第24話 伯爵子息の裏切り
「どうかな。地下牢はいごこち良いかな」
「ローランド!どういうこと?説明しなさいよ」
いきなり地下牢の前に現れたローランド。
当然ながらここに入れた張本人だ。
「説明もないも必要ないだろう。おまえは怪しい邪教を信仰しているだろう」
「何言っているのよ。邪教なんて」
「邪教じゃないなら、あれは何だと言うんだ。アマテラ太陽女神の恩恵だと言うつもりか」
「あれは、私のスキルよ。あなたが理解できないとしてもね」
「さて。そのスキルは誰に与えてもらったのかな」
転生者であることは、説明できない。
転生者の概念がこの世界には浸透していないから、説明しても分かってもらえない。
特にこいつみたいなバカには言っても無駄だ。
「伯爵様はこのことを知っているの?伯爵様の命令だと言うの?」
「父上は残念ながらここにはいないからな。父上の代理として、次期伯爵の私が決めたことだ」
なんで、こいつ。
こんなバカなことをするのか?
「とにかく、まずはグデーリアン男爵家に連絡を入れなさい。すべてはそれからよ」
「何を邪教の力を使ったお前が言うのか。それも我が領地で」
「それは、あなたを助けるためだったじゃない?」
「ふざけるな。あのくらいの魔物、私が対応できないとでも思ったのか?」
「はい?武器を用意しても戦わなかったのはあなたよね」
「邪教の生み出した魔剣など使えるはずはないだろう?」
駄目だ、こいつ。
完全にいかれてしまっているな。
要は伯爵子息として特別扱いされるのが当たり前なのだろう。
何か問題があっても、すべては伯爵家の御威光でなんとでもしてしまうタイプ。
そして、どうしようもない事態が起きたら、自分は正しいことをベースにすべての解釈を自分に勝手してしまう。
一般的な言葉で、〇チガイっ言う。
「あのさ。もし、このことが貴族裁判に登ったらどうなると思うの?」
「心配はいらないさ。君を裁くのは宗教裁判だからね」
そう来たか。
と、なると、宗教系の上の方とつながりがあってことよね。
まぁ、伯爵家ともなれば、宗教関係も関わりがあるわね。
「もう、宗教裁判の準備はちゃんとしているから安心したまえ。そのうち、神官達がおまえを迎えにくるはずだ」
宗教関係は、貴族であろうと手が出せないジャンル。
邪教認定されたら、身分をすべて失って奴隷落ちになることすらある。
「まぁ、それまではそこでゆっくり休んでいるのがよかろう」
頭おかしい癖に悪知恵だけは人一倍ある男なのね。
しょーもない男に関わりを持ってしまった。
一生の不覚ね。
さて。どうしたものだろうか。
宗教関係だと、どんな判断がされるか事前情報が少なすぎるな。
ここはひとつ。
邪教の力を借りてしまおう。
おっと違った。ガチャの力だった。
「ガチャ樹はね。ひとつとは限らないのよ。でも、ここの地下はエネルギーがどのくらいあるか、不明だけど」
誰も地下牢の中にも、外にもいないことを確認した後。
新たなガチャ樹の召喚をしてみた。




