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異世界詐欺師のなんちゃって経営術  作者: 宮地拓海
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384/821

無添加39話 ご褒美いろいろ

「微妙だったな……」


 こちらの思惑がぴたりとハマり、玉入れは白組の圧勝……と、なるかと思ったのだが。


「……ヤシロが話をしている間にポイントを稼がれていた」

「あと、子供たちが……頑張ってはいたですけど……なかなか残念な結果だったです」


 俺たちの妨害は成功した。

 が、それ以前に青組と黄組の連中はそこそこの玉をカゴに入れていた。

 そして、白組のガキどもは全力で頑張っていたのだが……結果が伴っていなかった。


 結果、優勝は赤組の四十二個。次いで白組の四十個。青組の三十九個。黄組の三十七個。

 トップと最下位の差が五個という、なんとも微妙な結果になってしまった。

 しかもこの競技、企画段階では「二十分もあれば二百個くらい入っちゃうんじゃないのかい?」みたいな空気だったから、つうかエステラがそんなことを言っていたから、玉一個につき1ポイントということになっていたのだ。

 これだけ頑張って40ポイント。…………地味だ。


 赤白VS青黄の撃ち落とし合戦は大いに盛り上がったというのに……なんて地味な結果なんだ。


 結局、最初の徒競走の点差が地味に響いて、白組は逆転することは出来なかった。

 現在最下位。


「でも、点差は随分と縮まりましたよね」


 得点ボードを見て、ジネットがにこやかに言う。


 現在、青組が770点、黄組が718点、白組が550点、赤組が616点となっている。

 最初254点もあった青組との差が、現在220点差。

 ……うん。微妙。


「午後はもっと気合いを入れないと、逆転は難しいかもな」

「え。午前の部はまだ一つ残ってますよ?」


 ジネットの言うとおり、午前の競技はあと一つ残っている。

 残っているが……あれは点数を競うための競技じゃない。


「ジネット。その午前最後の競技はなんだ?」

「みなさんが楽しみにされている『パン食い競走』です」


 そうだ。パン食い競走だ。

 パン食い競走はな……揺れるお乳を堪能するための競技なんだよ!

 順位とかどーでもいいのだ!

 出来るだけ長く、盛大に、縦に横に時には斜めに、存分に揺らしてくれればいいのだ!

 むしろゴールとかしなくてもいいくらいだ!


 ……が、それを公言するとジネットをはじめ他の女子たちがおっぱいガードを強めてしまうから…………


「パン食い競走は、パンのお披露目会みたいなものだからな。競うより楽しむ方の比重を大きくしたいんだよ」

「そうですね」


 言った直後、ジネットがくすくすと笑い出す。


「きっとみなさん、あまりにも美味しくて走ることを忘れちゃいますね」


 そんなことを嬉しそうに口にする。

 新しいパンの味を知っているジネットは少し得意な気分なのだろう。

 こいつは、自分がネタを知っているサプライズが大好きなんだよな。

 本当に無邪気なわくわく顔をさらしている。


「でも残念です」


 と、込み上げる笑みを抑えきれないような緩んだ顔でジネットが言う。


「焼きたてのあの素晴らしい香りをお伝え出来なくて」


 パンの香りには誰もが感動していたからな。

 味や食感はもちろんのこと、あの香りも楽しんでほしかったと、そんなことを言いたいのだろう。

 とはいえ、さすがにグラウンドで焼くわけにはいかない。


「今日お披露目するパンは、早ければ明日からでもパン職人ギルドが練習を始めるんだ」


 俺たちのレシピは無事受理されて、新しいパンの製造が決定された。 

 ベルティーナの頑張りにより、貴族用と一般用をあえて区別して製造されることも決まった。

 パン職人ギルドが一斉に練習を開始し、教会の認可が下り次第販売されることになる。


「パン屋に行けば、これからは好きなだけあの香りを嗅げるんだ。それからでも遅くないだろう」

「そうですね。……うふふ。観光名所になったらどうしましょう?」


 焼きたてパンの香りを嗅ぐツアーか? 誰が行くんだよ、そんなしょーもない旅行。


「デートの待ち合わせとかどうでしょうか? 待っている時間も幸せな気分になれますよ」

「会うや否や飯に直行だな」


 待っている間中ずっとパンの香りを嗅がされたんじゃ、腹が減って仕方ないだろう。

 ジネット自身も、あの香りをまた嗅ぎたいと思っているのか、楽しげに話しながら小鼻がぴくぴくと膨らんでいる。


 そして、俺から視線を逸らして何もない空間を見つめ、肩を揺らす。

 何を想像してんだかな。すげぇ楽しそうなのは伝わってくるんだが。


「『もう。つまみ食いしちゃったんですか?』『いやぁ、すまん。あまりにいい香りだったからよぉ』……くすくす」


 どうやら、脳内でデートの待ち合わせをしているらしい。

 人形もないのに人形遊びのようなことをしている。夢見がちなジネットらしいといえばらしいが。

 なにやってんだかな。


「ヤシロさん、おなかすいてますか?」

「ん? まぁ、多少はな。けど、次の競技が終わったら弁当だ。それまでは待てるよ」


 不意に投げかけられたジネットからの問いに、なんのことはなく普通に返したのだが。


「……へ?」

「ん……?」


 ジネットがまんまるお目々で俺をガン見している。

 静止画のようにジッと動かず、じぃ~っと俺を見つめ、じわ~っと顔が赤く染まっていく。


「はぅっ!? あ、いえ、その! 今のはヤシロさんに言ったわけではなくて、あの………………そ、そうですね! お弁当、楽しみにしておいてくださいね!」


 言い捨てて、ぱたぱたとジネットなりの全速力で俺のもとを去っていった。


 ……あいつ、まさか。脳内の俺に問いかけたんじゃないだろうな?

