忘れていました
色々なドタバタで和希はすっかり色々と濃いメンバーの友達たちの存在をすっかりと忘れていた。
「和希ちゃんっ!」
「大丈夫やのっ!」
「怪我はないっ!」
「あっ……。」
和希は必死な形相をする三人にすっかりと彼女たちに連絡を入れるのを忘れていた事に今気づく。
和希は顔を引きつらせた。
「無事そうやね。」
「良かった。」
「何で、今日はいつもの時間じゃなかったの?」
「えっと……。」
言いよどむ和希に偶然にもチャイムが鳴る。
「あっ、HRが始まる。」
「……和希ちゃん、逃げるんやないで?」
「お昼休みにちゃんと聞くからね。」
立ち去る瑛瑠と桂子に和希はお昼までにしっかりと話を纏めないとなと、プレッシャーを覚えるのだった。
そして、無言で和希を見つめる紅葉に乾いた笑みを浮かべた。
こういう時に限って時間が早く過ぎるもので、昼休みがあっという間にやってきてしまったのだ。
「か~ず~きちゃん。」
「理由聞かせてくれるよね?」
「抵抗、無駄。」
右には紅葉、左に瑛瑠、後ろには桂子によって退路を断たれた和希は静かに項垂れる。
因みに和希は端から逃げる気がないのだが、それでも、ここまでしなくてもとわずかに対抗心を抱くのは仕方のない事だろう。
「屋上でいいかな?」
「せやな、今日は天気ええし。」
「ん。」
勝手に話が進んでいき、置いてきぼりを食らう和希だったが、体だけはしっかりと彼女らによってズルズルと運ばれるのだった。




