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【4:魔術師の『カード』】

 



 覆る《世界》、その可能性を孕んだ《保護区域》、だからどうにか壊したい『王』。







【4:魔術師の『カード』】







 手札を切るモノには、愛情さえも“切り札”だ。







「は?」

「うん。だから、」


「ちょっと待ってください。それは、本当の話ですか?」


「悲しいかな、真偽は確かさ」




 情報元は、ウツロだもの────カラさんが笑った。歪な笑みに吐き気は無い。腹の底が冷える怖気は有るにしても。




「まぁ、時間の問題だったのではない? 現王の性格にしたら」

「落ち着いてるんですね、カラさん」

「ああ。まぁね。はっきり言って─────




 今回で終われる訳無いよ。


“これ”は、いや、《ここ》は、



 

 王家どころかあの《世界》そのものを転覆させ兼ねないんだから」




 それだけの[秘密]を、終わらせられる訳が無いんだと。




 その[秘密]を握る主は、カラさんは深い笑みを刻み。




 こんな男に[切り札]を持たせてしまったあの《世界》を、あの王家を、僕は憂いた。


 手は卒無くお茶を用意すべく動くけれど。




「ああ、それと、」

「何ですか」

 まだ在るのかと、僕は言外に問い────でも気付いていた。




 知っていたから。




「……。刹那のことですか」

 

「うん。────彼女はもう使えないから、覚悟して」




 正確には、彼女の“体”がだ。




 長く持ったほうだろうか。あれだけ手を加え。




 僕でさえ『ああ』は行かないのに。うん。




 考えながらカラさんの言葉を反芻して憂鬱になった。




 これも、“切り札”になるのだろうか。なるかもしれない。




 現王を思えば。さて。




「玉響にはいつ宣告を?」




「近々」




 しれっと、紅茶を口に運びながらカラさんは答えた。けど、と思う。




 玉響はきっと感付いている。なぜなら。



 

 なぜなら、彼は彼女のことに関しては誰よりわかっているからだ。




 ちぐはぐでも聡明な彼はたとえ薬で繋ぎ止めた“心”でも。




 誰より、継ぎ接ぎでも生きる彼女を愛してるから。







 【→It continues to  剥製にされた逢瀬と少年の大過 .】

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