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 輝かしき“十竜(とりゅう)の円卓”が、半ば形骸化してから久しい。



 かつては“既知の領域(アニマ・ムンス)”のほぼ全土を支配していた十の大国。

 その国々の王の血脈と契約を交わし、真の支配者として君臨していた古竜達。

 巨人は海の彼方にある偉大な大陸へと去った。

 彼らに欲は少なく、ただ自分達でも余りあるような広大な陸地を求めるだけにとどまった。

 残された豊穣の大地と無数の財貨を、人々と竜は自らの円卓の上で分かち合った。


 そう、それは円卓の名に相応しい輝かしき記憶だ。

 “青”の古竜(エルダー)グラスヴァインは、かつての栄光を思う。

 薄暗い通路。硬い石畳の上を靴音高く歩を進める。

 広く、そして長い通路だ。大の大人が五人並んで歩いても、まだ余裕があるだろう。

 とはいえ、小さな城ほどもある青鱗の竜が本来の姿であるグラスヴァインにしてみれば、人の使う建物の内はひどく狭苦しい。

 いや、この圧迫感は、果たしてそれだけが理由であろうか。


「…………」


 頬を伝う汗を、あえて拭わずに無視する。

 隙や動揺を見せるわけにはいかない。

 今のグラスヴァインは南方の大国オルランドの特使として来ている。

 あくまで表向きではあるが、王国での身分も宰相位にある。

 普段遣いして慣れているはずの威厳ある老爺の姿だが、今は身に纏った豪奢な衣装も含めて窮屈だ。

 いっそ竜の姿を解き放ってしまえればと思うが、そういうわけにもいかない。


 歩く。歩く。長い通路を歩く。

 自分以外の人影は何処にもない。特別に人払いがなされているようだ。

 一体ここはどれほどの規模の“神殿”であるのか。

 グラスヴァインは改めて、これから相対することになるだろう「敵」の強大さに戦慄する。

 それでもかつての円卓であったなら、まだ余裕を持つこともできたろう。

 けれど円卓を彩っていた大国も、今はその半数が歴史の流れに埋もれてしまった。

 古竜達もまた同様。

 “三者の盟約”の頃から在る最上位の竜も、グラスヴァインを含めて片手の指で足るほどしか存命していない。

 多くの衆愚は気づかず、けれど知る者にとっては確実に、世界は衰退の坂を緩やかに下っている。


 それ自体は、グラスヴァインにとって重要なことではなかった。

 彼にとって重要なのは、その最中に現れた「敵」の存在だ。


『良くぞ参った。歓迎しよう』


 重く響く「敵」の声により、竜の思案を中断される。

 気づけばあの長い通路は終わり、目の前には驚く程に広大な空間が広がっていた。

 何本もの太い石柱が並び、同じく石造りの篝火台には明々とした炎が揺らめいている。


 その空間の深奥。

 炎の明かりで僅かに照らされた、薄闇のヴェールの向こうで。

 長い石段の上に設えられた玉座にその男はいた。

 異様な風体の男だった。浅黒い肌をした、筋骨逞しい大男。

 身につけた衣服は腰に巻いた黒い獣の毛皮ぐらいで、裸身に幾つもの煌びやかな装飾品をぶら下げている。

 金や銀、種々様々な宝石をあしらった腕輪や首飾り。

 その一つ一つが、王都でもなかなかお目に掛かれないような最高級品ばかりだ。

 だが何よりも目を引くのは、男の顔。それを覆う奇妙なマスク。

 翡翠と黒曜石を組み合わせて作られた、髑髏を模した仮面。

 モザイクめいた奇妙な紋様はまるで生きているように表面を波打っており、見る者の心に不安を抱かせる。

 髑髏の眼窩、その奥にある眼は炎と同様に赤く輝いており、遥か高みからグラスヴァインの姿を見下ろしていた。


「………歓迎の言葉、感謝致しましょう。皇帝陛下」

『止せ、止せ』


 形ばかりの礼を返したところで、男は世界を揺らすように笑う。

 仮面に隠れた眼を愉快げに細めて、皇帝と呼ばれた男はさらに続けた。


『我は何も知らぬ白痴ではないぞ? 古き竜よ。形式ばった挨拶など不要だ。何のために人を払ったと思っている。

 この場にはお前と、我しかおらぬのだ。遠慮することはない』


 すべてお見通しだと言わんばかりの台詞だ。

 それは酷く老いた竜の癇に障ったが、その激情は何とか抑えた。

 ここで怒りに任せて何もかも台無しにしたところで、こちらが不利益を被るばかりだ。

