、若干戻るくらいに坂の上を張り出させた方がいい。
お椀状だった設計図に加筆して、スノボのハーフパイプを描いてやる。
「ただ、これは危険だからガキにはやらせるなよ?」
「ウチの連中に監視させるッス!」
にっこにこ顔で飛び出していったウーマロ。
完全に感染している。
「ジネットの社畜は感染するからなぁ……、手洗いうがいをしっかりしないとな」
「もう、酷いですよ、ヤシロさん」
感染源扱いに怒ったのか、ジネットが腕を伸ばしてきて俺の手をぎゅっと掴む。
離すもんかと言わんばかりに握ってくる。
あったかい……
「あと二日もすれば雪が溶け始めるってのに、よくやるよな」
「きっと、来年のためですよ」
今年試作しておけば、来年は最初から作れる。
問題点を洗い出しておけば、来年はもっとよくなる。
そうやって、経験と失敗と知識を積み重ねて、人はどんどん成長していく。
あいつらは、来年を見据えているのか。
いや、来年じゃなく『未来を』かな。
「ヤシロさんは、どんなことがしたいですか。来年は」
俺の手を握り、俺を見つめて、そんなことを言う。
こいつは、まだ信用してないのか?
「来年のことなんぞ分かるか」と言いたいところだが……
「来年こそのんびりしたい」
語ってやるよ、来年の予定を。
来年も、きっと俺はここにいるだろうからな。
それが嬉しかったのか、ジネットはくすくすと楽しげに肩を揺らす。
「うふふ。それは、とっても難しいですね」
にゃろう……
俺の周りがこんなに騒がしいのは、きっとジネットが原因だ。
こいつの有り余る社畜精神が周りの人間すべてに影響を及ぼしているせいだ。
俺も気を付けよう。
社畜精神だの、お人好しスピリットだの、奉公マインドなんかを植えつけられては堪らない。
だが、なんでかな。
俺の手をぎゅっと握るこの柔らかい手を振り解こうという気は、ぜ~んぜん湧いてこなかった。
「あらあら、随分と楽しそうだこと」
ふらりと、マーゥルが陽だまり亭へ入ってきた。
楽しそうと言われ、視線を落とすと……ジネットと手を繋いでいた。
んばっ! ――と、どちらからともなく手を離して体ごと視線を逸らす。
ちらりと見やればばっちり視線が合って慌てて逸らす。
……何やってんだ、俺は。
「あらあら。そういう意味じゃなかったのよ? お外がね、賑やかだったから」
うふふと、訳知り顔でたおやかに微笑むオバサン。
こんな寒い時期でもおっとりと気品たっぷりに笑っていられるこいつは二十九区領主の姉にして『BU』屈指の曲者、恐ろしい裏の顔を隠し持った貴族のマーゥルだ。
「お貴族様が豪雪期に他所の区に遊びに来るなよ。非常識な」
「あら。非常識なのが四十二区の日常なんでしょう?」
とんでもない悪口だな。
エステラに言いつけてやろう。外交的非礼を働かれたぞって。
「マーゥルさん、いらっしゃいませ。今、お茶をお出ししますね」
「あらあら、ごめんなさいね。休憩中に」
「いいえ」
マーゥルに席を勧め、厨房へと駆けていくジネット。
耳がほんのりと赤く染まっているので、厨房で気持ちを落ち着けてくるのだろう。
「ほんと、羨ましいわぁ」
「雪遊びがか?」
「うふふ……」
……なんか言えよ!
