表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偽りの招待  作者: Than Nen
過去
20/37

過去4

それからはあまり記憶にないんだ…。


【マリア】に一度(ひとたび)足をつけてしまうと、抜け出せなくなる。


僕の生活は【マリア】中心となって回っていた。



そして【NG】が本格的に組織として活動し始めた。


僕と大須、そしてヤマトの3人が中心となり、【マリア】を売買したり、企業のキナ臭い依頼をこなしたり、なんだかんだと仕事って言うのは回ってきたんだ。


僕とヤマトはパソコンには強かったからね。


ハッキング行為なんてのもしてたさ。



資金が増えれば人材も増える。


【NG】は僕ら3人で良かったが、どうしても雑務や【マリア】の売人を増やす必要があった。


そこで考えたのが、【NG】の下部組織【NC】の設立さ。


【NC】の意味は【New Comer】


新来者とかいう意味で、まあ【NG】の意味に対するシャレの聞いた名前さ。



【NC】のメンバーは段々増えていき、暴力団や裏で暗躍している企業から目を付けられることになった。


しかし争うことに意味を見出せなかった【NG】メンバーは逆にその連中と手を組むことにしたんだ。


堂々と【マリア】を売買し、上納金という形で暴力団に渡す。


暴力団とパイプが出来れば、【NG】を狙う連中は手を出しにくいからね。



それで【NG】は約半年という短い期間で、裏社会で注目される組織に成長した。



資金


【マリア】


暴力団



全てを備えた【NG】に手を出そうという輩は居なくなっていたんだ。



そして僕が15歳になった時、あの事件が起こる。


君も知っているあの事件さ…。



僕は当時【マリア】を常時服用していた。


それが原因でまともな思考回路を形成することができなくなっていたんだ。


しかし、何が原因か分からないけどこんなことを思ったんだ。



(僕は何故【マリア】を飲み、こんな犯罪ばかりをしているのだろう…)



それから思考が冷静になるまで早かった。


奇跡とでも言うしかない。


その感覚が体全体に伝わると、今までの事が全て恐くなった。



(何故僕はこんなことをしているのか!?)



自問自答を繰り返す。


分からない、分からない。


理解したくなかった。


今までの事象を肯定するにはあまりにも幼かった。


僕は冷静になると、大須に組織から離脱していと伝えた。


しかし、簡単に許してくれるはずもない…。


何せ僕は【NG】の幹部として組織を動かしている立場なんだからね。


そんな人間が組織を抜けると言い出したら??


簡単さ。



消せば良い。


存在をね…。


それがあの事件に繋がるんだ…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