 ジネットの脳内設定の、パン屋の前で待ち合わせして、いい香りに我慢出来ずにつまみ食いした俺に。

「パンなんか食べて、この後ご飯食べられますか?」と。


 ってことはなにか?

 ジネットの脳内デートの相手は俺だったわけか?

 はっはっはっ、まったくジネットよ………………頼むから、そんな剛速球のド天然をみぞおちにぶち込んでくるようなマネやめてくれる?

 本人目の前にして脳内の俺に話しかけちゃうとか……天然も度が過ぎると凶器になるからな。……ったく。


「我が騎士よ!」


 とっ散らかった思考を落ち着けるため玉入れの片付けをする給仕を眺めていると、リベカが俺の前へとぴょこりと飛び出してきた。

 耳、ぴーん! 小鼻、ぷっくぅー! 無い乳、張りー!

 ドヤ顔で何かを自慢しに来たらしい。


「見ておったのじゃ? わしは四つも玉を入れたのじゃ!」


 ん~……大したことない。


「十分の一だな」

「じゅうぶんのいち?」

「入った玉の十個に一個がリベカの入れた玉ってことだ」

「ふむふむ、十個に一個ということは、全部で二十人だから……半分はわしが入れたということなのじゃ!? わし、すごいのじゃ!」

「違ぇよ!?」


 どんだけ算数出来ないんだ!?

 こんなんがトップでいいのか、麹工場!?


「我が永遠のライバルマグダがこちらに参加しておれば、もう少しはポイントが稼げたんじゃがのぅ」

「そうだな。マグダがそっちに加勢してたら今の十倍はポイント稼げたろうな」


 その代わり、青組は今の二十倍は稼いでいただろうけど。

 マグダは防御に欠かせない人材だったからな。


「とにかく、わし頑張ったのじゃ!」

「あぁ、よくガキどもをまとめてくれたよ」


 なんだかんだと、かわいい隊はリベカを中心にまとまりをみせている。

 チーム内のユニットって、やっぱちょっと特別感あるのかねぇ?

 赤組の妹たちが羨ましがってたもんな。


「じゃからの、我が騎士よ。わしを撫でるのじゃ!」

「……は?」

「頑張ったら撫でてもらえるのじゃろ? ほれ、早く撫でるのじゃ」


 どこルールだ、それ?

 頑張ったヤツを全員撫でて回ってたら腱鞘炎になるわ。


「さぁ、撫でるのじゃ!」

「フィルマンにでも撫でてもらえよ、自分の婚約者によ」

「しょっ、しょんにゃ……っ、そんな破廉恥なこと、付き合い始めたばかりで出来るわけないのじゃ!」


 その破廉恥なことを他の男にさせんじゃねぇよ。

 つか破廉恥じゃねぇわ。


「我が騎士は特別枠なのじゃ! だからいいのじゃ! 我が永遠のライバルマグダもよく撫でてもらっていると言ってたのじゃ! ズルいのじゃ!」


 またマグダ発信かよ……どんだけマグダが羨ましいんだよ、どいつもこいつも…………つか、マグダ。なに言いふらして回ってんだよ、お前。


「リベカ、いけませんよ!」


 ぐいぐいと俺に詰め寄ってくるリベカを、駆けつけたソフィーが止める。

 リベカの体を抱きしめ、おのれの体で匿うようにこちらに背を向ける。


「そんなことを言うと、どこを撫でられるか分かりませんよ!」

「いや、分かるだろう。つか分かれや!」

「せやで。撫でるいぅたら尻に決まってるやん。なぁ?」

「お前は絶妙なタイミングで湧いて出てくるな!」

「ヤシロさん……あなたという人は…………」

「お前ら、ちょいちょい俺以外のものが感知出来なくなるのなんなの!? 病気ならちゃんと診てもらえば!? 残念ながら四十二区で医療行為が出来るのは変態しかいないけどさ!」

「自分と、ウチと……」

「俺を入れるな!」

「ヤシロさん……」

「ソフィー、お前はもうなんか俺に責任擦りつけるのがクセになってないか!?」


 この組み合わせはよくない!

 すべてがよくない相乗効果を生んでいる!

 もう帰れ! 特にそこの変態白衣ブルマ!


「……『変態白衣ブルマ』って、男子中高生的にはときめきが加速するすごいワードだな!?」

「ヤシロさん……」

「えぇい、ちきしょう! たまに指摘が的を射るから反論しにくい!」

「そういうのを身から出た錆とか自業自得とかいぅんやで」


 やっぱりこの組み合わせはダメだ!

 スイカと天ぷらみたいなものだ。

 一緒に食うと腹を壊す。食い合わせが悪いのだ。


「リベカ、撫でてやるからさっさと姉を連れて応援席に戻ってくれ」

「し、尻はダメなのじゃ! いくら我が騎士といえど撫でさせられないのじゃ!」

「誰が尻を撫でると言ったか!?」

「ヤシロさん……」

「それ以外の言葉忘れちゃったのか、ソフィー!?」


 お前は壊れかけのアレか。

 おんなじ言葉ばっか繰り返しやがって。

 …………くっそ、レディオは同じ言葉を繰り返さねぇ! 使いどころ間違えた!


「ほれ、いいから頭出せ」

「みっ、耳は、ダメ……じゃぞ?」

「耳に触れたら……滅ッシマス」

「わぁ、久しぶりに違う言葉しゃべったと思ったらすげぇ物騒なワードだこと」

「『耳は』っちゅうことは、耳以外やったらどこ撫でてもえぇんやて!」

「お前まだいたの? 早く自軍の応援席か救護テントに帰れよ、そんな『言ぅてやったで!』みたいな顔して親指突き立ててないでさぁ」

「ヤシロさん……」

「戻っちゃったね、ソフィー!?」


 もうさっさとリベカの頭を撫でて解散させよう。

 そう心に決めた俺の前に、またややこしい二人組が現れる。


「さぁ、約束ですよコメツキ様」

「我々はとても頑張って、大層貢献しました!」


 イネス&デボラ……お前ら、いつの間にそこまで俺に懐いたの?

