58話
思えば、デュラハンというのは不思議な存在だ。
地球では、妖精だったり死神だったり、よくあるRPGだとアンデッドだったりだが、この世界では精霊なわけだ。
まぁ、その役割とかは気にはなるけど、今は良いや。
契約したオレを優先するらしいけど、いつまでかな?
解放する気は、今のところない。
[戦闘終了! 【盾】のレベルが上がりました!]
[戦闘終了! 【回避】のレベルが上がりました!]
さて、そのデュラハンのジュリアなのだが。
オレとの模擬戦をお願いした。
盾の使い方を教えてもらおうと思ったのだ。
ちなみに、移動は夜にすることにした。
どうせ、眠ることはないし。
明るい内は、訓練と魔物討伐をしようと考えたのです。
他の人が近付いたら、逃げよう。
そんなわけで、訓練開始だ。
ジュリアの盾はカイトシールドと呼ばれるもので、オレのはバックラーという小型の盾なので使い方は異なるが、別に構わない。
実戦形式でガンガンやることに。
ついでに【回避】も上がった。
ジュリアは身長がオレよりも少し高く、羨ま悔し──ゴフンゴフン、全身鎧もあって、かなり大きく見える。
それが、上段から木剣を降り下ろしてくるのだから、結構怖い。
身体が勝手に避けちゃうよ。
レベルが上がったし、少し休憩。
ディーネに水をもらい、二人で飲む。
ジュリアは自分の生首を小脇に抱え、コップの水を飲ませている。
端から見たら、怖い絵面です。
そういえば、飲み込んだものはどうなっているの?
……あ、そう。ちゃんとお腹に。
分解されて魔力になるんだ……へぇ。
考えてみると、ジュリアはかなりおかしい。
背中まである長い金髪を三つ編みにしているけど、兜を被るとその髪が見えなくなるのだ。
さらに付け加えるなら、ジュリアはかなりスタイルが良く、起伏に富んだ女性らしい身体付きをしている。
そのわりに、引き締まったしっかりと筋肉の付いている、男性だけでなく、女性からも垂涎の身体なのだ。
なのだが、鎧を纏うと何故か、無骨な雰囲気になってしまうのだ。
初めて見たときだって、女性とは思わなかったし。
女性らしい曲線は、どこにいった?
もう、こう考えることにした。
鎧兜を纏ったジュリアは、デュラハンとしてのジュリアなのだ、と。
普段着のジュリアは、首と胴の分離したただのジュリアなのだ、と。
……なんかいろいろおかしいが、それで良いのだ。
魔物がいたので、倒す。
コボルトだった。
ゴブリンよりは足が速く、少し手強い。
まぁ、【雷魔法】で一蹴できるのだが。
さっさと『アイテム』に死体を収納する。
そろそろ暗くなってきたし、夕食の準備をするか。
倒した魔物を解体して、と。
[【解体】のレベルが上がりました!]
おっと。
重畳、重畳。
この調子でいきましょう。
昼食の残ったカレーを食べ終わって、ふと思い出した。
森で巨大なカマキリを倒したが、その時に手に入れた鎌があったんだ。
これでデスサイズを作ろうと思ったのだが、すっかり忘れてた!
よしよし。
デュラハンにデスサイズ。鬼に金棒と同義です。
早速、作ろう!
……………………
………………
…………
……
できました!
柄はオレの杖と同じようにして、スライムゼリーでコーティングした。意外に滑りにくいんだ、コレ。
刃は一m、柄が二mくらいあり、これを持ったジュリアはかなり凶悪な見た目だよ。
素振りをしてもらったら、良さそうだったので、もう一つ作った。
予備で渡しておく。
練習用に、木製の大鎌も作って渡す。これも壊れても良いように、予備を作って、と。
……っていうか、どこぞから出したりしまったりしているけど、何それ?
前も、槍とか盾とかそうしてたよね?
ふむ。『アイテムボックス』?
魔法なんだ。【空間魔法】?
ではない。【無魔法】だと?
へぇ。分類上、【無魔法】だけど、実際はわからないんだ。
ただ、便利だし、比較的簡単な魔法で、魔法使いなら誰でも使えるので、難度の高い【空間魔法】ではなく、【無魔法】としている、と。
そういえば、オレも人前で『アイテム』を使っていたけど、何も言われなかったのは、これがあったからかな?
ということは、逆に【空間魔法】を人前で使うと、面倒なことになるのか?
気を付けよう。
ちなみに、『アイテムボックス』の容量は、使用者の魔力次第で、オレのみたいに大量に入らないそうだ。
時間経過もするみたいだし、ちょっと不便だな。
さて、日も完全に落ちたし、移動を始めますか!
スキル
不死 状態異常無効 超回復 魔力制御 杖の才能 魔法の才能
高速思考 夜目
杖LV.4 剣LV.3 盾LV.2(+1) 投擲LV.3
必中LV.4 回避LV.2(+1) ダッシュLV.2 耐久走LV.2
解体LV.4(+1) 危険察知LV.3
錬金術LV.3 召喚魔法LV.4 空間魔法LV.2
火魔法LV.3 水魔法LV.3 風魔法LV.3 地魔法LV.4
氷魔法LV.4 雷魔法LV.2 光魔法LV.4 無魔法LV.3




