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お金で全てを解決できる6

緊張して眠れなかった。

いや、君乃と一つ屋根の下で寝るからではない。

日本がこのような状態にあり


また、いつもは両親の存在なんて気にもしてなかったが


いなかったら、いなかったで不安になるからである。



リュウは、まだ高校生なのだ。


不安が拭えてないところはある。

また、それに、拍車をかけるように


また不安要素を見つけてしまった。



「テレビが放送されてない」

朝4時から放送されるはずのテレビが放送されてなかった。


それに加えていつも配達されるはずの新聞も配達されてない。


これは、一体どういう事だ?


両親が帰ってこないことと何か関係があるのか?


色々と思考を巡らせてはみるのだが

しかし、それを知るためには

明らかに情報が足らな過ぎた


さすがに、ネットやテレビだけでは情報収集に限度がある。


もっと効率の良い手段を考えなくては。


そこで、リュウは両親の帰りを待つ

というスタンスを変えて、外に出るという選択をした。

リュウは間接的にではなくて

直接的に見て、情報収集すべきと判断したからである。


「君乃、昼までに両親が帰ってこなかったら15時頃に学校に行くぞ」


「この緊急時に、リュウちゃん何言ってるの?学校なんて誰もいるわけないじゃん!」


その考えに至るのは当然だ。理解度を高めるために、一度あえて疑問をを招くような発言をしたのだ。


「誰もいないから、学校に人を集めて情報交換をするんだよ。幸い、おれらの友達は無事だし。」


そのようなセリフが返ってくるのがあらかじめわかってるみたいに

リュウはすぐさま返事をした。


すると、君乃は少し驚いたような顔をして


「リュウちゃんって意外と行動力あるんだね」


と言った。

この言葉を聞いてリュウ自身もびっくりした。

いつも無気力である自分がなせがやる気に満ち溢れていた。

不謹慎だが非日常を楽しんでいる自分がいたのだ。


「とりあえず、学校に行く前に

役所に行って状況を確認しよう」


今は9時過ぎだ。


判断や、これからの計画を練るのにに少し手間取ってしまった。

昼まで少しゆとりがある。

少し仮眠を取ろう。昨日から全然寝てない。


「君乃、みんなに連絡を回したら少し仮眠を取ろう」


「私は昨日少し寝たから、大丈夫

リュウちゃん全然寝てないでしょ?寝なよ」


こんな、笑顔で言われたら否定できない。

まぁ、もとより否定するつもりもないが。

やっぱり、容姿が整ってるのはずるい。

なぜか圧倒されてしまう。

それにいつもは、毒舌だか

たまにこういう優しい面があるから可愛い。



リュウは、今後の予定が決まったこともあってかまた、疲れがたまってたこともあってか

いつの間にか眠ってしまっていた。



目を覚ますと、時刻は12時半すぎだった。

リュウは、そろそろ外出する時間帯だと

思っていたが、君乃に起こして貰いたいなぁと思ったので寝たふりをし始めた。


しかし、なかなか君乃は起こしてくれない。

なぜだ?気を使ってくれてるのか?

と思ってた時に上から何か降ってきた。

文字通り、室内なのに何か降ってきた。

氷だった。それも豆腐の容器の中に水を入れて凍らせたやつ。

1個ではなく7、8個くらい。



「痛い、痛い、起きてる、起きてるってば」


「あれ?なんで起きたの?」


コイツ、ホントに真顔で驚いてやがる。

まったく、俺に対する扱いが荒すぎる。


「痛覚のある人間だからだよ!」


コッチも真顔で言い放った。


「痛覚は人間以外もあるんだよ?知らなかったの?」


ああ言えばこう言う。

これさえなければ君乃は完璧なんだがなぁ...

不安になって毒舌が消えてる君乃は素晴らしかったのになぁ。

しかし、絵に描いたような才色兼備あるのだから

文句はいうまい。

俺も大人だ。氷の件は水に流してやろう。

そして決してMではない。

と念のため付け加えておこう。


「わー、知らなかったなぁ。痛覚あるのかー、身をもってその事実を痛感させられたよー」


全然、おれも大人ではなかった。

君乃の言葉に乗っかってしまった。


「何バカなこといってるの?市役所確認するでしょ?とっとと行くわよ、ダメ犬」


「ワンワン、って勝手に俺を犬にするな、そしてダメであるという事を勝手に決めつけるな!」


君乃が急にSっ気が強くなったのは気のせいか?

