121話
服を買い終えて、古着屋を出た。
アヤノさんの服装も一新され、淡い色合いのワンピースになっている。
もちろん、他にも多数購入しました。
着せ替え人形にされ、アヤノさんはちょっとグッタリしています。
他にも、エリーゼに頼まれていた生地と裁縫用具も買った。
適当に作ってもらおう。
もし可能なら、女性用の下着とかできないかな?
古着だと、サイズとか、大変ですからね。
身体に合うものを、身に付けて欲しい。
まぁ、そこら辺は、女性同士で話してください。
さて。
これから、どうしよう?
最初は、アヤノさんと話し合いをどこかの宿屋でしようかと思っていたが、考えてみれば、奴隷を連れて数時間部屋に籠るだなんて、ちょっとマズイ。
何をしているか、詮索されないが、想像はされる。
オレにだって、外聞というものはあるのだ!
しかも、『ご休憩』するのに連れているのは、女子高生だ。
オレの罪悪感ゲージが、ものすごい勢いで振り切れそうだ。
こんなことが、同郷の日本人に知られようものなら、マジで社会的に抹殺される。
ここは、日本じゃないとか関係ないのだ。
森に引きこもる自信があるね! 多分、もう出てこないよ!
宿屋は却下だ。
うん。
町の外に行こう。
人がいなければ良いのだから、外で良いじゃないか。
そうだ、そうしよう。
「……美味しい」
只今、屋台で買い食い中です。
歩いていときに、アヤノさんが気にしていたので、食べることにした。
やっぱり、日本人だけに、魚介類には目がないよね!
網で焼いたホタテや、アワビ、それと初めて見たイカとタコを買う。
イカ、タコはないと思っていたが、良かった、あった。
できれば、生で欲しい。
探したいが、今はやることがある。
明日以降にしよう。
買ったものに、魚醤を垂らす。
アワビには、バターも追加。
良い匂いです。
そして、ウマー。
魚醤なのが少し気になるが、醤油がないから仕方ない。
でも、食べていると気にならなくなる。
それだけ、魚介類が美味いのだ。
それだけで充分なのです!
「……本当に、美味しい」
アヤノさんが泣きそうです。
でも、我慢して。
美味いものは、笑って食べるべきだよ。
うん、まぁ、バター醤油は無敵だからね、魚醤だけど。
泣くのもわかる。
……いや、違うんだけど、そういうことにしておこうよ。
オレだって、久し振りに食べたときは、泣きそうになったし。
だから、お互い、武士の情けってことにしましょう。
ぐす。
買い食いしたものの半分近くをヴィヴィに食べられたが、充分満足したオレたちは、冒険者ギルドに行って、アヤノさんの登録をした。
身分証明書がないと、町に出入りできないのだ。
今は、オレの奴隷ということで大丈夫なのだが、いずれ解放するつもりなので、先に登録をしておいた方が良い。
こうしておけば、万が一トラブルに巻き込まれても、冒険者の立場として立ち回れるからだ。
絶対ではないが、保険としておけば、余裕がもてる。損はないはずだ。
無事に冒険者登録が済んだので、ついでに武具を見ておこう。
戦闘をするかどうかはわからないけど、備えておけば安全だ。
ということで、併設されている武具屋に入る。
アヤノさんのスキル構成から、あまり重い防具はダメだろうから、革製品を見てみた。
すると、重大な問題が一つ。
既製品の革鎧なのだが、女性用のものが少なく、あるものを身に付けてもらったのだが、サイズが合わないのだ。
特に、ある一点──お胸様がキツイようだ。
肩とか腰回りは問題ないのに、胸の部分がパツンパツンです。
無駄に男の目を引くので、却下させていただきます。
仕方ないので、クロースアーマーにした。
丈夫な布製の鎧だ。少し大きめのサイズのものを、肩と腰の部分を調節した。布製なので、比較的簡単に調節できるようだ。
見た目に問題はない。動きやすいくらいなので、ちょうど良かったかな?
防御力に不安だらけだが、オレの【結界術】でフォローできるだろう。
次に武器を買おうと思ったが、アヤノさんは刀を使いたいらしい。
でも、売ってない。
とりあえず、片刃の長剣と短剣を買ったが、アヤノさんにしてみると、これじゃないようだ。
そういえば、前に斬馬刀を拾ったっけ? アヤノさんに【太刀】のスキルがあったはずだから、使えないだろうか。
渡してみる。
「わぁ、大きいですね!」
両刃だし、どちらかといえば、大剣じゃないかと思うのだが……。
ブンブン振っているのを見ると、問題なく使えているようだ。
まぁ、斬馬『刀』だし、カテゴリは【太刀】なのか?
ふむ。
当面はこれで良いか。
刀に関しては考えはあるが、試してみないと、なんとも言えない。
とりあえず、保留で。
よし。行こうか。
ところで、女の子が「大きい」と言うのを聞くと、なんか興奮しない?
変態な意見で、ごめんなさい。
でも、男ならわかるはずだよね。
これって真理だと思うのです。
思うだけで、声には出さないけどさ……。




