第45話 公爵様のカプセルは、恋?
ぴかかかぁっ。
ころころころこ。
カプセルが出てきた。
そこに入っていたのは・・・なんと。
《おっさん向け若返りポーション:☆☆☆☆☆》 「これを使えば、お肌はぴかぴか、髪の毛はふっさふさ」
公爵様、カプセルを見て目が点。
「えっ、毛生え薬じゃなくて・・・若返り!」
入っている物を理解すると、目がうるうるしてきた。
「若返って髪の毛ふっさふさ。最高じゃないかっ」
「すごーい。最高なの出てきたぁ」
「これは、一気にいくしかないっ」
おっさん、もとい、公爵様は腰に手を当ててポーションのふたを開けてぐいっと一気飲み。
公爵様の身体がぴかっーーと光った。
「ま、まぶしいっ」
あまりの光り方に目が眩んだ。
まるでそこに太陽があるがごとく。
光の洪水だ。
その光が薄れてくると・・・中に細身のイケメンが。
「はい?誰ですか?」
「誰って、ワシだよ」
声も張りがあって少し高い感じ。
でも、しゃべり方は公爵様だ。
「若返ったぁ」
「本当かっ」
「それも、20歳くらいになっちゃった」
「ええー、20歳?」
たしか公爵様、43歳だって言っていた。
それが20歳だとすると、マイナス23歳の若返りポーション。
すごーい。
だから、おっさん向けなんて書いてあるのね。
アルベルトが飲んだら赤ん坊だ。
どんな顔になったか、知りたくて公爵様、ジタバタしている。
籠手を外して、手を見たらすべすべだから、若返ったのは分かったみたい。
「あ、これ」
コルネリアがバックから手鏡を取り出した。
女の子の必須アイテムね。
そういえば私も持っていたんだ。
忘れてた。
「うおーーーー。20歳の頃のワシじゃあ~」
若返り効果に感動している。
あ、目がうるうるしてきているぞ。
はっきり言って中年太りになっていた公爵様。
身体もすっきりと細身に早変わり。
全然印象が違うぞ。
「でも。公爵様。まずくはないですか?」
「なにがじゃ?」
「その姿では公爵様だとは思われないのでは?」
「えっ、なんと!」
たしか公爵様のご子息は22歳だと言っていたはず。
ご子息の父親というより、弟って見た目になってしまった。
「それでは公爵様だと信じてもらえないかも」
「それは困った」
困った顔をしようとしているけど、その下に嬉しそうなニタニタ顔が出てきてしまう。
このおっさん、いや元おっさん。
全然困ってはいないな。
「もしかして。公爵職を続けるの、そんなにこだわりないとか?」
「そうだ。その通りだ。こうなってしまっては仕方ない。ワシは引退を宣言するぞ。そして息子に公爵を譲ろう」
あ、やっぱり。
そんな気がしていたんだよね。
だってプレートアーマーを着こんで冒険者ごっこ楽しそうにしていたもんなぁ。
冒険者していた頃の方が公爵様しているより楽しかったんだろう。
「それでは公爵様を辞めて、何をするおつもりで?」
「決まっているじゃないか。冒険者だ。たくさんの魔物と戦って、たくさん恋もするぞ」
えっ、恋?
たしかに子供いるけど独身だし。
恋をするっていうのはいいね。
そんなことを思っていたら、「元婚約者」だということを思い出してしまった。
もしかして・・・。