なんかじっとこっちを見られている気がするので、視線はそっちに向けないけども。
目が合ったら石にされるか若さを吸い取られそうだからな。
「表のあれはな~に?」
「雪像か? かまくらか? それとも通りの向こうの雪のプレイランドか?」
「全部よ。まったくもぅ、見る物み~んな目新しいんだもの。どれに驚けばいいのか分からないわ」
好きなもんに好きなだけ驚けばいい。
見るだけはタダ。
驚くのもタダだ。
ちなみに、雪のプレイランドも今年はタダだ。
「どれの話から聞きたい?」
「そうねぇ。じゃあ、まずニュータウンにたくさんあった、丸い雪の小屋のお話から聞かせてもらおうかしら?」
「それはかまくらって言ってな……」
俺はここに至るまでのあらましを簡単に説明して聞かせた。
思えば、随分発展したものだ。
元は、寒さに震えていたマグダを温めるために作ったのが始まりだったんだがな。
それから、雪合戦をして、雪像を作って、かまくらカフェが始まって……今年になって雪のプレイランドが出来て。
「その原因のすべてがジネットにある」
「わたしじゃありません」
ガシャッとお盆がテーブルに置かれる。
なんて乱暴な。貴族相手の接客は若干荒れるって、アッスントが伝染したのか? 手洗いうがいをしっかりしろよ。
「けれど、トルベック工務店のみなさんが元気そうで安心したわ」
温かい茶を飲んで、ホッと一息吐くマーゥル。
吐き出した息と一緒に零れ落ちた一言が気になった。
「安心したって、なんでだ?」
ウーマロたちはいつも元気だぞ。
バカみたいに張り切って、陽だまり亭の風呂場や森の中の水道、それに雪のプレイランドなんかを作っている。
あいつらの元気を疑う余地なんてそうそうないだろう。
「以前、ニューロードの建設に合わせて館を移動させてもらったでしょう?」
ニューロードの出口がマーゥルの館の敷地内にあったため、不特定多数の者が貴族の敷地に出入りするのは困るということで館を含め敷地を少しズラしたことがあった。
『曳き家』という工法を使用して、館をそのまま移動させたのだ。
館を持ち上げて、その下に丸太を噛ませて、コロを使ってゆっくりと館を移動させるのだ。
トルベック工務店総出で行った館の大移動は、領主であるゲラーシーも見学に来て大はしゃぎするほど迫力のある見世物だった。
それでマーゥルもゲラーシーもトルベック工務店を気に入って、「何かあったらトルベック工務店にお願いする」と言っていたのだ。
「それで、後回しにしていた氷室の移動をトルベック工務店にお願いしようとしたのね。そしたら、組合から別の工務店を勧められたのよ」
その情報は、意図してもたらされたもののように聞こえた。
マーゥルが、俺の耳に入れておいた方がいいと感じたと、そう思えた。
生花ギルドが最近作った各区を跨ぐ組合を、大工をはじめとした各区の土木ギルドも作っている。
相互扶助を目的とし、人手が足りない時の補助や共同作業への働きかけなどを行っている。
四十一区の改革の際には組合が多くの大工たちを派遣してくれていた。
その組合が、マーゥルに別の大工を紹介したという。
「ノートン工務店っていうところを紹介されたの」
「聞いたことがないな」
「四十区にある工務店でね、木の加工に定評があるところらしいわ」
木工に自信のある大工か。
「でも、それならウーマロさんたちも」
ジネットの言うとおり、木の加工ならトルベック工務店の十八番だ。
あいつらは、木の特徴を熟知し、それをうまく活かした加工をしている。
イメルダが「まぁまぁですわね!」と大絶賛するほどだ。
イメルダの「まぁまぁ」は絶賛だ。否定できなかったんだからな。
「トルベック工務店ばかりが知名度を上げているから、貴族に他の工務店を売り込みたいだけなのかもしれないのだけれどね」
それは理解できる。
一つの工務店だけが力と人気を得過ぎると、組合として困ることも出てくるのだろう。
ウーマロに限って、権力を振りかざして他の工務店や組合に不当な態度を取ることはないだろうが……他の工務店から見れば「そうならない」という確証がない分、気に入らないこともあるのかもしれない。
「聞けば、トルベック工務店のみなさんは、年明けから港の工事に取りかかるのよね?」
「代表者は三十五区の大工だけどな」
四十二区に港を作る際の条件の一つに、三十五区の大工を使うというものがあった。
多少なりとも利益が減るのだからと、自区の大工に他区での仕事を斡旋したのだ。
トルベック工務店の連中はその手伝いをすることになっている。
ウーマロたちも、港の建設は初めてなので勉強させてもらうと言っていた。
灯台も作るらしいし、長期的な工事になるだろうな。
「それじゃあ、少し手が空いたら直接お願いしてみるわ。二十九区のギルドを通すと、見ず知らずの人を紹介されるのよ。私、人見知りの気があるから困っちゃうわ」
人見知りって……
要するに「自分が認めた相手以外信用できない」ってことだろ?