 おかしいなぁ……ほんの数時間前までムシケラを見るような目で見られていた気がするんだけど……どっちがよかったか、比較は出来ないけどな。


「約束通り――」

「――撫でさせていただきます」


 両手を胸の前で開き、もにゅもにゅと指を蠢かせる給仕長ズ。

 顔が怖い。


「なぁ、自分……あの二人、自分のオケツ撫でまわす気ぃなんか?」

「違うわ!」

「せやかて、あのDカップの方が『いただきます』って言うてたやん!」

「なんでお前の中で『いただきます=オケツ』になってるの!?」

「お尻は愛でるもの、オケツはいただくものやん?」

「『やん?』じゃねぇよ! その投げかけに共感出来るヤツはこの世界にはたぶんいねぇよ!」


 ケツと尻の使い分けなんか知ったことか!


「なぁ、他区の給仕長はんら。自分らぁは頭とオケツと、どっちが撫でたいん?」

「「………………………………、頭です」」


 悩んだなぁ!?

 思いの外沈黙の時間が長かったな他区の給仕長ズ!?

 一瞬「あわよくば」的な思考が働いちゃった? 立場逆だからね!?

 それで悩んじゃうのは俺みたいな健全な男子のポジションだから!


「さぁ、撫でさせてください」

「約束したはずです。頭かお尻を撫でさせると!」

「お尻は言ってねぇよ!」


 頭を撫でさせるって方も、約束したかと言われれば怪しいもんだけどな!


「自分ら。男性のあんなところを撫でまわすんは、自分らぁの陣地に戻ってからにしてな」

「なぜわざわざ濁した!? 頭だよ、頭! 卑猥な要素が一切ない部位だよ!」

「我が騎士よ! わしも撫でるのじゃ!」

「お前は撫でられたいんじゃなかったのかよ!?」

「やっぱり、結婚前の女子が他の男に触れられるのはよくない気がしてきたのじゃ!」

「お前から触れるのはいいのかよ!?」

「ヤシロさん。私も先程マーシャさんから新鮮なウニをいただいたところですので、撫でて差し上げますね?」

「俺傷だらけになっちゃうから!? ウニで撫でるとか、拷問だからな!? めっちゃいい笑顔が逆に怖ぇよ、ソフィー!」


 とかなんとか抵抗してみたものの、給仕長ズ&リベカに拘束されて白組陣地へと引き摺られて行く俺。……か弱い男子に救いの手は差し伸べられないものなのか。

 神もなんもあったもんじゃねぇな。


「では」

「いざ」


 腕まくりをして、イネスとデボラが同時に俺の頭に手を乗せる。

 細い指が髪の間に滑り込んできて、背筋がぞくぞくする。


「こ……これは……っ!」


 イネスが両目を「くわっ!」と見開いて、俺の髪を撫でる手の速度を速める。


「まったく手入れがされていないかのように見えた伸ばしっぱなしの髪ですが、触れてみるとなんともしっとりすべすべで、髪の一本一本がしっかりとしていながらもふんわりと柔らかいです! まとまりがありつつもベタ付きがなく、重たさを感じさせないばかりか指通りがなめらかで、こんなにも指先が心地よいと感じたことはありません!」


 お前はロレッタか!?

 どこのグルメ漫画だよ!?

 グルメ漫画でも髪の毛の触り心地についてここまで言及しねぇわ!


「指の間でほどけるようで……まるで高原の草花を揺らす微風のよう……」


 デボラはデボラで、なんかソムリエ的な喩えを持ち出してきたし!

 大袈裟だっつの。

 一応、傷まないように髪のケアはしてるけどよ。


「むほぉー! これは確かに気持ちがいいのじゃ! 我が騎士の頭はふわふわじゃ!」

「この温かさ……行商ギルドの荷車を引く馬のお尻と似ていますね」


 人の頭を馬の尻と比較してんじゃねぇよソフィー。

 つか、なんでお前まで撫でてんだよ!?


「自分……け、毛深いんやねっ! きゃっ!」

「うっせぇ。お前は心底うっせぇ」


 なんでか白組に混ざり込んでる変態白衣ブルマを足で排除する。

「あ、足蹴とか、ヒドない!?」とか言ってるが、お前への対応なんかこんなもんで十分だ。


「さぁ、もういいだろ」

「いえ、もう少し」

「もう一度」


 頭にまとわりつくウサギ姉妹を追い払うと、給仕長ズが再びまとわりついてきた。

 もふもふもはもは、もはや撫でるというより髪の毛を掻き乱されている感じだ。


「あ、あのっ! わたしもよろしいでしょうか!?」


 給仕長ズの向こうから、非常に聞き慣れた声が飛んでくる。

 ……お前まで何言ってんの、ジネット?


「どうぞ」


 なに勝手に許可出してんのイネス!?

 え、お前の? お前のものなの、俺の頭?


「……では、マグダも便乗する」

「乗るです、この波に!」


 と、さも当たり前のような顔をしてマグダとロレッタがジネットの背後から現れて俺を取り囲む。


「あは……、柔らかいです」

「……さらさら」

「お兄ちゃん、何か手入れしてるですか? このツヤ髪の秘訣を教えてほしいです」


 リベカあたりからなのだが、撫でやすいようにとなぜか俺がしゃがまされている。

 そんな俺を取り囲んで好き勝手人の頭を撫でまわす陽だまり亭一同。

 ……くそ、だとしてもなぜ目の前がロレッタなのか。ジネットが前に来いよ! そしたらせめて目線の高さに爆乳が来るのに! ばばーんと来るのに!