 故にグラスヴァインは、努めて冷静に男に対して言葉を返す。


「ならばこちらも取り繕う必要はないわけか。

 尤も、こちらが最低限の礼を尽くそうというのに、それを無礼で返すような輩には最初から不要な気遣いであったようだがな」

『我を無礼者と申すか』


 真っ向から向けられた挑発に、男はやはり愉快そうに笑うばかり。

 天変地異や、災害に喩えられるほどの力を持つ古竜。

 その力を理解し、実際の古竜であるグラスヴァインを前にしながらも、男の余裕は崩れない。


『本来の主から、宝を掠め取った盗人風情が。よくまぁぬけぬけとそんなことを言えるものだな―――?』


 ここで竜と争うことになるならば、それも一興。

 まるでそう宣言でもするかのように、男は老いた竜にとって致命となる言葉を吐く。

 案の定、今までは感情を極力押さえつけていたグラスヴァインの顔が、あからさまに強ばった。


「………貴様、何処まで知っている」

『我は白痴ではないと言ったであろうが。グラスヴァイン。三原色の一つを担う最古の竜よ』


 最早敵意を隠そうともしない竜に、男は歌でも吟じるように答える。

 

『我はすべてを知っているぞ。この世界に隠された秘密も、お前たちが犯した罪も、何もかもだ』


 すべてを知ると、男は言う。

 それを聞いた竜は、苦虫を噛み潰すように顔を歪めた。

 その言葉がすべて真実であるとは思わなかったが、少なくとも想定していた以上のことを知っているのは間違いない。

 強大な敵であると認識していたが、その評価さえ甘いものだったと、グラスヴァインは改める。


 西方の大地を跨る長大な森林地帯、ゴロム大森林。

 そこに住まうエルフの諸部族の大半を糾合し、たった一代で森林全体を支配下に置く巨大帝国を築いた傑物。

 《森林帝国ゴロムトラン》の頂点に君臨する皇帝――――その男の名は、“テスカトリポカ”。


 円卓に名を連ねない超巨大国家。それが誕生し、確かな脅威として認識されるまで、僅か五年ほどの時間しか要していない。

 グラスヴァインは、己の見通しの甘さに(ほぞ)を噛んだ。何故、こうなる前に気付けなかったのか。

 ゴロム大森林に住むエルフの部族は、その多くが外界との交渉を殆ど持たない閉鎖的な部族だったというのもある。

 エルフ達の部族は大小合わせて百を超え、そのすべてを纏めることなど不可能と思われていた。

 森林の奥地にエルフの国が出来たと耳にした時も、そんなものは波間に漂う泡沫と同じ程度にしか考えなかった。


 その侮りの代償が今、目の前にある。

 円卓に座る大国であろうとも単独では危うい程の巨大帝国に、それを支配する強大なる「神」。

 世界の和を乱す国を焼いてきた“竜の裁火”も、この神を相手に行うのはあまりにリスクが大きい。

 円卓国家の正義と、その絶対性を保証していた“十竜の円卓”も半ば形骸化している。

 盟約から生きている古竜は、グラスヴァインを含めて五頭。

 その中でも自由に動ける竜となると三頭しかいない。

 さらにはグラスヴァインはその中でも最強格、十竜の代表たる三原色の名を冠する古竜。

 それほどの竜が裁きの火を降り注がせて、尚も国を焼くことができず、あまつさえ敗北などすればどうなるか。


『そう怖い顔をするなよ、見知らぬ地の友よ。我は別に、お前と争うためにこの会談を設けたわけではないのだから』


 よく言う。その展開もないではないと、纏う空気が言外に物語っている。

 その自信のほどがどの程度かは不明だが、仮に此処で争っても勝機はあると踏んでいるのだろう。

 グラスヴァインも負けるつもりはなかったが、万が一でも敗北するわけにはいかない以上、この場で戦うという選択肢はない。

 自分が負ければ、他の古竜達ではこの神には勝てないということになる。

 そして最強の古竜の敗北は、また莫大な信仰をこの神の元へ集めてしまう。

 そうなればもう、この世界の誰も手を出すこともできない。


 血腥い儀式に酔い、生贄を求めるこの獰猛な神に、世界のすべてが握られる羽目になる。

 “十竜の円卓”の長として、それだけは絶対に避けねばならない。


「………争うつもりが無いと言うなら、一体何が目的だ。私はお前のような輩と、好んで言葉を交わす趣味など無いのだがな」

『そう邪険にするなよ。お前にとっても、そう悪い話ではない』


 笑う声は、まるで舌なめずりをする音のようだ。

 

