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図書室
無事、図書室にたどり着いた和希は適当に歩き回る。
今人気の本。
歴史書。
参考書。
文庫。
和希は一冊の絵本を手に取る。
「懐かしいな。」
昔、冬牙に読んであげた絵本だった。
子供扱いするな、と怒る彼に、何度も、何度も彼が寝るまで読んであげた。
なのに、今ではあんなに捻くれて……。
「………いや。」
和希は手を止めて頭を振る。
冬牙は幼いころから捻くれていた。
ただ、一輝がいなくなってしまった事で、それをこじらせてしまったので、そもそもは変わりないはずだった。
和希は溜息を零し、遠い目をする。
「自分がいたら、視野が狭くなるかもしれないと思ったけど、それ以上に、こじらせてしまった……か。」
子育ては難しい。
和希はそう考えながら本を仕舞う。
そして、彼女は何事もなかったかのように、図書室を歩き回る。
予鈴がなる五分前、和希は料理の本と何故かこの図書室にあったインテリアの本を借りたのだった。
この時、平穏な彼女の日常の裏に壮絶な戦いがあった事を彼女は知らない……。




