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969/2002

969_『星の王子さま』読了

おはようございます。きんぴらです。



今日は2023年3月15日。水曜日だ。


 良い天気。良い、天気……。花粉がやばい。


 鼻水が水のように流れ出て、何度拭えども治る気配はない。


 くしゃみが連発し、横隔膜が痛くなってきた。


 頭が朦朧として、考えが明瞭にならない。


 過酷すぎる。なんだこれは。薬を飲んでいるのにひどい症状。冗談抜きで死にそう。だって視界に靄がかかってるのだもの。焦点がうまく合わぬ。


 今年も花粉症の症状は出ていたが、服薬の甲斐あってか耐えられていた。ただ、今日は本当にすごい。去年の10倍の飛散量は伊達ではないということか。



 さて、まだ私が元気だった昨日。とある本を読み終えた。


 世界で最も有名な本の一角であろう名著。『星の王子さま』だ。


 挿絵(By みてみん)



 お恥ずかしながら私は読んだことがなかった。タイトルからイケメンの王子様が別世界からやってきて幸せになる作品なのだろう、と稚拙な想像を働かせていた。


 ……情けない。



 まず本書を手に取ったのには理由がある。実は数年前から読んでみたいと思っていた。もちろん本に接する機会の多い人間として、何度も本書のタイトルは聞いたことがあった。何より心を痛めた映画「君の膵臓をたべたい」で登場した時から、いつかこの本は読まなければいけないと思っていた。まさか何年もかかるとは思っていなかったけれど、とうとう読んだ。


 序盤は「なんのこっちゃ」と思いながら読んでいた。大きな蛇の絵と、お腹の中が見える大きな蛇の絵が大人に伝わらず、絵の夢を諦めた少年。もっと書きなさいよ。絵、好きなんでしょ。とお節介ジジイの気持ちでいた。


 ところが王子様が現れてからのストーリーは凄まじかった。


 「大切なものは、目に見えない」


 王子様は星を渡り多くの人に出会う。王子様はそんな人たちを見て、「つまらない」「かわいそう」「変だ」などと思う。それぞれの登場人物が、現代の大人を風刺しているのだ。


 一方で地球に来てからの王子様は星に残してきた花に「責任」を感じるようになったり、キツネに「こんなに別れが悲しいなら友達にならなければ良かった」と言い放つなど、個人的な解釈としては「成長」して少し大人に近づいている気もする。


 そんな王子様が「ぼく」に残したメッセージ。「大切なものは目に見えない」。どれだけ時間をかけたか、どれだけの幸せを共有できたか。それらは心で見なければ、見えない——。


 読み終えた時、心が締め付けられた。



 実はこれだけやいややいやと書いたのには理由がある。この作品の本当にすごいのは、何かと思考を巡らせて、解説することでより自分を惨めに感じさせるところだ。大人なんだな、と感じて肩を落とす。そう思わせる作品だ。


 この作品は読んで感想を述べるのではなく、読んで知識を得るものでもなく、感じて、思い出す。そういう稀有な作品。


 人気の理由がわかる。これは、定期的に人生で何度も読みたくなる本だ。


 もっと早く読むべきだった。けれど、読んで良かった。




 さて、勘違いしてはいけないのは、大人は確実に素晴らしいということ。決して悪いものではない。ただ、幼き頃のワクワクや喜びを失っている一面があるのも事実。本作で出てくるような方がいるもの事実。一方で多くの人が何かのためにという意志と夢を持って生きているのもまた、事実だ。


 と、昨日は星の王子さまを読んで、銀河鉄道999ビールを飲んで最高の気分で眠った。


 なのに今日は瀕死。明日は少しばかり、花粉が手加減してくれることを願う。


 それでは、今日もがんばっていきまっしょい!


きんぴら

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