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146話

 ミノタウロスが一歩踏み出した。

 ズシンと地面が揺れる。

 そして目を見開き、口を大きく開けようとした。


 何をするつもりかわからないけど、させないぞ!


「ガァァァァアア……アアアアッ!?」


 ミノタウロスの咆哮が部屋の中を響かせ──かけたところで、オレは『ライト』の光量を増幅し、閃光を浴びせた。

 まだ、明るい場所に目が慣れていなかったのと、不意を衝かれたことで、ミノタウロスは軽くパニックになったようだ。


 こちらの陣営に影響はない。

 ディーネたち精霊はオレのやることがわかっていたようで、素早く目を閉じ手で覆っていた。

 アヤノさんは、オレが庇った。たまたま、後ろにいたからね。


 まだまだ、嫌がらせは続きます。

 【氷魔法】で、氷の杭をミノタウロスの足裏から貫通させる。

 が、すぐに砕かれた。

 素足のくせに頑丈だな!


 ならば。

 砕かれた氷を元に、ディーネの水の魔法と合わせて、ミノタウロスの足元を凍らせる。

 ガッチガチにしたから、そう簡単に砕けんぞ!


 ジュリアは攻めあぐねているようだけど、まぁ仕方ない。

 あんな巨体と正面から殴り合わなくても良い。

 とりあえず、待機で。


 ヴィヴィは、上空から攻撃を仕掛けているけど、あの筋肉が相手では、あまり有効ではないな。表皮を削ぎ落とすくらいだ。

 まぁ、牽制になっているみたいだから、そのままで。


 さて。

 ミノタウロスが動けなくなっている隙に、オレは『ストーンバレット』の準備だ。

 最大威力でぶっ放せば、あの筋肉だって貫けるはず。

 目も見えていないんだから、防御も出来ないだろう。


 石弾を作り出す。ボーリングの球くらいだ。

 それを弾丸状に形成する。

 さらに、高速で回転させる。

 まだまだ。ギュンギュン音がするまで。


「……!?」


 ディーネの焦りの感情?

 何だ?


 ミノタウロスの方を見ると、斧を構えて──もしかして、投げるつもりか!?

 マズイ!


 オレは準備中の『ストーンバレット』を見る。まだ、もう少し時間がかかるが……。

 えぇい! 仕方ない!

 行け!


 オレが『ストーンバレット』を放つのと同時に、ミノタウロスが斧を投擲した。


 ヤ、バ、イ!

 そう思うと、目に映るもの全てが、スローモーションで動いて見え出した。

 これは……【高速思考】のせいか!?

 前にもあったな、確か。


 ドンッ!


 先に命中したのは『ストーンバレット』だったが、威力が足りない。

 ミノタウロスの下腹部──もっと言うと、金的にジャストミートしたが、貫通出来なかった。

 激痛のためか、口からヨダレをダラダラ垂らして、股間を抑えながら呻いている。

 腰ミノしか着けてないからだよ! 


 そのミノタウロスが投げた斧が一直線にオレ──ではなく、オレの後方にいるアヤノさんに向かっている。

 

 アヤノさんは、オレを非難の表情で見ていた。

 それは、あれですか?

 ミノタウロスに対する仕打ちに、ですよね。

 たまたまなんですよ、たまたま。

 偶然というだけで、狙ったわけではないのです。


 いや、そんなことより、飛んでくる斧、どうしよう?

 避けられるかな?

 ちょっと、難しいか。

 ならば……。


 オレはアヤノさんを突き飛ばし、飛んでくる斧の前に立つ。

 『ボクは死にましぇん!』とか言ったら、どうかな?

 でも、かなり昔のドラマだし、アヤノさんが知らない可能性もある。

 その場合、かなり恥ずかしいことになるよね。

 こんな瞬間に、ボケるべきではないか。


 スローモーションで動いて見えるけど、本当はかなり高速で、相当な破壊力なんだろうな……。

 死にはしないんだろうけど、痛いだろうな。

 なるべく、抑えるつもりだけど……はたして、どうなるかね?


 剣よりは、杖の方が自信がある。

 なので、〈アイテム〉(ストレージ)から透理石の杖を取り出し、小盾と交差するように構える。

 真正面だと、重量差から確実に当たり負けするので、斜めに受け流すように……。

 あぁ、後は【結界術】を全力で展開する。


 よし! では、かかってこい!


 ズドン!


 ぐぅお!?

 何だ、この衝撃は!?

 大型バイクにぶつけられたみたいだぞ!?

 あ、これ、あかんやつだ……。

 身体のコントロールが利かないぞ。


 あれ?

 なんで天井が見える?


 えーと?

 地面がやたら近いな?


 おやおや?

 壁がどんどん迫ってくるぞ?


 ははははは?

 身体がグルングルン回転している?


 ドバンッ!


 身体中に物凄い衝撃が走る。ついでに激痛も。


「キィャァァァァアアアアッ!」


「グガァァァァアアアァッ!?」


 離れたところで、絶叫が聞こえた。

 あ、レベルが上がったのがわかる。

 どうやら、ミノタウロスを倒したようだ。

 身体はしばらく動きそうにないし、もう魔物もいないようだから、少し意識を手放したい。

 それくらい、良いよね?


 それでは、少しの間ですが、お休みなさい……。


名前 :ラムダ

レベル:13(+1)

SP :630(+210)


生命力:3185(50+2850+285)

精神力:6272(0+5702+570)

筋力 :383 (74+281+28)

耐久 :381 (72+281+28)

敏捷 :384 (75+281+28)

器用 :390 (81+281+28)

魔力 :3448(0+3135+313)

幸運 :20



スキル

不死 状態異常無効 超回復 

杖の才能 魔法の才能 高速思考 

夜目 魔闘撃 魔力制御 魔力操作

魔法並列起動 バランス 身軽 

空間把握 空間機動 空歩  

杖LV.12(+1) 剣LV.9 体術LV.10 盾LV.10(+1) 

投擲LV.9 必中LV.11 回避LV.11 ジャンプLV.9 

ダッシュLV.10 耐久走LV.9 解体LV.9 

危険察知LV.10 錬金術LV.10 結界術LV.11(+1)

召喚魔法LV.12(+1) 時空魔法LV.7 

火魔法LV.9 水魔法LV.9 風魔法LV.10 

地魔法LV.10(+1) 氷魔法LV.10(+1) 雷魔法LV.10

光魔法LV.10 闇魔法LV.10 無魔法LV.11

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