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『最果ての出汁聖女・れいな 〜追放されたけど、伝説の魔獣と呪われ騎士に究極スープを献上したら、いつの間にか最強の村ができました〜』   作者: Zacku


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第71話:『帝国を完全掌握したら、隣の魔法王国が「世界を滅ぼす魔導兵器の店」と勘違いして包囲してきました』

皆様、いつも本当にありがとうございます!

嫌がらせをしてきた闇の商人ギルドの本部に、空から超硬質の巨大石臼をデリバリーして組織ごと蒸発ざまぁした前話、たくさんの「過剰防衛すぎるw」という爆笑の感想をいただき大感激です!

さて、帝国全土の108店舗が安全に回り始め、完全に平和が訪れたかと思った我がサテライトキッチン。

ですが、裏社会を一瞬で消し去ったシン君のサイバー技術と魔王軍の連携に、今度は隣国である『魔法王国ラピュリア』の偏屈な大賢者たちが大パニックを起こしてしまいました。

「……店長、今度は北の国境線から、なんか古臭いマジックパワー(魔力)をまとったおじいちゃんたちが、ゾロゾロとこっちに向かってきてるよ」

中央総本店の厨房で、シン君がサイバーゴーグルをきらりと光らせ、手元のホログラム画面を操作しながら呆れたように声をあげた。

画面に投影された広域スキャン映像を見ると、国境の向こう側――魔法大国として名高い『ラピュリア魔法王国』の最高魔導院に所属する大賢者たちが、何百人もの一級魔導士を引き連れて、我が店の周辺を遠巻きに包囲するように陣を敷き始めていた。

彼らは一様に、もの凄くシリアスな顔で巨大な水晶杖を掲げ、何やら大層な複合結界魔法を唱えている。

「ふむ。魔法王国のジジイどもか」

エプロン姿で新ロゴの木桶を洗っていた魔王バラドが、赤い目を細めて窓の外を睨んだ。

「あの老いぼれども、我が軍のワイバーン部隊が毎朝うどん粉を高速空輸しているのを見て、新種の戦略級飛行魔導兵器が配備されたと勘違いして夜も眠れなかったらしいからな」

「ええ……。ただの産地直送のうどん粉なのに……」

私が湯切りテボを握ったままガックリと肩を落としていると、お店の入り口の魔導スピーカーから、魔法拡声された大賢者の震える声が響き渡った。

『――サ、サテライトキッチンの店主よ、大人しく降伏せよ! 貴殿らが帝国全土に構築した、一瞬で物資を転送する謎の術式(※自動発注クラウドOS)と、闇ギルドを地上から消し去った謎の質量兵器(※降ってきた石臼)の正体はすべて看破している! それは世界を破滅に導く、失われた超古代の禁忌魔導兵器だッ!』

大賢者は本気で世界の危機を救うヒーローのつもりらしく、大真面目に顔を紅潮させて叫んでいる。

『今すぐその兵器の全権利を我が魔法王国へ引き渡し、大人しく出頭しろ! さもなくば、我が王国の誇る最高峰の禁断結界『アブソリュート・ゼロ』によって、その禍々しい厨房ごと時空の彼方へ封印してくれるわ!』

「時空の彼方に封印って……。せっかく仕込んだ明日の釜揚げ用の出汁が台無しになっちゃうじゃない!」

私が怒るよりも先に、シン君がキーボードをパチパチと叩いて、フッと冷淡な笑みを浮かべた。

「安心しなよ、店長。彼らがドヤ顔で展開してるその『最高峰の結界魔法』だけど、セキュリティプロトコルがガバガバすぎる。魔法陣の構成式ソースコードの根幹をちょっとイジるだけで、一瞬でこっちの管理下に置けるよ。……ほら、ハッキング(書き換え)完了」

シン君がエンターキーをパチンと叩いた瞬間、お店を包囲していた魔法王国の巨大な光の結界が、一瞬でピンク色に変色し、そのままぐにゃりと歪んで消滅してしまった。

「な、何だとぉぉぉーーーっ!? 我が王国の最高峰の禁断結界が、呪文の詠唱すらなく一瞬で解呪デリートされただと……!?」

外からは、大賢者たちのひっくり返った絶望の悲鳴が聞こえてくる。

「おい、ジジイども」

さらに厨房の勝手口から、魔王バラドが腕を組んで、空間を割るほどの圧倒的な魔王のオーラを放ちながら姿を現した。

「我が主の極上のお出汁の仕込みを邪魔するとは、いい度胸だ。世界を滅ぼす兵器がどうとか言ったな? ――ならば、本物の終末デリートを見せてやろうか?」

「ひ、ひえええええーーーっ!? 魔王!? なぜうどん屋の厨房から本物の魔王が出てくるんだーーーっ!?」

世界を救うつもりでやってきた大賢者たちは、結界を一瞬でハッキングされた恐怖と、目の前に現れた本物の魔王のプレッシャーの前に、泡を吹いてその場に卒倒ざまぁしていくのだった。

「もー、せっかくお腹を空かせたお客さんが来ても、これじゃお店に入れないじゃない」

私が苦笑いしながら厨房の火力を調整していると、シン君が画面を見ながら「あ、店長。気絶した大賢者たちの懐の財布マジックバッグから、魔法王国特産の『最高級魔導天日塩』のデータをスキャンしたよ。これ、うどんの塩水に使うとコシがさらに1.5倍に跳ね上がる神食材だよ」と教えてくれた。

世界を滅ぼす兵器と勘違いして攻めてきた魔法王国すら、ネオサヌキの技術とお出汁の段取りの前には、ただの「最高級の塩を持ってきてくれたありがたいカモ」にすぎないのだった。

第71話をお読みいただきありがとうございました!

世界を滅ぼす禁忌の魔導兵器と勘違いして攻めてきた魔法王国の大賢者たち、結界を一瞬でサイバーハッキングされ、さらに魔王のリアル威圧の前に一瞬で泡を吹いて自滅ざまぁです(笑)。

第72話!

気絶から目覚め、完全に降伏した魔法王国の大賢者たち。

彼らは「世界を滅ぼすどころか、世界を救う美味さだ!」と手のひらを大回転させ、お詫びとして差し出してきた『最高級魔導天日塩』を使って、れいな店長が次なる究極の麺作りに挑戦して――!?

「魔法の結界をハッキングw」「ただの塩の運び屋にされた賢者たち」「魔王様の威圧が相変わらず最強」と思ったら、ぜひ作品へのブックマークと、評価の【星5】をポチッとお願いします!

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