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閑話:従者二人

めちゃくちゃ遅れましたね。申し訳ありません。がんばりたいとおもいます。

薄暗い地下牢で、二人は何をすることもなく暇をもて余していた。

囮のために捕まったとはいえ、多少無抵抗だったのはよくなかったかもしれない、と少しだけ反省しながら。

二人━━━━アルニカとユグルは同じ牢の中で他愛もない話をしていた。


「しかし、暇ですわねぇ」

「あぁ、そうだな。」


魔法も物理も効かぬ檻の中で怪我をしない程度に、狭い室内で手合わせを続けつつ二人は会話を続ける。


「もう少し広ければ、よいのですけ......どっ!」


アルニカが回し蹴りを繰り出す。蹴りを回避したユグルがいた背後の壁に爪先がかする。


「これじゃお前のお得意の戦法も少し不利かもな。」


隙だらけの懐に潜り込み、ユグルはアッパーを繰り出したがのけぞって対処される。

が、かわりにアルニカは思い切り壁に頭をぶつけた。


「いったぁい!?」


「げっ、アルニカ大丈夫かよ!」


ゴン!という音がきこえた頭をアルニカは涙目でおさえてうずくまる。


「わ、うわぁたんこぶできてる。」


ぶつかった部分を見たユグルが思わず呟いた言葉を聞き逃さなかったアルニカは


「う、うるさい!」


と言い返すが頭をおさえてしばらくじたばたしていた。


━━五分後━━


「痛みはひいた?」


「ええ、少しは......」


静かになった地下牢で二人は背中を預けあう。

しばしば静寂が二人を包む。


「......なぁ」


「なんでしょう?」


「なんでお前は、シキミについていくことに決めたんだ?」


「まぁ、それならあなたもでしょう?」


「そうだな」


再び黙りこむ二人。


「私......両親にこっそり鑑定されたことがありますの。儀式までは見てはいけないのに、です。」


「それって......」


適正職業は鑑定すれば誰でも見ることができるのだが......

もし、親がこっそりと見てしまったら?

そしてそれが、犯罪やあまり意味のない適正職業なら?

当然、残念ながら見捨てる親や殺してしまう親もでるだろう。

だから、特定の年齢になるまでは鑑定を禁止する法律が存在するのだ。


「ですが、両親は私に愛情を注いでくれましたわ。だから、ルールだとしても助けてくれると思ってました。でも......ダメみたいでしたわ。」


アルニカは微笑んでユグルを見た。

匿ったら最後、共々流刑......アルニカは両親が助けてくれると信じていた。だが......


「ま、当たり前ですわよね。お姉さまは私を拾ってくださいました。ですから、ずぅっとついていくことに決めましたの、そうしたら、お姉さまは【自主規制】で【ピーーー】で【バキューン】ですもの!......うふ、うふふふふっ」


「最後の方は聞かなかったことにしとく。」


「あなたは......」


「俺?俺は元々親がろくでなしだったからな。逆に良かったわ。」


「あら、そうですの。明日のために、そろそろ眠りましょう?」


「気になんねーのかよ。まぁいいけど。そうだな。おやすみ」


「はい、おやすみなさいませ。」


二人は、背をあわせて眠る。

明日に備え。決して裏切ることのない、素晴らしき我が主の救助に邪魔にならぬよう。

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