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 傷痕と亀裂 

 



 気が付くべきだ。




 終焉はすぐそこに来ていた。




 始まれば終わる。期限の無いモノなどこの世には、いや、どんな世界にも無い。




『永遠』? 笑わせるなよ。




 そんなモノは無い。在るとするなら、







 ヒトでは無い[何か]。







 僕が思うに“無”、だけだろう?







 ……何人葬っても変わらない。


『王』の刺客。彼らだって無尽蔵じゃないって言うのに。死体を見下ろす顔に嘲笑が洩れる。




 スキャンダルを、揉み消したいだけなのか。躍起になる理由は、ただ、それだけなのか。




「……ぐっ……あ、ミゾレ王……」

「……」


 息絶える、断末魔の囁き。




「ミゾレ……」

 三番目の王子だったろうか。




 今の『王』。




 何代めになるのか。感傷は無い。たとえ、それが過去を彷彿させても。


 だって僕は『カラクリ』だから。どうして痛む。



 

 たかが、機械の成れの果てが。




 僕が浸っていると。


「……刹那?」




 耳鳴りがした。




 危険信号以外鳴らないこの音が、そこを知らせる意味は、ただ一つ。




「終わって、しまうのかな」


 空に放たれた言葉は、風に抱かれて散って逝った。







 期限の無いモノなんか無い。いつか何も彼も終わるんだ。




 食料も、時間も、富も、若さも、命も、想いも。




 無造作に存在するすべてが、有限。




 だって。




 気付くから。




 皆、ここに来たモノは。




 仮初の永遠を与えても。




『壊れ掛け』は、壊れるだけだって。再生しないって。




 続くモノに、







 終わらないモノなんか無い。なぜなら、







 始まらなくてはならないから。






 

 気付くんだ。







 玉響も。




 刹那も。




 ……気付いてる。






 

 【→It continues to  少女の追想と主の笑い .】

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