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005.くノ一

基本週1の予定です。

ただ、筆が進みすぎているだけなんですよ。


 銀色(・・)のローポニーからの三つ編みと品種改良されていないカラーコットンで織られたコット…………丈長のチュニックの裾をなびかせ、カボチャパンツを見せながら、ひとっ走りして、お師匠さまに言われた通り走って(・・・)ミードを買ってきました。

 舗装されていない道で、馬車で3日程度の距離ですので、片道約100Kmってとこでしょう。

 さすがに普通に歩くのは無謀ですので、身体強化魔法を使いましたよ。

 所要時間は往復で3時間です。

 あ、もちろん、ハチミツを採取して、ミードを作る時間も含めてですよ。

 こう言うことが出来るようになったのは、努力と努力と努力のおかげです。


 お師匠さま的には、訓練させた分はすぐに身についているって感覚なんでしょう。

 そう理解しているからお師匠さまも『今から買いに行ってこい』って言ったんですよ。

 いくらお師匠さまでもそんな理不尽な命令はしないです。

 あ、もちろん、物思えが良いってことを分かっているだけですよ。

 ボクが、ミードを卸していることは、気付いていないはずです。


 片道フルマラソン2回以上の距離があったので、全速全開ではありません。

 マラソン選手でもペース配分しますよね?

 いくらボクでも、片道1時間、全速全開で走れるほど、チートなスタミナはありませんよ。


 ちなみに、ズボンは穿いていないので、よく女の子に間違えられます。

 いえ、間違えられることを狙って、ズボンは穿いていないのです。


 ボクは女顔なので、ズボンは穿いている方が、見た目に違和感があるのか、注目される割合が高いんです。

 気分的な問題なんですが、ボクは裏家業が長いので、注目されるのは好きじゃないんですよ。

 で、ズボンを穿いてなくても注目されるのなら、本来の自分と結びつきにくい格好をしているんですよ。


 くノ一っていいですよね~。


 そう、変装です。

 身バレしないようの苦肉の策です。

 女装じゃ無いんですよ。


 分かっていただけたでしょうか?



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 ボクが通う予定の学園…………トービーンズ学園は、貴族科と騎士科と冒険者科と商人科と分かれています。


 なぜ、学科が分かれているかというと、貴族の子供だからと言って、全員が家を継ぐわけでは無いからです。

 ボクみたいに、1代限りの貴族の子供なんか、大きくなって15歳で成人したら、平民と同じです。


 でも、今はまだ貴族の子供なんですよ。

 将来、冒険者や商人になったとしてもです。

 なので、貴族の子供が通う学校に行く必要があるんですよ。


 分りますか?

 単なる見栄のために、高い授業料を払って学校に行くんです。


 科が分かれる前は、ただ高い授業料を払って学校に通って貴族の勉強をしても、将来的には無駄に終わる可能性が高かったんです。

 そうなると、長男や次男と政略結婚のための娘以外は学園に通わせたくなりますよね?

 でも、人の命が軽い世界です。

 長男や次男もあっさりと逝っちゃう可能性も高いんですよ。

 となると、三男以下も礼儀作法を教えておきたい。

 でも、平民向けの学園には絶対に通わせたくない。

 ただ、高い授業料が無駄になるのもイヤだ。

 そんな感じで不満を持つ貴族が増えて、元々は貴族科と騎士科だけだったのが、最低限の貴族の作法と将来を見越した勉強をした方が良いと言う実利的な判断したという建前で、不満を回避するために冒険者科と商人科が追加された。


 それでも、さすがに、職人科は存在しないのです。

 職人が下に見られていると言うことはないですが、貴族から職人になるケースが少ないので作られていないだけですね。


 もちろん、ボクは冒険者科です。

 前世で、裏家業に慣れ過ぎました。

 どんな理由であれ、手に汚い血が染みこんだボクが、今さら表の家業を出来るわけありません。

 冒険者も表の仕事って言えばそうですけど、殺し殺され…………そんな生き方が、ボクにはあっているんでしょう。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 そうそう、引っ越ししたと言いましたけど、正確にはまだ宿屋暮らしなんですよ。

 王国が準備していた家というか部屋を断ったからですね。

 実際、お城の一室を貸し出されても困りますよね。


 ですので、引っ越し先が借りられるようになるまで、治安が少し悪いけど、スラムに近い安い宿屋を借りています。

 お金が無いわけじゃ無いです。

 ただ、お師匠さまが知っている調理場が使いたい放題の宿屋がそこしかなかっただけです。


 理由は単純です。

 ボクがお師匠さまの胃袋をがっちりと掴んじゃたんです。

 お師匠さまはボクが作った料理しか受け付けない身体になっちゃったんです。

 いえ、そこまでは酷くないんですけど、出来れば他の料理を食べたくないってくらいですね。


 正直、ボクがこの世界の食事に耐えられませんでした。

 買い置きのパンと塩っ辛い保存食を使ったスープを毎日です。

 耐えられますか?


 それで、料理をし始めただけですよ。

 お城の部屋を断ったのも半分以上はボクが作る料理より飯が美味くないって言う理由です。



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