撮影までの待ち合わせ 2
「和希ちゃーんっ!」
「よお。」
「瑛瑠ちゃん、須藤くん、おはよう。」
「おはようっ!」
「ああ。」
「あれ?」
和希はまだ二人しかいない事に首を傾げる。
「先生は?」
「ああ、ちぃ兄は後で来るよ。」
「そうなんだ。」
「行く時にお姉ちゃんとあっちゃったから。」
「あっ…あ~~~~。」
瑛瑠の言いたい意味が分かってしまった和希は納得と、憐憫、同情等の感情が浮かんでいた。
「ちぃ兄はほんま、運がないんよね。」
「あはは…。」
「おい、瑛瑠、神崎。」
一人不機嫌な…、否、二人不機嫌な顔をしているが、冬牙の方はあれがデフォルトなので、一人不機嫌な顔をしている空也に二人が振り返る。
「どうしたんや、くぅ。」
「どうしたの須藤くん。」
「そっちは誰だ?」
空也が指差した先にいたのは当然の事に冬牙がいた。
「そちらはーー。」
「あとで教えたるから今は黙っとき。」
「おい、瑛瑠。」
「だって、今説明してもどうせ、後から来る人たちもおるんやし、そん時でええやろ?」
「……。」
空也は悔しそうに顔を顰めるが、瑛瑠はふん、と鼻を鳴らす。
「ああ、くぅ、暇やったらそこのコンビニで飲みもん買うてきてくれへん?」
「何で行かないといけないんだよ。」
「ええやん、暇やろ?」
「……。」
ニコニコとしている瑛瑠と不機嫌そうな空也だったが、すぐに空也の方が折れる。
「分かった、買ってくるから大人しく待っていろよ。」
「承知っ!」
びしりと軍人のように敬礼する瑛瑠に空也は呆れる。
「神崎は?」
「えっ?」
「飲みもんだ、何がいい?」
「えっと、アイスカフェオレ。」
「了解。」
「えーと、うちは。」
「ロイヤルミルクティーだろ?」
「おっ、流石くぅ。」
瑛瑠が自分の飲み物を言おうとすればすかさず、空也が当てに来る。
「で、そっちのお兄さんは?」
「自分で買いに行く。」
すたすたと一人コンビニ向かう冬牙に空也は驚きながらも、すぐに彼の後についていく。
和希は後で空也が戻ってきたら謝らないといけないと、頭を抱えたのだった。