こいつはこだわりがあるからなぁ。
レンガ一つとっても、自分が認めた相手の物しか使わないという徹底ぶりだ。
氷室の移設工事なんて、何十年先まで影響を及ぼしそうなこと、他人に言われた相手をほいほい雇うとは考えられない。
「つまり、ウーマロに脅しをかけとけって言ってんのか?」
「あら。やだわ、ヤシぴっぴったら。私、そんなに怖いオバサンじゃないのよ?」
「怖いオネーサンなのかな?」
「まぁ、お上手ね」
褒めてねぇから。
どう転んでもお前は怖いって言ってんだよ。
『オネーサン』はイヤミだ。
……全部分かった上で笑ってんだろうな、この女狐め。
「氷室の移設が無事に終わったら、私、のんびり出来そうだわ」
「ジネット~。このオバサンが『さっさと解決しろ』って命令してくる~」
「うふふ。マーゥルさんはそんな方ではありませんよ」
「そうよねぇ。イヤだわ、ヤシぴっぴったら」
何が『イヤだわ』だ。
ウーマロたちの手が空き次第氷室の移設が出来るように手配しとけって命令じゃねぇか。
その見返りは『暇になったから方々に口利きが出来るわよ』ってところか?
三十区が港の建設にちょっかいかけてくるってところまで見越して言ってんだろうな。
いくら税収の多い力のある三十区といえど、自分たちよりも身分が上とされている四等級貴族からの意見は蔑ろには出来まい。
まして、現領主の姉にして、影の実力者たるマーゥルだからな。
背後から睨まれるのはおっかないだろうな。
「でも、『BU』での領主会談の時――」
その領主会談ってのは、不当な圧力を掛けてきた『BU』の連中をぶっ潰すため、俺らが乗り込んで多数決を無効化したアレのことか?
どこが会談だ。そんなぬるいもんじゃなかったろうが。
「エステラさんは『年内には着工できる』って言ってたのよねぇ、港の件」
「横やり……っつうか、言いがかりをつけてごねた領主がいてな」
「ミスター・ウィシャートかしら?」
「当たりだ」
三十区領主が条件面でごねてごねて、工期がずれ込んでしまったのだ。
……ったく、豪雪期があるからさっさと始めたかったってのに。
「気を付けなさいね、ヤシぴっぴ。彼……曲者よ」
「お前が言うかよ」
「あら。こんなか弱い女なんか、どこの区も相手にしないでしょう?」
敵対したくないから目を逸らしてるだけなんじゃねぇのか、それ?