「Cカップなのにあんま揺れねぇんだよなぁ……ブラがキツ過ぎるんじゃないのか?」

「むはぁあ!? どこ見てるですか、お兄ちゃん!?」

「お前が俺の目の前に差し出してきたんだろうが。『今だけ見放題』みたいなノリで」

「そんなノリないですよ!? マグダっちょ、ちょっとそっち詰めてです!」


 そうして、俺の目の前には誰もいない、しょーもない三角形を形成して頭を撫でまわされる羽目に。……なにこれ。拷問?


「では、我々も」

「もう一撫で」

「わしももう一回撫でるのじゃ!」

「では、リベカの付き添いで私も」


 給仕長ズに続いてウサギ姉妹が再び俺の頭に手を伸ばしてくる。

 そうして、ぐるりと俺を取り囲んでわっしゃわっしゃわっしゃわっしゃと髪を撫でまわす。

 俺はふれあい動物コーナーのモルモットか!?

 気安く触り過ぎだろう、お前ら!


 っていうか、群がったせいでちょっと勢い強くなってきてんだよ!

 撫で回数で競い合うな!

 いいポジショニングとか気にしなくていいから!

 頭皮の領土争い勃発させてんじゃねぇよ!


 えぇい、もう!


「雑に撫でまわすな! ハゲたらどうする!」


 髪は長い友達なんだぞ!?

 毛根は大切に!


 面白がって俺の周りに群がっていた女子どもを払いのける。


 ……と、そこにデミリーが立っていた。


「ヤシロ君、ウェルカム! 歓迎するよ☆」

「そちらの世界にお邪魔する気は毛頭ないんで! 毛根はあるけどな!」

「こっちに来れば、いいお薬を紹介してあげるよ☆」

「お前のお勧めって時点で効果ゼロじゃねぇか!」


 産毛の一つでも生やしてから言いやがれ。

 選手の応援席まで出張ってきて、何を嬉しそうな顔をしてんだ。

 さっさと貴賓席に戻りやがれ。仲間だと思われたらどうしてくれる。


「まったく……」


 毛根へのダメージを心配しつつ、しゃがんでいた時に溜まった乳酸を散らすように腰を伸ばす。

 と、なんとものんきな声が向こうの方から飛んできた。


「あ~! 私も撫でさせて~☆」


 ちょっと遠い場所からマーシャが大きく腕を振って猛アピールしてくる。

 しかしマーシャはタライの中なので近付いては来られない。

 よし、スルーしよう!


「マグダちゃ~ん!」

「……ちょっと持ってくる」

「マグダっちょ、優しさは伝わるですけど物扱いは酷いですよ!? 『連れてくる』が正解です!」


 しなくてもいい親切をして、マグダがマーシャを俺の目の前に連れてくる。

 尾びれを器用に使って体を起こすマーシャ。


「さ~ぁ、ヤシロ君。いいこいいこしましょうね~」


 俺に少ししゃがむよう要求し、マーシャが真正面から両手を伸ばしてくる。

 小さな水かきが付いた手のひらが俺の髪を撫でつける。


「は~い、オールバック☆」


 水で濡れた手で触れられた俺の髪は、まるでワックスでも付けたかのようにセットされていた――らしいな。周りにいた連中が物珍しそうに俺の顔を覗き込んでいる。


「……マグダ的には、前髪を三束ほど垂らした方が理知的でよい」

「いやいや、左側だけもう少し前髪を垂らした方が若々しくてお兄ちゃんには似合うです」

「伝統ある二十九区領主家の給仕長の立場から言わせていただきますと、サイドにはもう少し遊びがあった方がコメツキ様の容姿には似合うかと」

「いや、待ってくださいイネスさん。毛先をもう少し無造作に……海漁ギルドのギルド長様、水の追加をお願いします」


 人の髪で遊ぶな、マグダ、ロレッタ、イネス、デボラ!


