195話
休憩を終えたので、続きをしよう。
この辺りの魔物はちょっと強いから、あまり群れているのは狙わずに、小数でいるのと戦おう。
でないと、戦闘が長引いて帰れなくなりそうだ。
とか考えている合間に、魔物を発見。
二足歩行の……あれはオークかな?
この辺にもいるんだな。
3匹だし、倒すか。
……いや、待て。
なんか……オレの知っているオークとちょっと違うぞ。
顔付きがどこか……ブタじゃなくて、あれはイノシシだ!
ブタ顔に比べると、かなり精悍な顔をしてやがる。
オークのくせにイケメンだ!
どうやら、ただのオークではなさそうだな。
油断しないで、奇襲を仕掛けよう。
皆の衆。
カウントを開始する。
……3、2、1、GO!
魔法で先制して、オーク(?)が混乱している隙に近付けて杖で攻撃して、倒す。
他の2匹も、精霊たちがあっさり倒した。
うむ。
想定していたよりは弱かったけど、それは奇襲が上手くいったからだろう。
何事もなくて、良かったです。
オーク(?)の顔をよく見ると、やっぱり精悍な顔をしていて、ブタというよりもイノシシに近い。
〈記録〉を確認すると、ハイオークというそうだ。
んー?
『ハイ』というからには、上位種みたいだな。
正面から戦えば恐らく強かったのだと思うが、奇襲すればさほど苦労しない。
もう少し数が多くても、なんとか出来るかな?
あ、そうだ。
次に機会があれば、1匹だけ残してその能力を確認したいな。
もしダンジョンで遭遇した場合、奇襲が出来ない状況かもしれない。
そのとき、ハイオークの戦闘力を知っているのといないのとでは、大きな違いになるだろう。
今なら比較的安全に戦えるから、確認出来るならしておきたい。
あっ。
あっちにいるな。
行ってみよう。
むむむ。
1匹だけいるけど……少し離れた場所に、さらに10匹ほどいる。
アイツが何故孤立しているのかわからないけど、仕掛けたら離れている連中も引き付けかねないなぁ。
どうする?
周囲の状況をぐるりと確認すると……他の魔物は見当たらない。
なら、あの孤立しているヤツを少し引っ張ろう。
そして、念のために集団の連中に気付かれても良いように、こっそり魔法で落とし穴を作っておく。
近寄ってきたら、数匹は落ちるだろうから、それだけで戦いやすくなるはず。
…………。
……。
これでよし。
まずは1匹でいるヤツに仕掛けよう。
そこでハイオークの能力を確かめる。
離れた場所でいる集団に気付かれたら、即座に戦闘を終わらせて、体勢を整えて迎撃の準備に入る。
落とし穴に落ちる数が少なかったら、転移して逃げよう。
無理することはないからね。
ではでは、戦闘開始ですよ!
うーむ……。
集団でやって来た連中の半数が落とし穴に落ちたのは良かったけど、そのあとがキツかった。
5匹だとオレたちと同数になる。
苦戦はしなかったけど、圧倒も出来なかった。
1匹倒すと、落とし穴から1匹復帰してくるので、なかなか攻勢に出られなかったのだ。
最終的には、魔法でごり押しとなったのは反省だなぁ。
連携面ではそこまで悪くなかったと思うのだけど、積極性に欠けてたのは良くなかった。
でもあまり前に出ると、防御面から押された可能性がある。
アヤノさんがいたら、攻撃的な布陣になるんだけどね。
まぁ、いない人のことは言っても仕方ない。
攻撃を重視するか、防御を重視するか。
難しい問題です。
答えなんかないわけだし。
オレのスキル構成が、万能と言うか器用貧乏なところがあるのが、ちょっとアレなんだよね。
どの役目でもこなせるから、立ち回りが難しくなる。
どれか一つに役割を絞れば問題はなかったのだが、オレの経験不足が露呈した形になったわけだ。
ハイオークだったからなんとか倒せたけど、もっと強い魔物だったら危険だったかもしれない。
まだまだ、精進が必要だなぁ……。
午前5時になったので、家に帰った。
あれから数戦していたけど、小数の魔物を相手したので、それほど苦戦しなかった。
暗くて障害の多い森の中での、自分たちより数が多い魔物の対処法をもう少し練っておこう。
これは宿題だな。
クライネ師匠とアヤノさんと合流して、朝稽古を始める。
今日は学院での座学の授業はないので勉強はせずに、ギリギリまで身体を動かそう──もちろん、バテるまではやらないけど。
そして、ゆっくりとお風呂に入ってリラックスしたら、朝食をしっかりと食べて、出発です。
学院に行かずに、冒険者ギルドに直接向かうので、こそこそしていれば王子様たちに見付からずに、1日過ごせる。
そうしたら明日は学院が休みなので、週明けまで会わないで良いので気が楽だ。
小市民であるオレとしては、身分のある偉い方々と過ごすというのは、かなりのストレスなのです。
それはアヤノさんとも意見が一致しているので、出来るだけ王子様たちと出会うのは避けることにする。
健康のためだから、仕方ない。
そう、仕方ないのです。
なのに──、
「何をブツブツ言っているんだ?」
「そうですわ。わたくしと殿下が一緒なのです。
危険なことなどないのだから、安心なさい。
ま、庶民であるあなた方は、魔物ごときに不安に思うのも仕方ありませんけども!
おーっほっほっ!」
どうしてこの二人がいるんだよ!?
ばっちり【隠蔽】と【忍び足】を発動させてギルドに行ったのに。
アヤノさんの表情も引き攣ってしまっている。
どうしてくれる。
って言うか……。
「すまん。こちらも仕事でな」
軍曹先生までいるし……。
つか、見付かったのはこの人のせいだ。
ギルド内でこそこそしていたオレたちを捕捉して、王子様たちの元に連れて行ったのです。
どういうことなんだよ、一体……?
ガックリと肩を落としたオレを、ポンポンと慰めてくれるディーネだけがニコニコしていたのだった。
スキル
不死 状態異常無効 超回復
杖の才能 魔法の才能 高速思考
夜目 魔闘撃 魔法剣
魔力制御 魔力操作 魔法並列起動
バランス 身軽 空間把握 空間機動
空歩 気配遮断 魔力遮断
杖術LV.14 剣術LV.13 体術LV.13 盾術LV.13
投擲LV.12 必中LV.14 回避LV.14
ジャンプLV.12 ダッシュLV.12 耐久走LV.12
身体強化LV.10(+1) 精神強化LV.10 防御力強化LV.10(+1)
解体LV.11 危険察知LV.13
隠蔽LV.8(+2) 忍び足LV.8(+2)
錬金術LV.11 結界術LV.13
召喚魔法LV.14 時空魔法LV.13
火魔法LV.12 水魔法LV.12 風魔法LV.12
地魔法LV.12 氷魔法LV.12 雷魔法LV.13(+1)
光魔法LV.13(+1) 闇魔法LV.12 無魔法LV.14