「何かとキナ臭いのよね。そのくせ、尻尾を掴ませないようにうまく立ち回っているわ」
「……って、お前に尻尾掴まれてないか、三十区?」
「掴んでないわよ。チラッと視界の端に見えただけ」
確証はない、ということか。
オールブルームの正門といっても過言ではない、三十区。
外周区の領主が該当する五等級貴族でありながら、その発言力は強いのだろう。
なにせ、三十区が門を閉ざせば流通は完全に死に絶えるのだから。
四等級は当然ながら、三等級相当の発言力は持っているかもしれない。
表だってふんぞり返るようなことをしなくとも、裏でこそこそ上位の貴族と繋がっている……くらいはありそうだ。
入出門時は、『なにかと』便宜を図ってもらいたい貴族もいるだろうからな。
はたして、どこまで根を伸ばしているんだろうな、三十区領主ウィシャートは。
「何事もないのが一番よね。けれど、困ったことがあったらお手紙を頂戴ね。愚痴くらいなら、聞いてあげられると思うわ」
愚痴を聞くってことは、その後にちゃんと励ましてくれるのだろう。
打開策とかを交えつつ。
「見返りが恐ろしいわ」
「あら? じゃあ先払いにしておく?」
にこにこと微笑んで、両手を揃えて差し出してくるマーゥル。
「ちょーだい」のポーズをして、嬉しそうな声で言う。
「あのもふもふの耳当て、私、欲しいわ」
平民に平気でねだる貴族って、どうなのよ?
「試作の時に作ったヤツ、まだ残ってたよな?」
「はい。お持ちしますね」
席を立ち、厨房へと駆けていくジネット。
「ほ~んと、いい娘ねぇ」
ジネットの背中を見つめ、マーゥルが呟く。
「泣かしちゃダメよ」
訳知り顔で。
……うっせぇつの。
俺は何も答えず、ちょっと冷めたお茶を飲み干した。
その日の夜。
ちょっとばかり珍しいことが起こった。
「……ウーマロ。スノーストロベリーが出来た」
去年の猛暑期に購入したスノーストロベリー。
豪雪期になるまでは実も花もつけない、なんとも面白みのない植物なのだが、豪雪期には毎朝甘い実を結ぶ。
去年の豪雪期からずっとマグダのお気に入りで、気が付くと全部食い尽くされているのだが、そのスノーストロベリーをマグダ自らがウーマロに分け与えている。
それはさながら、デリアがオメロに自分のポップコーンを分け与えるくらいにあり得ないことで、イメルダがベッコに労いの言葉をかけるくらいにあり得ないことで、ジネットが自ら進んで「挟まってください!」と突進してくるくらいあり得ないことなのだ!
……いや、ジネットの突進はあり得るかもね! 今後の希望を込めて!
「マ、マグダたん、オイラのために取っておいてくれたッスか? わざわざ?」
「……ウーマロは、とても頑張っているから」
「はぁぁあん! 感激ッス! 今の一言でオイラの苦労はすべて報われたッス!」
たった一粒のスノーストロベリーに感涙し、マグダの前に傅いて騎士が行うような最敬礼を見せる。
安いな、お前の忠誠得るの。
「大袈裟なヤツだな」
と、ジネットに話を振ると。
「マ、マグダっちょがスノーストロベリーを、分け与えたです!?」
「お、おい、マグダ大丈夫か!? どこか具合悪いのか!?」
「ちょっと外で遊ばせ過ぎたんさね。きっと熱があるんさよ」
「今日は早くお休みなさいまし」
「レジーナ呼んで来た方がいいんじゃないかなぁ~☆」
「いや、心配し過ぎだわ、お前ら!?」
え!?
そんなに大事なの!?
マグダが好物を分け与えただけだぞ?
「エステラ様、お気を確かに!」
「って、なんで気を失ってんだ、エステラ!?」
衝撃的シーンを目の当たりにして、エステラが意識を刈り取られた。……って、アホなことやってないで起きろ。
「いや、だってさ……ボクが早起きをして一つ摘まもうとしたら、マサカリを持ち出したんだよ、マグダは?」
「マグダは本気出し過ぎだし、お前も意地汚ぇよ」
買えよ、スノーストロベリーくらい。
結構お手頃価格だったぞ。
とまぁ、とにかくそれくらい珍しいということだ。
「……ウーマロは、少し疲れているように見えた。だから」
たった一粒だが、朝からこの一粒はウーマロにあげようと取っていたということだ。
もしかしたら、昨日の夜からそうしようと考えていたのかもしれない。
「……本当は、もっと早くあげるつもりだったけれど、毎朝気が付いたら実がなくなっていて……今朝、初めて一粒ガマン出来た」
意外と苦戦していたらしい。
これでもし誰かが「ラッキー、一粒残ってる!」って横取りしていたら……血の雨が降っていたかもしれないな。
もしくは、マグダが泣いてヘソを曲げて、年明け辺りまで引き摺っていたかもしれない。
よかった。意地汚いヤツがいなくて。
「……今日一日ずっと残ってたなんて……知らなかった」
と、俺の隣で拳を握るエステラ。
買え!