「髪型を変えると、雰囲気も変わるのですね」

「そうじゃのお姉ちゃん。我が騎士は、こういうキリッとした髪型の方がカッコいいのじゃ」

「カッコいいかどうかは、…………まぁ、保留としておきましょう」


 なんか言われたい放題だ。

 こういうポジションはウーマロあたりがやるべきなのに……


「はいはい。もういいだろう。解散解散!」


 これ以上は有料にするぞ、ったく。

 好き勝手弄られた髪の毛をリセットするように、両手で髪全体をかき上げ梳かす。

 結構濡れてんじゃねぇか……水付け過ぎなんだよ。


「あ、あのヤシロさん。タオルです」


 そそっと、ジネットがスポーツタオルを差し出してくる。

 あぁ、なんか一時期憧れたなぁ、こういうの。

 部活終わりとかに、顔を洗っていると後輩の女子が「先輩、タオルです」って差し出してくれるヤツ。

 ここが水飲み場でないことだけが悔やまれる。


「悪いな」

「いいえ」


 タオルを借りて髪を拭く。

 まだ使ってないのか、いつもの洗剤の匂いがした。


「汗、あんまりかいてないみたいだな」

「そっ、それは綺麗なタオルです! 自分が使ったタオルなんて、ヤシロさんにお貸し出来ませんよ……」


 え~、別に気にしなくていいのに。

 むしろちょっとくらい汗の匂いがした方が……


「もう、ヤシロさん。乱暴にし過ぎですよ」


 借りたタオルでガシガシ髪を拭いていると、タオルをそっと取り上げられた。

 ぽんぽんと優しく撫でられ、そして最後にちょいちょいと前髪を直される。


 ……また子供扱いか。

 マグダにやってやるヤツだろう、これ? 以前、一回俺もやられたことあるけども。大雨の中教会と陽だまり亭を往復した後で。あぁ……あん時は俺、素っ裸だったなぁ。


 なんて思っていると、ジネットがジッと俺の顔を見つめて、さささっと俺の髪の毛を整え直した。

 前髪が幾分持ち上げられ、長いものは左右に分けられて、毛先を軽く遊ばせる感じで。


「…………はっ!? す、すみません。つい」


 一言謝って、速やかにもとの髪型へと戻される。

 お前も髪型弄ってみたかったのかよ……

 そういや言ってたっけなぁ、もう少し前髪を短くして顔をよく見えるようにした方がいいとかなんとか。

 残念ながら、俺は仕事柄顔を覚えられないようにあえてこの髪型にしてるんだよ。印象に残らず、ちょっとした変装で別人に成り済ましやすいようにな。


 あぁ、もう……首の後ろらへんがむずむずする!


「ちょっと、次の競技の準備手伝ってくるわ」


 自軍の陣地は危険だと判断し、俺はそそくさとトラックへと移動する。

 ……今の、立場が逆だったら絶対おっぱいパトロールに取り囲まれる案件だよなぁ……くそ、不公平だ。


 やり場のないモヤモヤした感情……うん、やっぱりため込むのはよくないな。

 俺は途中で立ち止まり、自軍の方へと振り返って満面の笑顔を浮かべてチームメイトに言ってやった。


「次の競技で活躍したヤツは、俺が徹底的に撫でまわしてやるよ。期待しておけな?」

「「「「間に合ってます!」」」」


 何人かがきっぱりと拒否の言葉を述べ、他の連中共々さささーっと俺の視界から消えていった。

 マーシャのタライは引き続きマグダが抱えて避難させていた。

 ……な? 自分がやられると嫌だろ?


 これで、この後面白がって俺弄りをしてくるヤツはいなくなるだろう。

『やったらやられる』と認識すれば、下手なことは出来ないもんだ。

 ただ、俺の場合は『やられたら倍返し』だけどな。


 ……イネスをロリっ娘魔法少女みたいな髪型にしてやろうか…………ったく。



 玉入れの後片付けが終わり、トラックの中では次の競技『パン食い競争』の準備が始まろうとしていた。

 今回の目玉競技だけに、この競技には相当な力が入れられている。


 エステラがトラックの中央に立ち、給仕たちに指示を飛ばしている。

 行商人ギルドの面々が次々に大きな木箱を運び入れ、ウーマロ率いるトルベックの大工たちがコースの中央にしっかりとした木枠を組み上げていく。


 トラックの中央に二本のコースを設け、スタート位置を左右に分けてある。赤組側からスタートして青組側でゴールするコースと、青組側からスタートして赤組側でゴールするコース。パンを口にした時の驚きの表情と、食べた後の感動をまざまざと見せつけるためにゴールを左右二ヶ所に設けたというわけだ。どこにいても選手の表情がよく見えるようにな。

 とにかくパンの美味さをこれでもかと見せつける必要があるため、可能な限り多くの選手に参加してもらうつもりでいる。


 コースは80メートルの直線。ガキどもや年寄りはスタート位置をずらして30m~50mとそれぞれ距離を調節する。

 二本のコースの間には、行商ギルドの商人が持ち込んだ大量の木箱が積み上げられている。

 木枠にパンをセッティングする係はこの木箱の前に待機する。

 Aコースでレースが行われている間にBコースのセッティングをし、Bコースのレース中にAコースのセッティングをする。


 選手は身長別に分類され、同じレースに参加する選手は大まかに似通った身長になるように調整してある。

 お試しで妹たちにやらせた時のように、選手一人一人の身長に合わせてロープの長さを調節するってことは、時間的に不可能だからな。

 なので、微妙に高さの異なるロープにパンをぶら下げることにした。

 高くても取り難いし、低くてもそれはそれで取りにくい。


 選手はスタートと同時に好きなパンを目指して走ってもらう。どのパンを取ってもいいというルールだ。

 結構自由度は高い。

 だからこそ、ロープの長さ調整やぶら下げるパンの選別には気を付ける必要がある。


『パン食い競争』はいわば新しいパンのプロモーションだ。

 大いに盛り上がり、みんなが笑顔で、大満足の結果にならなければいけない。

 ほんの些細なケチも付いてはいけないのだ。

 ロープの長さやパンの種類による不平不満が一言でも出てしまってはいけないため、非常に繊細な采配が求められるのだ。


 だから、仕方なく、まぁ言い出しっぺでもあるし、ここはやむにやまれず――




 俺がコース中央に陣取ってパンとロープの調整に指示を出す統括責任者を引き受けたのだ。




 二つのコースの真ん中、パンをぶら下げる木枠のすぐそば、その間。

 真横から、時には斜め前から、一番の至近距離で『とある事象』を堪能出来る特等席!

 役得である!

 決して職権乱用ではない!

 重責のかかる重要なポジションを任せられるヤツが他にいなかったために、仕方なく俺が引き受けざるを得なかった、いわば不可抗力なのである! ……ふむっ。


「よぉし、みんな! 準備を急いでくれ!(楽しみが留まるところをしらないから!)」

「「「はい!」」」

「ガキと年寄り……もとい、子供たちとご年配の時は取りやすいように調整するからそのつもりで(見ても一切楽しくないしな!)」

「「「そのお心遣い、さすがです」」」

「その分、若者たちのレースで大いに盛り上げるぞ!(盛り上がった膨らみを盛大に揺らして!)」

「「「はいっ!」」」


 うんうん。

 さすがナタリアだ。よく躾が行き届いている。いい給仕たちに育ってるじゃないか。素直で大変よろしい。


「ヤシロ様」


 心の中で称賛を送っていると、その張本人が現れた。

 真っ白な美脚。しなやかなウェスト。いい塩梅に体操服を押し上げるおっぱい。


「よぅ、ナタリア」

「首から下だけで人を判別しないでください……っと、ヤシロ様は胸だけでも十分判別出来るんでしたね。すみません、過小評価してしまいました、あなたの変態度合いを」


 何が変態度合いだ。

 誰だって出来るっつうのに、おっぱいで個人を特定するなんてことくらい。なぁ?


