48話 こんなところまで・・・
俺たちは変種コブリンを無事倒しギルドへと報告に向かっていた。
国門をくぐり町に入る。
だが町の様子は慌ただしく数十人が担架に誰かを乗せている馬車を囲んで見ていた。
「なんだろう」
リリアがつま先で立ち覗こうとするが見えないようだ。
人をかき分け強引に入っていく。
担架には血だらけの人が寝ころんでいた。
「傷は・・・、!?」
首に足に噛み後。動物の類じゃない。
つまりこれは・・・、【人の】噛み後だ。
噛まれた人がボキボキと音を発しながら体を曲げ始めやがて落ち着く。
やばい・・・、症状が出始めている。
「ハルト、これって・・・」
「あぁ、十中八九ゾンビだろうな」
「あ゛ぁ゛!」
噛まれた奴が急に体を起こし近くの物を襲う。
剣を引き抜き頭を刺す。
「あ゛・・・」
剣を引き抜くと動かなくなった。
やはり頭が弱点だ。
「きゃーーー!!人殺し!!!」
見ていたババアが叫ぶ。
その叫びに人が集まりだす。
「何事だ!」
憲兵が剣の柄を握りながら走ってくる。
「人殺しよ!」
ババアが憲兵に言う。
「どいつだ!」
俺はババアとその近くの住民に背を押され憲兵に突き出される。
「剣を置け!さもないと殺す!」
どうすっかな・・・。逃げてもいいが指名手配は確定か。
「確かに殺したがあれは人間じゃない」
「戯言を!どこからどう見ても人間だろうが!」
そうか、まだこの国の住民はミューゲルニアの事を知ってないのか。
「見た目は人間だが中身は化け物だ。現にさっきそこのババアを襲おうとしていた」
「た、たしかに・・・」
見ていた住民たちが納得?の声を上げ始める。
「だが殺したことに変わりはない!」
剣を突きつけられる。
クソ、話を聞かんボケだ。
少しは俯瞰して考えろっての。
「わ、私見てました!その人はおばあさんを助けるためにあの人を刺したんです!」
少女が憲兵に叫ぶ。
憲兵は少したじろぎ剣を収める。
「本当だな?」
少女に問う。
「はい!」
「・・・わかった。今回は見逃そう。次はない」
自分で言っててなんだがガキの言うことでそんな簡単に納得していいのかよ・・・。
興味を失ったのか周りの住民は殺された(俺が殺した)人に憐憫の視線を送り散って行く。
「助かったよ。ありがと」
「は、はい!よかったです」
「君、名前は?」
「な、七瀬杏奈です!」
「・・・え?」
リリアが驚いたように声を上げる。
七瀬、杏奈?日本語、だよな。
なんで・・・。
「杏奈ちゃん、君はどこから来たの?」
「日本ってところからです」
確定だ。この子は、日本人だ。
久しぶりの投稿ですね。まぁ、見てくれている人はいるのかわかりませんが一応投稿しました。最近少し重めの病気にかかりまして、治るまでに結構かかったんですよね・・・。