もう来年は有無を言わさず買ってこい!
「でも、十日そこそこのために買うのはさぁ」とか貧乏くさいこと言ってないで、来年は猛暑期になると同時に買え!
豪雪期が終わったらミリィに言っておこう。
何を言われようとエステラに押し売りしといてくれって。
「では、ウーマロさん。早く食べた方がいいですよ」
ジネットがウーマロに忠告する。
ウーマロは感動の余り放心しているけれど、まぁ、耳は聞こえているだろう。
「スノーストロベリーは朝に実を結び、一日で萎れてしまいます。早く食べないと折角のスノーストロベリーが傷んでしまいますよ」
「そ、そうなんッスか?」
衝撃の事実に、明後日の方向を向いて驚くウーマロ。
誰と会話してんだお前は。
「で、では、ありがたくいただくッス…………あの、じっと見つめるのはやめてもらえないッスか? オイラ、緊張しちゃうッスから」
「あぁ、ごめんね。なんだか珍しい光景だったからさ」
「ですね。ブロッケン現象並みに見入っちゃったです」
そんなにか!?
マグダがイチゴを分けただけだぞ?
「ちなみにウーマロ。マグダにもらったスノーストロベリーを食うのと、そのスノーストロベリーをマグダに食べさせるのはどっちが幸せだ?」
「はっ!? ……これはマグダたんの大好物。しかも、現在はオイラの所有物ッス……つまり、これをマグダたんに食べさせ……あ、『あ~ん』をすれば…………なんだかそっちの方が幸せな気がしてきたッス!」
うんうん。
分かる分かる。
ネコが自分の手からエサを食ってくれるのって可愛いしな。
「マ、マグダたん! も、もしよかったら、このスノーストロベリーを!」
差し出されたスノーストロベリーを見て、マグダがじゅるりとよだれを垂らす。
……が。
「……ダメ。それはウーマロが食べるべきもの」
よだれを拭いて、ウーマロに背を……いや、スノーストロベリーに背を向ける。
そして、俺を見上げて「……ヤシロ、めっ」と怒った。
それに、俺は驚いてしまった。
マグダが俺のウーマロ弄りを諫めた。
大抵の場合、俺側に立って一緒にウーマロを弄るマグダが。
俺にウーマロ弄りをするなと注意した。
マグダがこんな態度を見せるのは……本当に初期の初期、マグダがまだ小悪魔になる前か、本気でウーマロが弱ってる時くらいだ。
……まさか。
「ウーマロ、お前……死ぬ、のか?」
「いや、死なないッスよ!? 至って健康ッス! 大衆浴場を作って、三十五区の大工から港建設のノウハウを盗んで自分たちの技術にするまでは、休みすらいらないくらいに健康体ッス!」
「大変だなぁ、お前。その合間にマーゥルの館の氷室の移設工事までやらされるなんてなぁ」
「何ッスか、それ!? 初耳ッスよ!? いつ決まったッスか!?」
「マーゥルがわがまま言ってるだけだから断ってもいいぞ。『誰がテメェの仕事なんか引き受けるかクソババア』って」
「言えるわけないじゃないッスか!? そもそも、マーゥルさんの仕事断るなんて、他のどの領主様の仕事を断るよりも難易度高いッス!」
あぁ、やっぱり、こいつらもそういう認識なんだな。
怖いもんなぁ、マーゥル。
「つーか、お前領主の仕事とか断らないじゃねぇかよ」
どんなに忙しくても、なんだかんだとエステラからの依頼はすべてこなしているウーマロたちトルベック工務店。
四十一区の素敵やんアベニューも、トルベック工務店が全面的に引き受けている。
