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毒・毒・毒!!  作者: マネージャー
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捕縛するのを間違ってる



「ああっ!! 何でお前が受けるんだよ」



 俺達三人での戦闘は過酷さを増した。なんせ、ルパソの行動が読みにくいし、ポイも自由に相手を攻撃する。【空気のような存在】で狙われないと思いきや、二人が避けた攻撃に当たったりと散々な結果。



「好きで受けてるわけじゃない。こっちばかり攻撃されるんだから仕方ないだろ」



 何度目の戦闘だろう。たまに【グリーンスライム】が食べられる前に、【毒液】を撒き散らす事があるんだけど、そのたびにルパソが盾になってしまう。これも【空気のような存在】のせいもあるけど、タイミングが良すぎるんだよな。欲しい攻撃が受けれないで、いらないダメージは食らってしまう。



「そっちじゃないって!!」



 ルパソは武器はナイフじゃなく、鞭の中距離武器。【イレカエル】の【悪食】を阻止したり、【グリーンスライム】を捕縛する時もあった。



「ねぇ……こいつを殺したら駄目なの?」



「物騒な事を言われたんだが!! 本当に攻撃するわけないよな?」



 ポイが怒るのも無理はない。今度こそ【グリーンスライム】にありつけるところを、ルパソの鞭がポイを捕まえて、【巨大ネズミ】が【グリーンスライム】を目の前で食べてしまったからだ。



 というのも、ルパソがポイに攻撃する形になったのは【グリーンスライム】の毒のせいだ。【毒(幻覚)】や相手を混乱させるわけではなく、目を見えなくする【暗闇】の状態にするらしい。だから、攻撃がミスしやすいだけじゃなく、仲間に攻撃する事も……



「今回のEXPはなしか……って、暗闇状態になったら攻撃するなよ」



 戦闘終了。現在の戦果は俺がLV7→8で、ルパソもLV8。これは運が良いのか悪いのか、【グリーンスライム】をもう一度倒す事に成功したお陰。EXPは200あり、それが半分ずつ。後は【巨大ネズミ】と【イレカエル】の素材が四つ。【ネズミの尻尾】、【尖った歯】、【カエル肉】、【イレカエル肉】だ。



「俺には心の眼……心眼がある。盲目の盗賊も……よくないか」



 ルパソは格好良い台詞を言ってるつもりだけど、俺達とは別方向を向いてるし、壁にぶつかる始末。



「馬鹿な事を言ってないで、イレカエル肉を食べろよ」



【イレカエル肉】はレア素材で、【グリーンスライム】の解毒用素材。【イレカエル】が【グリーンスライム】を食べて、色が変わってる間に倒さないとドロップしない。それが分かったのは回復するアイテムが無く、ルパソが【カエル肉】や【イレカエル肉】を食べてみた結果だ。『(生)と表示されてないから大丈夫だ』とは冒険過ぎる。



「やっぱり、鶏肉に似ているぞ。タレが欲しいところだ」



 【薬草】や【薬酒】と同じで味もちゃんとする。俺もHP回復のために、ルパソが食べたのを見てから挑戦したけど、鶏肉に似たような味がした。ルパソの言いたい事は分かる。HPは回復するし、味はするけど、腹は満たされない。結構な時間が過ぎてるから、お腹が空いてきたぞ。



「一度、街に戻るか。素材も少しは手に入ったし、ルパソに関してはLVが3も上がったわけで。下手に死んで、素材を全ロスするのは勿体ないし」



 敵が【巨大ネズミ】、【イレカエル】、【グリーンスライム】だけなら、滅多に死ぬ事がない。ポイの【投げナイフ】が無くても殆どが自爆するような結果で、一匹だけを倒す事が多いからだ。



「毒が全然食べれてないから」



 ポイは戻る事に不満そうだ。ルパソに悉く邪魔されてるからな。



「宝箱を一つも開けれてないから」



 ルパソはポイを真似た反応をする。それは何だか腹が立つ。



 俺達がいるのは【カントの秘密地下通路 B3】だ。地下四階の【MAP】は全て埋めたわけじゃない。鉄柵に阻まれ、通れない場所が多数。鉄柵が邪魔で取れない宝箱もあった。だから、ルパソは「宝箱を一つも開けれてないから」と言ってるわけ。



 その鉄柵も開ける方法や、別の道から行けるようになってるのは分かっている。鉄柵の向こうに他プレイヤーが通り過ぎるのを見掛けたからだ。別クエストでも、ここに来る事があるんだろう。



「はぁ……分かった。分かりましたよ。宝箱が見つかったら、街に戻って【ログアウト】しますから。次に会う時間も考えておいてください」



 ルパソは【求】をいつでも出来るわけじゃないだろうし、俺が折れるところだ。ポイに関しては、ご飯休憩が終わり次第、再度挑戦という事で。



「よし!! では、早速……宝箱を発見!?」



 ルパソの視界が回復して、突き当たりの壁を曲がると、そこには上に登る階段があるのと、宝箱が一つ。しかも、宝箱の両脇には意味深な像が立っている。



「階段の近くにある宝箱……これは重要なアイテムだな。二つの像が物語っている。これを取れば、新しい道が開かれるのか!! ……一度上を確認しに行くか」



「いや……先には進まないから。当初の目的は【子供の正体】と【汚名返上】でしょ。ルパソが開けないなら、俺が開けますよ



 熱い展開に水を差して悪いんだけど、さっきの言葉を忘れたのかな? 宝箱を取ったら、一度戻るから。



「駄目だ!! 宝箱を開けるのは盗賊の役目だ。どんな罠が仕組まれているかも分からないんだ」



 ルパソは俺に宝箱を開けないよう、抱きついた。そこまでするなら邪魔は出来ないけど……罠が仕組まれているのなら、【盗賊】よりも【罠師】が必要だと思うぞ。

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