「それで、太ももでどこを挟んでくれるって? どこでもいいならほっぺたを頼む」

「有料ですが構いませんか?」

「構いません!」

「すみません。またしても過小評価してしまいました、あなたの変態度合いを」


 親指で眉間をぐりぐりされた。

 ナタリアにしては珍しくまっとうな反応だ。……あ、そうか。給仕たちの前だからしゃんとしてるのか。

 いつもはエステラと二人ってことが多いからな。エステラの前でならふざけ倒しても問題ないってことなんだろう。


 ……いや、エステラ(主人)の前でこそしゃんとしとけよ、給仕長。


「パン食い競争の成功は教会との約束でもありますので、私がサポートさせていただきます」

「サポートなどいらん! だからお前はレースに参加しろ! なんなら三回くらい出たっていいよ!」


 ナタリアの乳揺れが不参加なんて認めない!

 あぁ認めないとも!


「……では、私が参加する時は誰か別の者を寄越しましょう」

「エステラでいいんじゃね?」


 あいつは揺れないし。

 うん。あいつがいいな。


「責任者だし、割と器用だし、頭もそこそこ切れるしな」

「まぁ、揺れませんからね」


 おっほ~ぅ、バレテーラ。

 それでも、全力で参加してくれるお前が好きだぜ☆


「ヤシロ様は参加されないのですか?」

「俺がパンを食っても驚きや感動がないからな。反応の薄いヤツはむしろいない方がいい」


 冷めたヤツが一人でもいると、途端に盛り下がるからな。

 全員が大はしゃぎしてくれた方がいい。

 といって、俺が演技ではしゃいでみせるなんて御免だし。


「折角の特等席を、一秒たりとも離れたくないし!」

「本音は隠さないスタイルですか?」


 もうバレているなら隠す必要などない!

 それでもナタリアは味方でいてくれる。お前は最高の給仕長だな、うん。


「ところで、その頭……何かあったのですか?」

「頭? ……なんか変か?」

「髪の毛が跳ねて……失礼します」


 説明するよりも直した方が早いと判断したのか、目礼の後即座に腕が伸びてきて俺の髪の毛を触る。

 少し摘まんで引っ張る。寝癖を直すような手つきだ。


「エステラにもよくやってるのか?」

「ほぼ毎日です。寝相が悪い方なので『どうしてこうなった!?』という寝癖が毎日のように」

「仲いいな、お前らは」

「えぇ。家族よりも深い愛情で結ばれていますので」


 ナタリアは、エステラが幼いころからそばにいてその世話を一手に引き受けていた。

 姉であり母であり、最も信頼出来る友人でもあるのだろう。


「時折、愛情の向かう先を誤ってはぁはぁしてしまいますけれど」


 ……そして、一番身近な危険人物でもあるんだよなぁ。


「はい。もう大丈夫です」


 そう言った後、二秒ほど俺の頭を見つめて……なでなで。


「こら」

「いえ、いいのかと思いまして」


 な~にが「何かあったのですか?」だ。

 見てたんじゃねぇかよ、俺が撫で倒されてるところを。

 ったく。何が面白んだ、男の頭を撫でて。


「よぉし。頭を撫でてくれた返礼として尻を撫でてやろう」

「有罪ですが構いませんか?」

「くっそ、金じゃなくなった!」


 罪はさすがに背負えない。

 まぁ、諦めるか。


 その後、ナタリアの的確な指示と、俺の口出しで準備は滞りなく進んだ。


「そう言えば、半生おっぱいさんがヤシロ様にお話があるとおっしゃっていましたよ」

「え、ノーマが?」

「誰が半生おっぱいさね!? で、なんでそれで伝わるんだい、まったく!」


 俺とナタリアの背後にノーマが立っていた。

 というか、そのタイミングを見計らってナタリアが話を振ってきたという方が的確だろうな。


 それはそうと、『生』より『半生』の方が柔らかそうに感じるのは俺だけだろうか?