『こちらが求めるのは一つだけ、古竜の長たる“青”のグラスヴァインの名の下に、我がゴロムトランを円卓国家の一つとして認めて貰いたい』

「ふざけているのか?」

『冗談でこのようなことを口にはせぬとも』


 他所から来たばかりの新参が、支配者の席の一つを寄越せなど、冗談でなければ何だと言うのか。

 憤るグラスヴァインに、テスカトリポカは憐憫を込めた視線を向けながら言葉を続ける。


『我としては、最大限お前たちの事情を汲んだ上でこの話をしているのだ。

 恐怖による支配は、手っ取り早くはあるがほんの小さな穴からでも崩れてしまうような脆さもある。恐怖は必要だが、それだけでは駄目なのだ。

 グラスヴァイン。長であるお前が認めさえすれば、他の古竜も文句はあれど決定に異を唱えることはない。

 ―――お前さえ認めれば、我が愛すべき臣民らも、お前達が飼いならす衆愚も、無駄に血を流す必要はなくなる』


 テスカトリポカは滔々と雄弁を振るう。

 生贄を欲する神が無駄な血も何もないものだが、つまり受け入れなければ大量の血を流すと言っているも同然だ。

 ここ百年以上は起こったことのない、大国同士の戦争。

 しかも古竜による調停や裏側での調整も通じない、正真正銘の先の見えない戦争だ。

 その被害が人の血だけで留まるとは到底思えない。


「っ…………」


 ならばテスカトリポカの要求を受け入れるしかないかと言えば、それも否だ。

 “十竜の円卓”に神が支配する帝国を加えることなど、グラスヴァインには絶対に認められない。

 国家同士の交流などが大々的に行われるようになったが最後、この神は更に多くの信仰を集めるようになってしまう。

 現状でさえも対処できるギリギリのラインだというのに、そうなればもう歯止めが効かない。

 凶暴な神は老いた竜など容易く掃き捨てて、円卓を自分の玉座のように扱うのは目に見えている。


 認められない。それだけは、絶対に許すわけにはいかない。

 であれば選択肢など、最初から一つしかなかった。


「断る。残忍で野蛮な、他者の生き血を啜る愚かな神よ。

 “十竜の円卓”の長、草原の国オルランドを庇護する“青”のグラスヴァインの名において宣言する。

 この地に、我らが“既知の領域(アニマ・ムンス)”に、お前のような神の支配は不要だ。元いた闇の彼方へ去るがいい」

『………そうか、それが答えか。老いた竜よ』


 敵意と拒絶を込めて告げた竜の言葉に、テスカトリポカは僅かな沈黙の後、喜びと共にそう口を開いた。

 断るだろうとは思っていた。もし万が一でも受けてくれるなら、それはそれで話が簡単に済むだけなので問題なかった。

 だが断った。当たり前だ。既に椅子に座っている支配者が、新参者にそれを明け渡すはずがない。

 椅子を欲するならば、力尽くで奪うのが常だ。

 そうなることも望んでいたから、テスカトリポカは心の底から歓喜した。


 戦争だ。戦争ができる。

 今の国をここまで育て上げるのにも、確かに多くの争いはあった。

 だがその大半が同族同士の戦いであり、部族間のものであったから殆どが小規模な小競り合いだ。

 最終的にはテスカトリポカの奇跡により人心を掌握したため、不必要に恐怖を与えるようなこともなかった。

 容易くはあったが、同時に退屈でもあった。

 それは戦争ではない。テスカトリポカが望むような、本当の戦争ではない。

 生き血が滴り、生者が事も無げに屍となって野に晒される。

 赤い河が流れて、黒い山が幾つもうず高く積み上がり、その上で我が民が勝利を歌う。

 それこそが戦争だ。


 神は笑い、両手を広げて待ち望んだものを迎え入れる。


『であれば、後は戦の答えで以てすべてを決する他ないな。楽しみだ、実に楽しみだぞ。グラスヴァイン。

 お前がぬくぬくと甘やかしてきた愚民どもが、我の愛する臣民達によって無残にも蹂躙され、その欲望のままに犯される様が。

 我はこの地に君臨せし神として、その未来を言祝ごう。哀れな盲目なりし老竜よ。


 ――――最初からこの戦い、お前達には一片の勝機もないのだ』


「……………」


 矛を交える前から勝利を宣言するテスカトリポカに、グラスヴァインは沈黙で応える。

 知っている。やはりコイツは、多くのことを知り過ぎている。

 危険だ。この時、古竜はあらゆるリスクを度外視してでも、この危険な神をこの場で葬るべきだと悟った。

 最悪、相討ちになったとしても、コイツを野放しにしておくよりは良い………!


