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追放 そしてまた俺なんかやっちゃいました?

読んでくれてありがとうございます!

目が覚めると、そこは異世界のダンジョン「始まりの森(危険度SSSSSSS)」だった。

透き通る青空、どこまでも広がる木々。俺はとりあえず、お約束の半笑いでコマンドを唱えてみることにした。


『ステータス・オープン』


ドギャァァァァン!!


【名前】十六夜刹那

【レベル】1

【体力】10/10

【魔力】0/0

【攻撃力】0/0

【防御力】0/0

【所持スキル】『存在』


「え、俺のステータスって、こんなに低いの?」


俺はあまりの光景に驚いていると、後ろから猿たちの声がした。


「え、お前こんな雑魚なの?おい、見ろよ真衣!こいつめっちゃ雑魚だぜ!」

「えーこいつめっちゃ雑魚じゃんwww健吾と私は勇者と聖女なのにww」


ああ、猿じゃないわ。えーと…ああ、あいつだわあいつ。


「やあ、田馬鹿君じゃなかった。田中君。あと便所ちゃん。」

「あ?なんだこいつ?雑魚のくせに。おーいみんなスキルが『存在?』だけの雑魚がなんかイキってるぜ!」


猿が大声を出すと周りの猿どもも騒ぎ出した。どうやらクラス転移をしたらしい。まあ、少し考えたらわかることか。


「え?存在?俺は『火炎使い』なのに?そんな雑魚スキル?」

「私は『全物体全世界絶対消滅空間(アブソリュートゼロ)』なのに?」

「しかもこいつ、魔力0だぜw」

「ほんとだw俺は53もあるのにw」

「私は100000よ!」


チッ、猿どもがキーキーキーキー五月蝿いな。発情期かよ。クソが。何も考えてない雑魚どもを尻目にこんな事を考えていると、偉そうなジジイがやってきた。


「君たちは我が国を救うために異世界召喚された勇者じゃ。さあ、私たちのために私たちの代わりに命を削って魔王を倒しに行ってきてくれ。」

「おっしゃ!真衣!俺たち勇者だって!一緒に世界を救おうぜ!」


はー。なんもわかってないなこいつら。俺はこいつらと違うからこのジジイに物申すことにした。


「あのーちょっといいですか?」

「なんじゃ?言ってみい。」

「なんで僕たちが戦わないといけないんですか?」

「うおw雑魚がなんかいってらぁ。」


クソが、猿は口を挟むなよ。まあ理知的な俺は猿どもを歯牙にもかけずに続けた。


「だって、僕たちは勝手に召喚されたんですよね。じゃあ僕たちが戦う義務ってあるんですか?反論をどうぞ。」

「うーん。じゃあ、君は戦わなくてもいいよ。それに、君魔力0みたいじゃし。じゃあ戦わなくてもいいよ。好きに生きて。君、追放ね。」

「え?なんでですか?俺がこの猿たちよりも劣ると?」

「君、追放ね。」


気づけば俺は危険度SSSSSSSのダンジョンに放り出されていた。危険度SSSSSSSだぞ?俺は殺されかけたんだ。あいつらに。

クソが。許せない。許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない。

魔力0だから追放?信じられない。復讐してやる。努力して、絶対に復讐する。復讐してやる。そう俺は心に誓って、始まりのダンジョンを出た。なぜか敵は襲って来なかったのが幸いかな。俺のスキルに恐れ慄いたか。まあ、少し考えればわかることだと思うが。

振り向いてダンジョンを見ると、思ったよりしょぼい。安心感からか、少し鼻がむず痒くなって軽く「ハックション!」と小さくくしゃみをした。

すると、


ドォォォォォォォォォォォォォン!!!!


くしゃみの微小な空気振動だけで、目の前に広がる大陸の三分の一を占めていた森が一瞬でチリ一つ残さず消滅。さらにその直線上にあった隣国の巨大城塞都市、およびその奥にある霊峰の10倍の山脈ごと、跡形もなく吹っ飛んだ。地平線の彼方まで見事な更地になっている。


「マジかよ……また俺、何かやっちゃいました?」

称賛コメントはもちろん、意見や気になったこともコメントで書いてくださると嬉しいです!

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