アンデット襲撃!1
ようやく町についた僕、
そこには冒険者と騎士達が肩を組み合って円陣を切っている姿があった。
僕は目を丸くした。
冒険者と騎士達は基本的に仲が悪いはずだ。
なのに今は親友同士みたいに互いを信頼しあっている。
「これは、、、」
「ん?どした坊主まだ逃げてなかったのか?」
と、話しかけてくる冒険者。
「それよりもこれは、、、」
「ん?ああ、冒険者と騎士達がなぜいっしょにいるのかって?」
コクリとうなずく
「俺たちの上の冒険者ギルド長様と駐屯騎士団団長がアンデットに対抗するために手を組んだのさ。」
「ええ!?」
「なら、下っ端の俺たちも見習わなきゃ、、、ってな。
話してみると意外と気が合ったてのもあるがな!」
がーはっはっはっはと笑う冒険者。
「もういいだろうさぁ行きな坊主。」
「ううんいかないよ。」
何をという顔をする冒険者
「僕は、、、この領地の領主の息子として、、、引くわけにはいかないんだ。」
「っ!お前が噂の、、、、」
この冒険者はどんな態度を取るだろうか、お前の父上は最低の領主だと非難をするだろうか、
それとも、、、
ポンッ
と頭に手を乗せられた。
「何を。」
「お前は、領主様よりも立派な小僧だな。」
ぐしぐしと乱暴に頭を撫でられる僕。だが、なぜか心は暖かくなった。
「俺の名前はクロンガ、ただのクロンガだ。覚えといてくれよ。」
じゃあとみんなの元に戻っていくクロンガ。
そして冒険者や騎士達の前に1人の男が立つ。
「私はこの町の町長を務めている、ハンスだ!
皆知っての通り、この町は今まさに滅びようとしている!」
(ぶっちゃける人だな)
「だがしかし!我々はただの木偶人形か?
はたまた魔物に蹂躙されるのを指くわえて見ている愚か者か!
いや、断じて違う!我々はこの領地のために限りを尽くす戦士である!」
みんなの心に熱がこもってくるのがわかる。
「我々は!この領地を!この領地に住むもののために戦う!」
そうだ、という声が口々に上がってくる
「皆の者!ここで英雄となろうぞ!いくぞ!!!!!」
「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおお」」」」」」」」」」
この町が、弾けた。
「スキル『煽動』、、、、、」
僕には分かった。
彼のスキルを知っているから。
彼のスキルは『煽動』。
言葉で人を操るスキルだ。
だから分かってしまった。
彼の言動は、人の我を忘れさせるもの。
今の事態に理性をなくすのは自殺にほぼ等しい。
という事は彼は、ハンスは
裏切り者だと。
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