83話
新たにスキルを取得することにした。
移動の際に役立つのでは、と【結界術】というスキルを選択する。
オレとしては、昼間の馬車での移動は避けたいと思っている。
何故なら、コシュタ・バワー──首なし馬が音もなく、高速で駆けていくのだ。
怖いって!
だから、移動するなら夜間にして、昼間はお屋敷で何かしていようと、考えている。
その際、水を使った転移をするのだが、どこにでも水があるわけではない。
よって、用意する必要がある。
大きめの桶があるので、それを使えば良いのだが、問題はそれを放置しなくてはならないことだ。
今は、宿屋の部屋に置いてあるが、万が一、何か起こって桶がひっくり返り水が零れたら、オレたちは戻れなくなる。
同様に、旅の途中にそこから離れている間、桶の水がなくなったら、元も子もなくなってしまうのだ。
そこで、【結界術】の出番だ。
桶の周囲に結界を張ることで、水がなくなる事態を防ごうと考えたのだ。
SPの消費は200Pだから、問題はない。
万が一、使い勝手が悪く、役立たずになっても、惜しくはないだろう。
その【結界術】だが、基本的には、使用者の周囲に展開させるもののようだ。
強度や、持続時間などは、使用する際に込める魔力によって変わるらしい。
つまり、たくさん魔力を使えば、固く長い間、結界が張れるのだろう。
また、指定した場所にも、結界を張ることも可能だ。
この場合、何らかの触媒が必要になるものの、使用者がその場から離れることができるのは、便利である。
そして、オレに必要なのはそれだ。
さらに、この【結界術】だが、オレの想定していない使い方もあった。
それも、二種類もだ。
一つは、【結界術】を敵に向かって放つ、攻性結界だ。
これは、結界をぶつける、という単純な使い方から、敵の周囲に結界を張り、それを小さくすることで押し潰す、というものまで、様々な手法がある。
もう一つは、道具に結界を張って、その道具の強度だったり、耐久性を高めることができる。
例えば、木の棒に結界を張ると、簡単にはその棒を折ることができなくなってしまう。
もちろん、永久にできるわけないので、その都度、結界を張る必要はあるが。
オレは、前者の攻性結界の方は、攻撃魔法があるのでさほど必要ではないが、それでも相手の動きを阻害したり、隙をついて攻撃したりと、様々な手法が考えられる。
また、後者の場合、たいへんありがたい仕様である。
武具に使えば、それだけで頑丈になるのだから。
恐らく、精神力の消耗が激しいなどのデメリットがあると思われるが、オレにとっては、そんなものデメリットでもない。
いくらでもどうぞ、と言いたいくらいです。
[【結界術】のレベルが上がりました!]
武具や服に【結界術】を使っていたら、レベルが上がった。
早いな、と思ったけど、結構な量があったし、こんなものなのかな?
それに、展開した結界に、ジュリアには武器で、ディーネには魔法で攻撃してもらって、どれだけ保てるか、実験していたので、その影響もあるのだろう。
まぁ、レベルが低いせいか、あるいは、精霊の攻撃だからなのか、そんなに結界は長持ちはしなかった。
今後に期待しよう。
では、森の中に行くか!
[戦闘終了! 【結界術】のレベルが上がりました!]
意外な事実を発見した。
レベルを上げようと思い、結界を展開したまま、歩いていたのだが、全く魔物が寄ってこないのだ。
特に、虫系の魔物はウンザリするくらいなのだが、それがない。
もちろん、目の前に近寄ればやって来るのだが。
恐らくだけど、結界によって、音や匂い、体温などが、防がれているのではないか、と思われる。確証はないけど。
まぁ、結果として、奇襲の確率が上がっているのは、思わぬ副産物だった。
次からも、どんどん利用しよう。
ん?
簡易マップに反応が。
急に出てきたけど……もしかして、また下級悪魔か?
近くに行ってみるか?
それとも、怪しいものには近寄らない、方が良いかな?
どうしよう?
ふむ?
ヴィヴィが偵察に行ってくれる、と?
見付からないかな?
あー、確かに飛べるし、その脚なら、枝の上も苦にしないか。
よし!
お願いしようか。
ただし、無茶はしないこと。
何かあったら、すぐに戻ってくるように。
良いね?
……っと、そうだ! 結界をヴィヴィに張っておこう。
限界まで強度を強めて……これでよし!
では、いってらっしゃい! 気を付けてね!
名前 :ラムダ
レベル:10
SP :580(-200)
スキル
不死 状態異常無効 超回復 杖の才能 魔法の才能
高速思考 夜目 魔闘撃 魔力制御 魔法並列起動
空間把握 空間機動 空歩
杖LV.8 剣LV.7 体術LV.8 盾LV.8
投擲LV.6 必中LV.7 回避LV.8 ダッシュLV.7
耐久走LV.6 解体LV.5 危険察知LV.7
錬金術LV.5 結界術LV.3(+2)(New)
召喚魔法LV.9 空間魔法LV.7
火魔法LV.7 水魔法LV.7 風魔法LV.7
地魔法LV.7 氷魔法LV.7 雷魔法LV.7
光魔法LV.7 闇魔法LV.7 無魔法LV.7