『生おっぱい』よりも『半生おっぱい』のほうが「とぅるん」っとしていそうな気がする。


「けど、『生おっぱい』の方がエロいけどな!」

「急にどうしたさね!?」

「大丈夫です、ノーマさん。いつもの発作です」

「……それが日常な時点で全然まったく大丈夫じゃないさね……」


 呆れ顔のノーマが腰に手を当てて嘆息する。

 そんな小さな動作にも微かに「たゆん」と波打つやわやわおっぱい。


「ありがとう。いいご褒美をもらったよ」

「あげてないさよ!? で、そんな話をしに来たんじゃないんさよ!」


 胸を腕で押さえながら、俺に布袋を差し出してくる。

 今日は体操服なので、谷間から取り出すようなことはなかった。……残念だ。


「ノーマだけ、いつもの服にブルマでもよかったのに……」

「お断りさよ!」


 理解が得られず残念だ。

 今日は谷間率がほぼゼロだからなぁ……運動会最大の欠点だな、そこは。


 で、布袋を開いて中を見てみると。


「なんだ、この金具?」

「パンを固定するL字フックさね!」


 急にノーマのスイッチがオンになった。


「今用意されてるのはただのフックだろ? あんなんじゃ子供たちには危険さね。口に入ったり目に当たれば大怪我をしかねないさね」

「いや、パンの下の方を咥えりゃ金具を飲み込むことはないだろう? 釣り針じゃねぇんだから」

「甘いさね! 獣人族の子供らは、時に大人の想像を上回る身体能力を発揮するんさよ!」


 まぁ、それはそうなんだが……

 そんな元気過ぎるガキなら、金具を口に含んだところでケロッとしてそうなもんだけどな。


「そこで、このL字フックさね。L字とは言いつつも先端が少し下がっているから、万が一口に咥えてしまっても閉じる時に引っかかったりしないんさよ」

「そしたら、振動でパンが落ちたりするんじゃ……」

「心配無用さね! L字の根元が微かに上向きになっているから、ここでパンをしっかり固定出来るんさよ!」


 言われて見てみれば、L字の根元は鋭角で上向いており、途中からなだらかに下向きになっていた。すごく平板な『へ』のような形だ。


「おまけに、フックの金属部分を薄い膜でコーティングしてあるんさよ。これはある魔獣の胃の粘膜でね、強力な殺菌作用があるんさよ。これで食中毒も心配いらないって寸法さね!」


 いや、まぁ、食中毒は心配ではあるが……外で、それも砂ぼこり舞うグラウンドの真ん中にぶら下げるんだから、金具部分だけ厳重にしてもだな……


「あと、このコーティングをすることでパンへ金属の味移りが防げるんさよ! 金属の匂いや味が移っちまったら、折角のパンの風味が台無しじゃないかい? どうせなら、完璧なパンを食べてほしいじゃないかさ! ね、そう思うだろぅ?」


 ノーマ……熱い。物凄く熱い。

 すっげぇぐいぐい来るじゃん。


「っていうか、こんなもん、いつ作ったんだよ?」

「昨日寝る前にふと思いついたんさよ。で、試してみたらうまくいってねぇ」

「……つか、寝ろよ、お前は」


 思いついたらやらずにはいられなかったのか。

 ほんと、もうマジで、誰かノーマの私生活管理してあげて!

 仕事にのめり込み過ぎるとどんどん婚期が遠ざかっていっちゃうよ!

 美容の講師やってるんだから、自分のお肌にもっと気を遣って!


「分かった。ありがたく使わせてもらうよ」

「さすがヤシロさね! じゃあ、給仕に言って付け替えてくるさね!」


 俺に渡した布袋をひったくり、嬉しそうに給仕のもとへと駆けていくノーマ。

 準備をしている給仕に、ご自慢のL字フックの性能を喜々として語り片っ端から取り替えさせていく。


 ……あの娘の幸せ、あれでいいのかなぁ。


「おのれの仕事や生き様に誇りを持ち、堂々と生きる女性は美しいものですね」


 ナタリアがノーマの背中を見つめながら肯定的なことを言う。

 まぁ、それはそのとおりなのだが。


「狩猟ギルドのメドラギルド長然り、麹工場を支え続けたバーサさん然り、二十九区を陰ながら見守り続けたマーゥル様然り……」

「……なんでたとえが全員未婚のオバ……レディばっかなんだよ」

「たまたまでしょう」


 絶対ワザとだ!

 ……まぁ、ノーマにはきっといつか良縁が舞い込んでくるさ。

 きっと。………………きっと。


「ヤシロ様。ハンカチをどうぞ」

「ありがとう……」


 なぜか目尻に浮かんだ美しい雫を、俺はそっとぬぐい取った。

 ノーマ。がんば。



 悲しみを乗り越え、いよいよパン食い競争が始まる!







あとがき




街へ出ましょう。

宮地です。


街には楽しいことがいっぱいですよ☆


――と、その前に。

お久しぶりにこの言葉を叫ぶ時がやってまいりました!



レビューをいただきました!!

♪ヘ( ̄▽ ̄ヘ)(ノ ̄▽ ̄)ノへい!へへい!ヘ( ̄▽ ̄ヘ)(ノ ̄▽ ̄)ノ♪


[2019年 01月 28日 23時 44分]の方!


文章に勢いがあって、本当に真っ直ぐに言葉の中の思いが伝わってくる気がしました。

事実に基づく個人の見解というのは、着飾った文章よりも読む側の心に響くのだなと改めて思わせてくれる熱量が込められていて、読んでいて思わずニマニマしてしまいました。

好きな部分の羅列は時にどんな言葉よりも相手の興味を引くものだったりして、解説ではなく感想風な文体のレビューというのは上手く魅せるのが結構難しい構成だったりするのですが、この方はそれを素でやってのけたような印象で、本当に好きでいてくださっているんだなぁと嬉しくなりました。


書いている時の楽しさがこちらにまで伝わってくるような元気を分けてくれるレビューでした! ありがとうございました!!



見たいですよねぇ……ミリィ。

ルシアとか、きっと美人なんでしょうねぇ。

ノーマさん……の、谷間。見たいです!


鋭いことに、

書籍に収録されている範囲もドンピシャでしたね。


しかしながら、

書籍版はWEB版とは少々異なる展開や追加されたシーンなんかもありますので、


まだお持ちでない方はこの機会にいかがでしょう?(チラッ、チラッ)




いよいよ、

レビュー107件目です。(レビューをいただいた1/29現在)


煩悩の塊のような方!

108件目のレビューをお持ちしております!(公開に耐え得る範囲で!)

(いえ、ウソですよ。至って真面目な方や、エッチなのがちょっと苦手な方も大歓迎です!)



というわけで、

今回はヤシロを撫でまわすお話でした。


……なんだその話!?Σ(゜д゜ )



話が逸れますが、

イガグリ頭を撫でまわすのって、気持ちいいですよね(´∀`*)

なんでしょうね、あのチクさら感。

あぁ、わんぱく坊主を掻っ攫ってきたい!