 決意を固め、グラスヴァインは総身に魔力を漲らせる。

 しかし。


『止せ、止せ』


 軽く右手を掲げて、テスカトリポカは笑う。

 そして指先で虚空をつい、っとなぞれば、玉座の周りを取り囲むように、幾つもの気配が生まれた。

 服装も体格、性別もすべて異なる人影。その数は十人。

 それぞれが異なる意匠の仮面を身につけており、現れると同時に玉座のテスカトリポカに跪く。


『この場で争うつもりはないと、先ほど言うたであろう? 我は自ら口にしたことを翻したりはせぬぞ。お前がそれを望まなければ、の話だがな』

「………人は払ったのではなかったのかね」

『払ったとも』


 人はな、と。神は老いた竜を嘲るように言った。

 その言葉が意味するところは、つまり。


 玉座の周りにいる十人――――いや『十柱』は、主に跪いたままで、敵意に満ちた視線を古竜へと向けている。


「馬鹿な………」

『挑むと言うなら止めはせぬが、どちらの得にもならんと思うぞ』


 如何に最強の古竜とはいえ、グラスヴァインだけでは十一もの神々を打ち破ることなど不可能だ。

 だがもし仮に、生命も何も投げ捨てて挑むのであれば、死と引き換えにする形で何柱かは道連れにできるだろう。

 テスカトリポカにとっても、それはあまり旨い話ではない。

 邪魔者は何もグラスヴァインだけではないのだ。貴重な戦力を、徒に消耗したくはない。


『話は終わりだ。お前も引けず、我も引く気はない。であれば、後は戦場にて雌雄を決するだけだ』

「………下賎な神めが、あまり図に乗るなよ………!」


 憎悪と憤怒に身を焦がし、グラスヴァインは玉座で見下ろす神に向かって吐き捨てた。

 それを受け、テスカトリポカは笑う。その怨嗟さえ耳に心地良いと。


『良い、良い。無礼は赦すぞ。我は寛大であるし、古竜の遠吠えなどそうそう聞けるものでもあるまい』

「今の内に、好きなだけ勝ち誇っておくがいい……! だが、最後に勝つのは我々だ!」


 そう叫ぶと、グラスヴァインは踵を返した。

 そしてそのまま振り向くことなく、テスカトリポカの神殿を足早に去っていく。

 靴音高く、炎の明かりを背にしたその後ろ姿を、テスカトリポカはあくまで愉快げに見送った。


「………宜しいのですか? 追って殺すこともできますが」

『良い、良い。それではあまりに退屈だ。折角の敵なのだから、少しは楽しませて貰わねば』


 跪く配下――――皇帝に仕える“十司祭”の一柱が囁くように進言し、主は笑いながらそれを流す。

 あの様子からして、グラスヴァインにもこちらに対抗するための何らかの手立てがあると見て間違いないだろう。

 それが何かまではわからないが、この戦力を見てもまだあれだけの悪態がつけるのだ。

 相応の手札を隠し持っているはずだと、テスカトリポカは結論づけた。


『準備が整い次第、東征の開始だ。最初にぶつかるのは間違いなく草原の王国オルランド。

 “青”のグラスヴァインが庇護する大国だ。平和ボケがどれほど影響してるかは、戦ってみるまでは分からんが、侮って良い相手ではない。

 万全を期して挑むぞ。折角の戦争なのだからな』


「「「御意に」」」


 皇帝の言葉に、司祭達は一寸の狂いもなく声を合わせる。

 さて、どう戦い、どう攻めてくれよう。

 円卓が半分崩れかけた形だけのものとはいえ、オルランドがその盟主として強大な力を持っていることに変わりはない。

 今生にて手塩にかけて育てた戦士達は、その敵にどれほど通じるのか。

 想像するだけでも楽しく、テスカトリポカは自然と口元が綻ぶのを感じた。


「………陛下。恐れながら、一つお伝えしたきことが」

『? なんだ、申してみよ』


 そう口を開いたのは、先ほどとは別の司祭。

 思考を中断されても特に気分を害した様子はなく、テスカトリポカは続きを促した。


「遠く南東の地にて、我らとは異なる強き神威の顕現を捉えました。

 人を使って探ったところ、その地方にある村に『奇跡』を起こす麗しい女傑がいるとのことで………」

『ほう。それは興味深いな』


 我々とは異なる神威。当然、いて然るべきだろう。

 自らが唯一絶対の神ではないことは、テスカトリポカも良く知っていた。

 その神と思しき相手は、一体如何なる輩なのか。

 目の前に難敵と大戦が控えている以上、そちらに集中すべきではあるのだが、どうしても気にはなる。

 敵になるのか、それとも味方にできる相手なのか。その価値があるのか。

 今後の覇業の差し支えになる可能性も考えれば、放置するのはあまり賢い選択とは言えない。


『探れ。方法は任せる。敵にする程の価値があるのか、あるいは味方にするだけの意味があるのか、見極めろ』

「御意に」


 一礼すると、その司祭の足元から影がせり上がり、全身を呑み込む。

 まるで水の中に落ちるような音を立てて、影と共にその場から跡形もなく消え去った。


『吉報を待つ』


 それを見送りながら、テスカトリポカは笑う。

 今生にて、新たに築き上げた神殿の深奥。炎が揺らめく闇の中で。

 原初の太陽は、ただ静かに時を待つ。



 己が新たな黎明に至る、その時を。




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