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異世界で自由に生きたい  作者: 鯖の味噌煮
3章
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スタンピードと自己紹介


 スタンピードだと大声を上げながら入ってきた冒険者の影響もありギルドは騒がしくなってきている。



 どうやら話し合いをするようで情報源の冒険者と受付嬢の1人がギルドの奥に入って行く。



「スタンピードだって。僕は初めての経験だよ」



「私もです」



「リンも初めて……ワクワクする!」



 ダリアは手を握りしめて少し緊張した様子で、リンは尻尾を嬉しそうに揺らして言った。



 薄々感じていたけどリンはバトルジャンキーなのかも知れない。



「ていうかその子は誰? まさか! お前とダリアの子どもか!」



 おじさんにはリンを紹介して無かったから気になってようで彼女について質問してきた。

 ついでに冗談なのか変なことも言ってきたけど。



「ま、まだ子どもなんていません!!」



 もう1人反応している子もいるけど。



「妊娠もしてないのに、この年齢の子どもがいるわけ無いじゃん」



 そもそもダリアと会って1年も経ってないのに子どもが産まれるわけが無い。

 もし産まれたとしたら、それは僕の子どもでは無い。

 というかそんな想像はしたくないし、この話しをするのはやめよう。



「それもそうか」



「そうだよ。それで、彼女の名前はリンって言うんだ」



「そうか、よろしくな嬢ちゃん!」



「よろしく……なの」



 そう言えばおじさんが来てからリンは僕たちよりも2歩ぐらい後ろに下がっているな。



「後ろに下がってるけど、どうしたのリン?」



 別に人見知りをするようなタイプでは無いと思うけど。



「おじさん……臭い」



「グハッ!!」



 どうやらおじさんの心にクリティカルヒットしたみたいだ。



「あ〜、確かに!」



「納得してんじゃねぇ! え!? そんなに俺って臭い?」



「あ、近づかないでもらって良いですか?」



「おい、さりげなく俺から距離を取るな!」



 まぁ、リンは鼻が良いから普通よりも匂いを感じるのかも知れない。



 うん、僕も自分の体は常に清潔であるように心がけよう。

 リンに臭いとか言われたらショックで死ぬ。



「くっさ」



「おい、シンプルに傷つくからやめろ」



 そう言ったらおじさんはさらにダメージを負っていた。



「ごめん、言われて嬉しそうな顔してたからもっと言って欲しいのかと思った」



 まぁ、当然のようにそんな顔はしてないけど。



「そんな顔してないわ! え、してないよね? 何で目を逸らすの!」



 僕に合わしてダリアも目を逸らしてくれた。

 ナイスリアクション。



「まぁ、そんな事はおいといて」



「そんな事!! いや、大事なことだよ!」



「いや、それよりも今はスタンピードについてじゃない?」



「そんな急にまじめになるなよ」



「じゃあ、おじさんの匂いが臭い話しをする?」



「いやー、スタンピードはヤバいな! マジでどうしよう!」



 さすがはおじさん。

 変わり身の早さはピカイチだ。



 まぁ、本当に緊迫しているのはギルド内で喋っている



「クソ! スタンピードだと!」



「本当なのかよ! 今のうちに逃げるか!?」



「俺は行くぜ! 稼ぐチャンスだからな! ここで行かなきゃ冒険者じゃねぇ!」



 こういう人たちの事を言うんだけど。

 とりあえず、目に映った人を鑑定したけど弱い冒険者ばかりだった。



「まぁ、僕たちはヤバかったら転移で逃げれば良いよ」



「はい、もしもの時はお願いします」



 遠目から鑑定して勝てそうに無ければとっとと撤退すればいいし、最悪の場合は隣国に戻るという選択肢もある。



 転移で行ける場所の幅を広げるためにも色々な場所に行かないとな。



「そう言えば、おじさんはどうするの?」



 このスタンピードもそうだし、この後の旅にも着いてくるのかどうかも聞いておきたい。



「そうだな、俺はあいつらと戦場に出るぜ。しばらくは此処を拠点に活動していく予定だからな!」



 なるほど、おじさんはこの街を拠点にしていくのか。



「じゃあ、僕たちはもう少ししたらこの街を出るからお別れも近いね」



「あぁ、そうかもな。心配無いとは思うがお前らもモンスターやられないように気をつけろよ」



そのまま「じゃあな」と言っておじさんは去っていった。



 それと入れ替わるようにギルドの奥から大柄でワイルドな顔をしたおっさんが出てきた。



 どうやらあの男がこの支部のギルドマスターのようで、他の冒険者たちは静かになり彼が喋りだすのを待っている。



 まだたいした情報が入って無いし、敵の数や種族に危険度なんかも知りたい。



 そんな冒険者の期待に答えるようにギルドマスターは前に出てきて喋り始めた。




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