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父
「あーあ」
ある日に、自宅のリビングで、高校生である私の娘が、冴えない表情でつぶやいた。
「どうしたんだ?」
気になって、声をかけた。
「私、小説家になろうに、書いた小説を載せているって言ったじゃん?」
「ああ」
そう、彼女の趣味は小説を執筆することなのである。
「そのサイトのランキングの上位は、異世界ファンタジーってジャンルの作品ばっかりなの。だから、全然興味ないし、そもそもどういうものかよくわからなかったんだけど、参考にってちょっと覗いてみたら、死んだ主人公が生まれ変わるとか似たり寄ったりの設定で、ストーリーに深みもないし、くだらないのが多くってさ。あんなのだったら、私の小説のほうがよっぽどましだと思うのに、圧倒的にたくさん読まれてるんだよ。それで、『なんで? 信じられない』って、腹が立っちゃって」
「んー、それはちょっと違うんじゃないかな」
「え?」
そんなことを私が口にするとは思いも寄らなかったようで、娘はけっこうな度合いで驚いたのだった。




