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第13話 傷ついた姉妹

朝、クリスが何気なくお屋敷の周りを散歩していると、ちょっと離れた所で声がする。


「お姉ちゃん、大丈夫?」

「だ、大丈夫よ。ちょっと休ませて」


肩から血を流している15歳くらいの女性。

その横には、12歳くらいの女の子。


「あ、大変っ。どうしました?」

「狼に襲われてしまいまして。なんとか撃退したんですが」


肩から血が出ているところを見てみると、確かに狼の歯型がついている。


「とりあえず、うちに来ませんか?あの屋敷なんです」

「ありがとうございます。助かります」


ふたりをつれて、屋敷に帰るとすぐに執事が出てきて。


「すぐに手当てさせましょう。クララ、包帯とか持ってきなさい」

「はい」


このあたりでは、時として野獣が出ることもあり、傷の手当は慣れている。

執事のエックハルトも、簡単な手当ならできる。


「血を止めることはできましたが、傷が治るには時間がかかりそうですね」

「ポーションがあればいいのにね。エックハルトさん、ないかしら?」

「すみません。普通の傷薬くらいしかなくて」


この世界には冒険者をしている人がいて、魔物を狩ったりしている。

その人たちは、ポーションと呼ばれる傷を治すアイテムを持っている人が多い。


だけど、普通に生活している人たちにとって、ポーションは贅沢品だ。

いつも命をかけて戦っている冒険者とは違う。


「お嬢様、得意のあれではポーションは手に入らないんですか?」

「あっ、その手があったわね」


今、このふたりはポーションをすごく欲しがっているはずだ。

もしかしたら、ガチャでポーションが出てくるかもしれない。


「じゃ、やってみますか」


ふたりを連れてガチャ神社に跳ぶ。


「ええっ、山の上なんですか。いきなり」

「すごーい。すごーい」


びっくりしているふたりをしばらくほおっておいて。

納得した後で。


「この神社は、欲しい物が手に入るかもしれない神社なんです」

「どういうことですか?」

「今、ポーションが欲しいと思ってますよね」

「もちろん」


鳥居をくぐって、2つの狛犬の間を通り、ガチャ樹のところへ。


まずは卵を並べて、二礼二拍手。

これは真似してもらう。


「それじゃ、ポーションがもらえるようにお祈りしてくださいね」


ふたりが一生懸命にお祈りしている。

私も一緒にお祈りしてみる。


「あとは、妹さん、これを引いてください」

「えっと。こうかな?」


びかっ。ころころころ。

出ました。


《初級ポーション:☆》



さすがに三人で一緒にお祈りしただけある。

いきなりポーションが出た。


さっそくもお姉さんに飲ませよう、と思ったけど。

もう少し、ポーションが欲しいな、と。



連続であと5回。

妹さんにガチャしてもらう。


びかっ。ころころころ。


《初級ポーション:☆》


《薬草:-》


《中級ポーション:☆☆》


《初級ポーション:☆》


《薬草:-》



ポーションまでいかない薬草も出たけど、初級ポーションが3つに中級ポーションが1つ。

なかなか、いい感じ。


「それじゃ、お姉さん、ポーション飲んでみてください」

「ありがとうございます」


ポーションを飲んだ瞬間、肩の傷のあたりが光って、傷が治る。

へぇ、ポーションってこんな感じで効くんだ。


「あ。治りました。痛みも全然ありません」

「お姉ちゃん、よかったね」


おみやげに薬草2つと初級ポーションを姉妹にプレゼントした。


「これでまた狼に襲われても大丈夫ね」

「いろいろとありがとうございました」


ふたりは去っていった。


クリスも、中級ポーションひとつと、初級ポーションをひとつ。

手に入れて、なんかうれしくなっていた。


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