まぁ、前からあんな感じだったか。

むしろ今までが、優しかったくらいだ。

リュウちゃんなんて呼んでくれてたくせに。

いつのまにかダメ犬になってしまった。

まぁ、不安が取れた証拠なのだろう。

ここは、良かったと思うべきなのか?

それとも、やっぱり自分のプライドを保持し続けるべきなの?

などと考え込んでいると


「まだ、ソファで横になってるの?そこのダニ、はやく準備しなさい」



君乃のやつ、本格的におれをバカにして楽しんでる。


「おれは、ソファに潜むダニでも無ければハウスダストでもねーよ!今すぐ準備するから少し待って」


「はぁー、私はダニに指示される様な人間にまで落ちぶれたのね」


「俺をダニであることを前提として話を進めるな」


「うそ、私の声が聞こえるの?」


「人を聴覚があるダニみたいな表現をするな!」


などと会話をしているうちに準備が整った。



いよいよ、未知の世界に突入である。


未知の世界といっても見慣れた風景ではあるのだけれど。


「いつもと変わらないよな?」


リュウは思ったままの感想を述べた。


「そう?リュウちゃんはそうかもしれないけど私はなんかいつもより静かに感じるな」


いつもの優しい君乃に戻った。

事務的な会話は優しく返してくれるらしい。


「言われてみれば、そうかも。だけど歩いてる人は見かけないよな」


「うん。たしかに見かけない。誰一人としてね。そろそろ、誰か人に会いたいな」


どうやら、君乃は優しくはないみたいだ。

昔の感じを思い出したのか、どんどんSっ気がエスカレートしている。


「訂正してくれ、その言い方だと、俺が人ではないみたいじゃないか!まだ、俺がダニである設定続いてるのかよ!」



「あれ、ノミの方が良かった?」


「やったー、ノミに昇格だーっておい、

どっちも同じハウスダストだから!」


「あー、もう分かった。わかったから

もう面倒くさいし、ゴミで良いんじゃない?良かったわね。あなたは、今日からゴミよ。これからゴミとして胸を張って生きていきなさい」


見るからに俺を虐げてイキイキとしてる。



「そろそろ、本気で傷つくんですけど...」


「まるで、人みたいなこと言うんだねー」


トドメを刺しやがった。なかなかこれは立ち直れないぞ...

まぁ、こうして会話出来るだけで嬉しいのだが。


「おい、君乃着いたぞ。やっと市役所だ」


少々おふざけが過ぎたのだが、ようやく1つ目の目的地についた。

それは、いいのだが。

ん?どこかおかしい。普通 市役所と言えば

形式的にではあるが、一応街の中心である。どんなにこの街が田舎だとしても


人が皆無なのはありえない。


しかし、そこには、誰もいなかった。


「リュウちゃん、これ絶対なんかおかしいよね?」


また、不安になったのか君乃の口調が優しくなった。

また、誰が見てもわかるほど

市役所の周りは不自然だった。

駐車場には車一つ無く、静まりかえっていた。


「とりあえず、中を確認してみよう。」


リュウはとにかく情報を欲しがっていた。

しかし、市役所の正面は鍵がかかっていた。

窓や、他の扉、いろんな所を様々探したが

開いている所は見つからなかった。


窓の外から市役所の中を覗くとプリント類が散らかっており


酷い有様だった。


まるで大勢の人が中で暴れ回っていたみたいに。


君乃と、リュウは考えた。窓を壊して中に入るか否かを。


窓を壊すとなると、時間がかかる上に

市役所内を捜索するとなると

人手がかかる。それに加えてメンバーを召集したのは君乃とリュウである。

呼び出した当事者が遅れるのは例えどんな形であれ、よろしくない。

そこで、リュウは仕方なく学校に向かうことにした。



学校で人手を集めて、また後で市役所に来るという事にして



君乃とリュウは学校に向かった。





約束の時間は刻一刻と近づいていた。

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