あっちはあっちで、もう間もなく完成しそうだ。
「ルシアの別荘もお前らがやるんだろ? 権力に媚びやがって」
「それは、媚びるというか……普通は断らないッスよ。無理な条件でもない限りは」
その言い方に、少しだけ引っかかった。
「断ったことあるのか?」
「へ?」
「いや、領主に無理難題を押しつけられて、断ったことありそうな口ぶりだったから」
「あ……いや」
ウーマロの顔に焦燥が浮かぶ。
「あ、ヤベ……」みたいな顔で、眼球が細かく揺れている。
触れてほしくなかったところか。
「ま、いろいろあるよな。有名税ってヤツだ。甘んじて受けとけよ」
わははと、笑ってウーマロの肩を叩く。
聞かなかったことにしてやるから、もう話さなくていい。
こいつもエステラと同じだ。
自分の身に降りかかるトラブルは、極力自分の力で解決させたいと思っている。
それで、マジでどうしようもなくなった時にようやく助けを求めてくるのだ。
だから、それまでは大丈夫だ。
こいつなら、信用できる。
一人で思い詰めてバカな選択なんかしないと、……信じさせろよ。なぁ?
「あ、いや、そんな深刻な話じゃないッスよ」
明るい声で言って、ウーマロが「やはは」と困り顔で笑う。
「実は引き抜きがあったんッスよ。三十区に本部を移して、領主の専属になれって」
「三十区に、かい?」
「はいッス。けどまぁ、ウィシャート様は以前に向こうの都合で長らく工事を差し止めたり、そのくせ納期変更を認めず強行させたりと、こっちも迷惑被った相手ッスから」
去年の大雨の時、ウーマロたちトルベック工務店は三十区領主ウィシャートの館の修繕を依頼されていた。
だが、その時にお抱え商人のノルベールが窃盗の疑いで捕らえられ問題となった。
バオクリエアから、非認可の香辛料を持ち出したとか持ち込んだとかで、表沙汰になるのを恐れたウィシャートはほとぼりが冷めるまで部外者の立ち入りを全面禁止にしたのだ。
その割を食ったのがトルベック工務店の連中だった。
まぁ、その待ちぼうけの期間を利用して、俺たちはウーマロたちにろ過装置や下水を作ってもらったんだけどな。
ニュータウンに次々アパートを建てたのもその時だ。
領主の仕事を抱えている状態で他の仕事は引き受けられない。どんな難癖を付けられるか分からないし、新しい仕事が始まった途端「こっちが先だ」と強行させられるかもしれない。
そこで、エステラから仕事を振ったのだ。
手が余っているトルベック工務店をフル活用するために。
エステラからの仕事なら、ウィシャートが急に「仕事を再開しろ」とか言い出してこっちの仕事が中途半端になっても文句は言わない。
もともと、隙間を狙っての依頼だったからだ。
あの頃から技術は一流で、領主から名指しで依頼が来る程度に名が売れていたんだよなぁ、こいつらは。
でも、その後下水の技術を有した唯一の工務店として一気に名をあげた。
それから大掛かりなプロジェクトにことごとく参加して、気が付けば吸収した大工は数知れず。かなり大きな組織になっていた。
それを抱え込もうとしたのか。
見栄を張りたがる貴族っぽい発想だな。
「それに、オイラは四十二区を離れるつもりなんかないッスから」
「マグダがいるもんな」
「それもあるッスけど、ヤシロさんと――みんなが大好きッスから。……やはは」
照れて頭を搔くくらいなら言わなければいいものを。
つか、なんでわざわざ俺だけ別枠にしたんだよ?
