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僕のキャラが崩壊します!!  作者: さくら
Ⅲ・3学期に突然の…
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バレンタインと不合格


 1月が終わり、2月が来た。

 2月と言えば、節分の日…もあるけれど、2月14日のバレンタインデーがある。


 「バレンタインデーかぁ~。もうそんな季節か」

 「東間は今年も力君にあげるの?」

 「あぁ、うん。義理だけどね」

 「本命じゃないのか。分かってはいたが」

 櫻田はすっかり元のキャラに戻っている。

 「そういうお前は兄妹にあげるんだろ?」

 「あげないと死んじゃう人いるからね」

 「木崎君達にはあげないの?」

 「あぁ~そうだね。いろいろとお世話になってるから…稲井君の分も作ろうかな」

 「あっ、忘れてた。稲井君」

 「失礼な奴だな、お前」

 「あははっ。でも木崎君って確か甘い物だめじゃなかったっけ?」

 「えっ?…あぁ~なんかそんなこと道久君に聞いたな」

 記憶が曖昧すぎて、本当かどうか分からない二人。


 「まぁ、本人に聞けば良い話だよね」

 「あぁ。そうだな」

  

 学校へ着いた後、櫻田と東間はB組の教室へと向かった。

 しかし、木崎はまだ学校へ来ておらず、聞くことが出来なかった。

 「いないね」

 「待ってたら来るんじゃないか?」

 「えっ、でもさ…「木崎なら今日は休みだぞ」

  

 すると、宮間が櫻田と東間に声をかけてきた。

 「おはよう、宮間君。木崎君、休みなの?」

 「あぁ。それより、木崎に何の用だったんだ?」

 「いやぁ~もうすぐバレンタインでしょ?それで木崎君、甘い物嫌いだとかって聞いたからさ。確

認で聞いておこうかって櫻田と話しててね」

 「道久に聞いたんだな?…あのお喋りめ」

 宮間は少し不機嫌な顔をする。

 

 「宮間君…」

 「あぁ、すまん。木崎が甘い物がダメなのは、本当だ」

 「そうなんだ。じゃあ、木崎君にバレンタインあげられないね」

 「そうだな。甘い物がダメならお菓子全般がダメなわけだし…何か代わりのものを渡すか」

 「いや、真剣に考えてるところ悪いが…あいつの前で、バレンタインの話はしないでもらえるか?」

 「「えっ?」」

 二人は思わず声を揃えて驚く。

 「あいつにとって、バレンタインは地獄みたいなもんなんだ。だから、そっとしてやってほしい」

 「「…分かった」」

 

 なんだか重い雰囲気になったため、櫻田と東間は自分達の教室へとまっすぐ帰って行った。

 しかし櫻田はどうしても気になったため、昼休みにD組の教室を訪れる。


 「あれ、りゅーちゃん?どうしたの?」

 「道久君。ちょっといいかな?話があるんだけど」

 「いいよ。ここじゃだめな話だね」

 察したのか、畑本は椅子から立ち上がると櫻田と一緒に屋上へと向かった。

 

 「良かった。誰もいなくて」

 「…うん」

 「それで、話って何?」

 「実は、今日…バレンタインの話を東間としてて。それでお世話になってる木崎達にチョコを渡そ

うって」

 「うん。それで?」

 「で…木崎が甘い物ダメだったんじゃって話になって。でも曖昧だったから木崎に確認しようとし

たんだけど、宮間君にお休みだって言われて…「あぁ~なるほどね。大体わかった」

 

 「ゆーと君に言われたんだね。きー君の前でバレンタインの話をするなって」

 「…うん」

 「それで、知りたいんだよね?どうして、ゆーと君がそんなことを言ったのか」

 「…うん」

 「けど、りゅーちゃん。君がそれを知ってどうするの?」

 「えっ?」

 畑本の口から冷たい言葉がかけられた。

 櫻田はその言葉に思わずドキッとする。

 

 「友達だから知りたいの?それとも…ただ気になるだけ?」

 「そっ、それは…」

 櫻田は考える。

 そして考えた言葉は…。


 「僕は木崎にいろいろなものをもらった。木崎と会って、宮間君や道久君に会えた。自分が想像して

た高校生活とかなり違っちゃったけど…それでも僕は三人に会えて、一緒にいてすごく楽しかったから。

だから…バレンタインをきっかけに何かお礼がしたいって思って…。何かしてあげたいって思って…。

僕がしていることは…間違っているんでしょうか。大切な友達のことを知りたいというのは…間違い、

ですか?」

 「…」

 櫻田は彼の言葉を待った。

 すると…。


 「きー君にとって、2月14日は悲しい日なの。今のりゅーちゃんには、それしか言えない」

 「えっ…」

 「不合格」

 「えっ!?」

 訳が分からないが、畑本に不合格と言われた櫻田は落ち込んだ。


 「大丈夫。まだチャンスはあるから」

 「えっ、チャンス?」

 いったい何のチャンス?と聞き返そうとしたが、畑本は「あっ、そろそろ教室戻らないと」と逃げる

ように早足で屋上を出て行った。


 「…何なんだ?」

 

 櫻田はそう独り言を呟いた後、自分も教室へと戻ったのであった。

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