おぉっと、

メンズ同士の話なんで通報はやめていただこうか。

イガグリ坊主を撫でる楽しさは人類共通の認識であるはずですから。


ヒゲとはまた違った感触なんですよねぇ。

ヒゲはダメです。

全然です。

イガグリの足元にも及びません(個人的な感想)


やっぱり、わんぱく坊主を…………きょろきょろo(・_・= ・_・)o


え?

あそこの電話番号ですか?

110ですけど?

大丈夫ですよ~、かけなくて。なんにも問題ないですから。



なんだか男女問わず小さなお子様のお話をすると多くの方が電話を握りしめてしまうので、

もっと健全な、動物のお話をしましょう。



猫喫茶とか豆柴カフェとか、

巷には動物と触れ合えるお店がたくさんありますが、

私の行きつけのお店に、動物におやつをあげられる場所があるんです。


動物たちとの触れ合いを堪能出来るお店で、

入場料もお得で、時間無制限。

ただし、動物たちのおやつは別料金、そんなお店です。


家族連れが多くて、

お子様たちはしょっちゅう親御さんにおねだりしていて


男児「エサあーげーたーいー!」

女児「エサ買ってー!」

親御さん「だめよ。さっきあげたでしょ?」

男児・女児「「もっとー!」」

親御さん「だーめっ!」


みたいなことがしょっちゅうなんですね。


そこへ、社会人である私が颯爽と現れて財力を見せつけるわけです。


私「ネコたんのおやつ3つください!」



子供たちの羨望の眼差しが気持ちいい……( ´∀`).+゜.。




ネコさんのおやつは、

猫のエサ(カリカリ)が九粒くらいで200円です。

……高い?

でもね、おやつを持っている間、そこのネコ様方を独占出来るんですよ!?

むしろ安いでしょう!?

だって、こういう機会でもなければ買いませんしね、カリカリ!


そんなわけで、カリカリを持ってネコにゃ~のもとへ。(ネコの呼び名がいちいち変わるの、そろそろウザったくなってきましたかねぇ?)


まず、おやつのカップを持っているだけでネコたちが寄ってきます。

……中には思いっきり爪を立てるヤツもいたりして…………まぁ、可愛いんで許しますけども。


子供たちの邪魔をしないように、

奥の方の壁際に座って、

手のひらにカリカリを一粒乗せてネコにゃんに差し出すと…………



ネコにゃん「あぐあぐ…………ぺろぺろ」



手ぇ、舐めてくれたぁ~!

やだ、ざらざらが気持ちいい!


ネコをなでなで、

おやつをあげていたら、私の近くに一人の女児が。

たぶん、小学生になる前の、

見たところ五歳か六歳といった感じのそこそこしっかりしている女の子が、

私がネコにゃんにおやつをあげてるのをじっと見てたんですね。


手には、お客さんが自由に使えるネコのオモチャが握られていたんですが、

ネコ様にとっては『オモチャ<おやつ』なわけで、

おやつに夢中なネコにゃんはオモチャに見向きもしないわけですよ。


で、オモチャをふりふりしてみたもののネコにゃんに無視された少女がですね、こう……



(´・ω・`)しゅ~ん……



としてて、

あ、これはいかんと。

いい大人が財力に物を言わせてネコ様を独占するのはどうなんだ? と、

ちょっと可哀想だなぁって思って、



私「おやつ、あげてみる?」



って聞いたんですね。

そしたらその少女、ぱぁああってした顔して、



(*゜∀゜*)うん!



って!

これはもう、おやつあげるしかないでしょう!?


少女に手を出してもらって、

その手のひらにネコさんのおやつを一粒乗っけてあげて、



私「ゆっくり顔に近付けてあげて」

少女「うん!(そ……っ)」

ネコにゃん「……すんすん…………ぱく」

少女「食べたぁ!(*゜∀゜*)」



そして、少女の手をぺろぺろ舐めまわすネコにゃん。

少女の手を舐めまわすとか……通報するぞ、このネコ! ちょっと代われ!

おぉっと、通報の対象が私に一挙集中してますね!?

大丈夫ですよ、私は舐めてませんので!


でですね、

少女があまりに喜んでくれたので、

残っていたおやつを全部あげたんです。


一粒ずつネコにゃんにおやつをあげて、

食べる度に私の方に笑顔を向けて



少女「食べたねー(*゜∀゜*)」



って言ってくれる少女。




(」゜□゜)」< おとーさーん! 娘さん僕にー……!




なんとか踏みとどまりましたけれども!

ギリッギリのところでいまだ前科無しです!


で、おやつがなくなったら「あのね、あのね」って、

手の絆創膏見せてきて、



少女「ネコちゃんに引っかかれたの。血、出たんだよ!(*゜∀゜*)」



なんで嬉しそうなの!?

大丈夫なの!?

消毒した!?


なんてことを少しだけお話して、きちんと親御さんのもとへとお返ししました。

動物がたくさんいるあの空間では、大人同士も結構仲良くなったりするので、



これは決して誘拐ではありません!

「お嬢ちゃん、ネコちゃんのおやつあげるからオジサンとお話しよう」ではありません!

決して!


端っこにいた私のところへ向こうから来たので、きっとセーフです!



しかし驚きました。

200円のおやつでネコを懐かせようと思ったら、

まさか他所様の娘さん(推定五歳)に懐かれるとは……カリカリ4粒で!



(」゜□゜)」< とってもリーズナブルー!



よし!

また行こう!


ここをご覧の皆様の、

携帯の充電がなくなった頃にっ!

これで通報出来まい!


……ちっ、家電も公衆電話(110番は無料☆)もまだあるのか!?


では、こっそり行ってきます☆



次回もよろしくお願いいたします。

青少年少女を健全に見守る模範的大人の会会長 宮地拓海

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