20 この瞬間が、思い出になるのなら…
―翌朝
朝風呂して、朝食食べて、荷物をまとめ、俺たちは旅館を出た。
海で遊ぶにしても「海の家」という、とても便利な所があるから大丈夫だろう。
「お前ら、また泳ぐのか?」
「うん!」
「今度は俺も一緒だから、ナンパされる必要はないぞ☆」
「お前が一番心配だ」
3人は俺を砂浜に置いて、海へ飛び込んでいった。
何で暑いのに元気なんだ…。
これで、那子と二人っきりだったら、どんなに良かったことか…。
とりあえず、折角パラソルを借りてきたのだから、寝るとしよう。
暑いけど…。
あれから、どの位の時間が経ったのだろう。
大分、寝ていたような気がする。
…って、あれ?
何か、柔らかいものが近くに…?
「…聖、お前、何やってんの?」
「あ゛?」
耀の声がしたから、一気に気分が悪くなったじゃねぇか。
後でジュース奢れよな。
まぁ、俺はとりあえず目を開けた。
視界に映ったのは、那子だった。
視界に映ったものを詳しく言うと、俺は何故か那子の手を握っていた。
「あ、起きた?」
「……ん」
俺、何やってんの?
つか、いつの間に那子が俺の隣に座ったんだ?
「どうしたの?」
…と、言ってきたのは斎条。
良かった、見られていない。
「もう昼だから、海の家で何か買ってきたらさ、聖が那子ちゃんに…グホッ!」
「無意識だっつの」
俺は耀の頭を力いっぱい殴った。
これじゃあ、死亡フラグが立ってしまうじゃないか!
「無意識なのに、那子に手をかけようと…?」
知ってたのか!?
「お前、女じゃなかったら殴り飛ばしてたぞ」
「あら、怖い」
斎条にはイラつくことが多々あるが、コイツは一体何をしたいんだか…。
「つーか、もう帰るからパラソル返して来いよ」
「…は? マジで?」
もう、そんな時間なのか?
日暮れまでは、まだ余裕がありそうだが…。
「俺、明日学校行かなきゃなんないからさ」
大人の事情ってやつかよ…。
「飯食ったら、車出すからな」
「あのレンタカーか」
「不満なら、一人で電車に乗って帰ってこいよ」
「何でそうなるんだよ、ハゲ」
「どこが!? 俺のどこが!? ねぇ!」
俺は耀を無視して、コンビニ袋の中を弄る。
「俺 どれ食べていいの?」
「ジャンケンで決めようと思ったんだけど」
「…マジで?」
「いくぞー。 じゃーんけーん」
ぽんっ。 というタイミングでグーを出した。
3人はというと…、全員パーだ。
「な、言ったろ? コイツ最初は絶対グーを出すんだぜ」
「テメェ…」
「あら、いいじゃない。 仕方ないでしょ」
「そーだ、そーだ」
大人気ねー。
…まぁ、何でもいいや。
ここで殴ったって、どうしようもない。
どれ、中身は…。
「それ、私が適当にかごに入れたものばかりよ」
「マジで?」
「俺これー」
…何で、お前が最初に取ってるんだよ。
女2人に譲るという事が出来ないのか、貴様は。
「私 これね」
「永野君は?」
「どっちにしろ、一つしかねーだろ」
何度も思うが、何がしたいんだ、コイツは…。
コンビにで買ったというものを、それぞれ胃に押し込み、パラソルを戻した。
那子が海を見ていたので、隣に移動する。
俺に気づいた那子は、暫く、何も言わずに見つめていた。
それから、しばらく、名残惜しそうに、海を眺めた。
「また来たいね、海」
「…そう、だな」
俺は一言だけ、答えた。
そうだな。 また、那子と来れたらいいな。
海だけじゃなくて、他のところにも…。
今からでも、待ち遠しいくらいだった。
このシリーズ書いてたの、去年の夏だよ!www
私何してたの!? って感じです。
まぁ、投稿は気長に待ってくれると嬉しいです。
見てる人も、そんな居ないだろうけどね…。
実はこれ、先月あたりに終わらせようと思って書いてたブツなんですが…、
計画が大幅に逸れたので、まぁ、いっか。みたいなwww
季節感ずれてますが、気にしないで読んでください。
ついでに、サブタイトルって、かなり適当に付けてたんだな~。
って、実感wwww
編集して短くしています。