なにか? 俺は『みんな』には含まれない、含みたくないボッチヤロウだってのか? 誰がレジーナ枠だ。失敬な。……ふん。
「あの、だから……」
ガッチガチに緊張しながらも、ウーマロがエステラに向かい合った。
逃げそうになる視線を必死にエステラへ向け、神妙な面持ちで謝罪を述べる。
「もし、それが原因で三十区から嫌がらせを受けたりしたら、オイラたち、どんな責任でも負うッスから、言ってほしいッス!」
港の工事に関して難癖を付けてくる三十区領主。
その原因の一端に、もしかしたら自分たちがいるのではないか。
そんな不安を抱えていたようだ。
だが。
「分かった。覚えておくよ」
ウチの領主は甘々なので。
「けど、大丈夫だよ。どんなくだらない理由や原因があろうと、無理難題を吹っかけてくる他区の領主を退けてあしらって撃退するのがこの四十二区の領主たるボクの仕事だからね」
にこっと笑って、「話してくれてありがとう」と感謝を述べる。
「逆に、貴族から何か嫌がらせを受けた時は遠慮なく相談しておくれよ。君たちは大切なウチの領民だからね、ボクが絶対守ってみせるよ」
若く、小さく、真っ平らで、頼りなく見えるエステラだが、その微笑みだけはすっかり領主の域に到達している。
さすがだな、『微笑みの領主』。
「ヤシロ、今一回失礼なこと考えたよね?」
鋭さも領主クラスだな。うん。
「……ありがとう、ッス」
少し泣きそうな声で呟いて、ウーマロは一粒のスノーストロベリーを大切そうに齧った。
「…………最高に、美味しいッス」
その声は、完全に泣いていた。
まったく、大袈裟なんだから。
あとがき
個人で出した最高速度は30キロ!
宮地です。
えぇ、原付です。
山の中で生まれ育ったもので、移動手段が必要だったんです。
皆様は、自転車のチェーン交換ってしたことありますか?
東京に引っ越してきてから、知人に聞いたら
「えっ!? なんで交換なんかするの?」とか言われました。
電車に乗るために自転車で二山超えるような生活をしておりますとね、
自転車のチェーンがだるんだるんになるんですよ。二年持てばいいくらいに酷使しちゃってましてね。
なので、外れたチェーンを直すのめっちゃうまいですよ!
慣れてない人がやると手とか指先真っ黒になるじゃないですか?
私、親指と人差し指、まぁ、手こずっても中指の先がちょこっと汚れるくらいで済みます。
プロですから!( ̄v ̄)むふふん
……野犬の遠吠え聞きながら、真っ暗な夜の山道で、大急ぎでチェーン嵌め直していた経験が生きております……ぷるぷる((((;>Д<))))
高校に入って、バイトして、一年くらいかけてお金貯めて
十七で原付買ったんですが、世界が変わりましたね。
このままどこまでも行けるんじゃないか――そんな気分になりました。
実際、嬉しがって隣の県まで行ったら案の定迷子になって、一晩中さまよって翌日の昼頃無事帰宅できたなんてエピソードもありますが、みんな通る道ですよね。ね!?
そういえば、ピザのデリバリーのバイトをしようと思って面接に応募して、
当日迷いに迷って四十分程遅刻して、
「そんな方向音痴は困る」って面接前に落とされたことがありましたっけ。
当時はナビなんてありませんでしたし、
おそらくですけど、
北とか南とかもなかったんじゃないかと……
そりゃあ、迷いますよ。
バイトの面接といえば……
牛丼屋さんの面接に行った際、
言われた時間に行ったんですが、その日のその時は一人しか店員さんがいない、
いわゆるワンオペという状態だったようで、
「ちょっと、お客さん捌いてくるから事務所で待ってて!」と言われ、
そのまま四十分放置……
言われるままに待っていたら、
「あのさ、忙しいの分かってんだから『手伝いましょうか』くらい言えないの? そんな気の利かないヤツどこのバイト行ってもやってけないよ!?」と怒られ、面接前に不採用。
四十分待たせても、待たされても面接は落ちるものなのですね。
その店ですか?
