[げんだいちーと]転移者VS傭兵団(中世)
私はルイーザ・スペンサー。スペンサー伯爵家の長女、義兄との苛烈な家督争いをしていの。
父上と母上は、子供が中々生まれず。父上は寄子の家から義兄を跡取りとして引き取ったの、養子縁組みしたわ。寄子の支持が厚いわ。
その後に、私が生まれたものだから、家中は二つに割れて、家督争いの真っ最中よ。
そんな係争中の時、私は屋敷の裏の森で、奇妙な格好をしたダイキ様を見つけたの。
一目で国崩しの転生者とわかったわ。本で見たのよ。ダイキ様を保護し、私付きの客分にしたの。軍事力はダイキ様一人で領軍を凌駕するわ。一歩リードね。
後は実績ねとそう思っていたところ、傭兵団が我が領地の一つの村を占拠した。
父上は隣の領主と、領地争いをしたのよ。
父上は、傭兵団を雇い戦った、こいつらは強く、戦勝に貢献したけども
でもね。報賞金を、もっと、よこせと、村の占拠という暴挙に出た。
この問題を解決して、私が寄子の支持を得る。義兄は使用人に降格よ!
「お嬢様、お下がり下さい。ここは戦場になります」
「マリー、お茶を用意して、ダイキ様の戦いの様子を社交界で話さなきゃいけないのよ」
(転生者がいれば、私は社交界の人気者になり、国政に参加出来るかも!)
従者に携帯用のイスと日傘と机を出して、優雅にお茶を飲みながら、ルイーザは観戦する。
それほどまでに、転生者の力は信用されている現状がこの世界にはある。
一方、ハウンドドック団は
「手はず通りに、シーフ頼むぞ、俺を筆頭に、転生者殺しの10名は、ここに並べ。一応、腹と胸は守る特別の防具は付けたな」
「その他の人員は50メートル後方に離れて、弓矢の準備、その他は、まあ~俺らがやられたら、適当に戦え」
「「ハハハハハハ、団長がやられるわけないでしょうに」」
リグルーは指示を出す。戦場は見晴らしの良い草原、草が膝の上くらいまで生えている。所々、大人の背ほどの草むらもある。
この草原を抜けると、係争の村に入ることが出来る。いわば、防衛ラインだ。
ダイキは気軽に、ゲームをするように銃を撃つ。
「エネミーは、おや、10名前に出てきている。よし、この世界最強の国が使う銃で、ちょちょいのちょいと」
銃声が響くが、当たらない。
「この距離(300メートル)で立ったまま放って、当たらないのはデーター通りだな。あの兵器は、近くでなければ脅威ではない。まあ、もっとも、近くでもやりようがあるがな。皆、動くな。動くとかえって当たるぞ!」
「「「はい!団長」」」
彼らは、密集していない。等間隔に距離を取って、一列に並んでいるだけだ。
「あれ、そうか、狙いを付けないと当たらないか。ゲームだと、こうやって、ここを覗くと画面に照準がでるのだっけ、お、これで照準を取るのか、ポイントゲットだぜ!」
また、銃声が響くが当たらない。
「ヨシ、顔を杖に付けたぞ。視界が一点集中し、視野が狭くなったな。シーフに信号!」
旗が揚がると、ダイキの横の草むらに隠れていたシーフスキルを持つ者が、草むらから現れて、横っ面から、投石機で石を投げ付けた。
「イタッ、この」
距離があったので、石は狙った頭では無く、肩に当たった。肩から血が滲んでいる。チーフはそのままからかうように、ジグザクに動き回る。
「ほーら、ほらほら、転生者様、こっちだ」
「畜生、なら、オートで」
銃声が響くが、
「キャーーー、ダイキ様、従者とメイドに当たりましたのよ。放つのを止めて!」
連発の衝撃で、ダイキは銃とダンスをするハメになった。弾は、従者とメイドに当たり、一撃で、命を奪った。
「おい、ここから、届かなくても良いから、弓を放て」
ヒュン、ヒュンと弓矢が遙か前で、地面に突き刺さったが、ダイキはパニックを起こす。
前の敵を撃たなければならない。
撃つが当たらない。
「どうして、僕、チートなのに、バグが入った。そうだ、近づけば当たる」
ダイキは早足で傭兵団に近づこうとしたが
地面が崩れた。
「!!痛い、痛い、痛い!」
小さな落とし穴だが、そこには木を削って槍に仕立てたものを突き立てている。ご丁寧に動物の糞もこすりつけている。
足の甲から槍の先端が覗いている。
「痛い!ポーション、ポーション、いや、敵が来ている、敵!」
更に、焦って、銃をいじくるが
「あれ、弾が出ない。弾あるのに、ジャムった!ログアウト!ログアウト!」
「おや、もう、おしまいか。シーフに、投石の信号だせ」
「俺たちはゆっくり向かうぞ。ワナの位置は頭に入れているな。分らなかったら、俺の後に付いてこい。ところで、何で、こいつらは俺たちが、黙って、何もしないで待っていると思っているのかな。不思議だな(笑)」
ダイキと令嬢は拘束され。
ダイキは戦勝の証として、殺され、草原に、「ハウンドドック」の旗とともに、飾られた。
旗には、転生者★★★★★の撃墜マークがしてある。最後の★は新しく書かれたもので、インクが濃い。
最後までお読み頂き有難うございました。