翌年には別のお店になっていました。
いろいろなお仕事があるものです。
若人たち。
「それおかしくない!?」と思うことがあったら、勇気をもって「NO!」を突きつけましょうね。
ため込んでもいいことはありませんからね。
私の友人は、お蕎麦屋さんでバイトしていて――
酔っ払い「客の言うことが聞けねぇのか!?」
友人「店員の言うことが聞けねぇなら、他所の店に行け!」
――と、摘まみ出したことがあるとか。
普段は大人しい、いい子なんですが……他の大人しい女性の店員さんに絡んだり怒鳴ったりする酔っ払いを見て頭に来たんだとか。
それで恋が始まればロマンチックなんですが……まぁ、所詮私の友人ですからね。……ふっ。
あぁ、そういえば、その友人は車を持っていたんですよね。
ナントカって名前のカッコイイ車です。(←車に一切詳しくない宮地さん)
車買ってしばらくは「事故るかもしれないから人は乗せない」とか言って、
自信がついたのであろう頃に助手席に乗せてもらったんです。
なんでも私が初めて乗せる他人だったようで……なんか、怖かったですよね。うん。
宮地「……事故らないでね?」
友人「いいか、宮地。事故っていうのは絶対に起こさないという強い信念を持っていても起こってしまうものなんだ」
宮地「不安を煽るな!」(;゜Д゜)
友人「大丈夫。……死ぬ時は一緒だぜ☆」
宮地「お断りですけど!?」
友人「でも、事故った時って、運転手が一番生存率高いんだって」
宮地「お前、絶対事故るなよ!?」
若干、融通が利かない男なんです。
もうちょっと融通が利けばモテたかもしれないのに……残念な男です。
宮地「でも、こういう車って、女子にモテそうだな」
友人「車は凶器だからな。俺は、将来結婚して、一生責任を負うつもりのヤツ以外を乗せる気はない」
宮地「へぇ……」
友人「…………」
宮地「…………」
友人「…………」
宮地「…………俺、お前と結婚しないけど!?」
友人「お前はノーカン」
宮地「事故ったら責任取れよ!?」
気の置けない友人でした。ちょっと殺意を覚えるくらいに。
そういえば、今の車にもついてるのかどうかは知らないんですが、
友人の車には、センサーみたいなものがついていて、
急ブレーキとか、急発進、急カーブなど危険な運転をすると「ビー!」って警告音が鳴るシステムが搭載されていたんですね。
友人「一人の時はドリフトとかするけど、他人を乗せる時は教習所で教わった通りに運転するから」
宮地「本当だ!? ハンドルの握りが十時十分の位置になってる!?」
友人「だから、お前も安心して乗ってろよ――なっ!(急発進)」
警告音「ビー!」
宮地「止めろ!」
友人「キュッ!(急ブレーキ)」
警告音「ビー!」
宮地「お前、もう運転すんな!」
友人「大丈夫、安全運転で行くから。……音楽かけていいか?」
宮地「――って、頭○字Dの曲流すのやめて!?」
あれ以降、友人の車には乗ってないですねぇ……(´ω`*)
おかげで、私、まだ生きてます!
ほどなく東京に引っ越したので車のいらない生活になり
免許を取るタイミングもなく現在に至っております。
オジサンになった後でも免許って取れますかねぇ?
いつか私も、華麗なハンドルさばきで峠を攻めたいものです――
宮地「ドリフト!」
警告音「ビー!」
まぁ、今はお散歩が楽しいのでまだ予定は未定ですけどね☆
次回もよろしくお願いいたします。
宮地拓海




