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第一段③ アヤネとカガセオ

アヤネは食事の片付けなどが一通り終わり、エプロンを外しているところだった。

外からはナミカの楽しそうな笑い声が聞こえてくる。どうやら庭で、カガセオと遊んでいるようだった。


アヤネは赤子の様子を確認するため、寝室へ向かった。

薄暗い部屋の中で、ナギトがぐっすりと眠っているのを確かめると、ほっとしたように息をつく。


「今日は、天気が良いようですね」


そう言いながら、アヤネは庭の二人のもとへ歩み寄った。


「はい、奥様。ナギトちゃんがよく眠っていましたので、

起こしてしまうのはよくないと思い、今日は天気も良さそうですし、

ナミカちゃんを外で遊ばせることにしました」


ナミカは庭で蝶々を追いかけ、楽しそうに走り回っている。


「ふふ……お気遣いありがとうございます」


アヤネは穏やかに微笑み、続けて言った。


「本当に今日は良い天気ですね。

たまには、みんなで公園で昼食をとるのはいかがでしょうか?

ナミカが使っていた乳母車や、未開封の粉ミルクもまだ取ってありますし」


と、カガセオに尋ねた。


「それは良いですね! ぜひ行きましょう」


カガセオは、嬉しそうに答える。


「では、準備をしますので、

もうしばらくナミカのことをお願いしてもよろしいですか?」


「承知しました、奥様」


アヤネは微笑み、どこか弾んだ表情を浮かべながら、家の中へ戻っていった。



お昼頃になると、ナギトを乳母車に乗せ、四人で外へ出かけた。

カガセオが乳母車を押し、アヤネとナミカは手をつないで歩いている。

外から見れば、若々しい親子が連れ立って出かけているかのような光景だった。


やがて近くの公園に到着した。

一面に芝生が広がり、木々が青々と茂っている。

ほどよい日陰になる木の下を見つけ、そこに風呂敷を敷いた。


アヤネはナギトを抱きながら、哺乳瓶でミルクを飲ませていた。

その様子を、ナミカは物珍しそうにじっと眺めている。

ミルクを飲み終えると、風呂敷の上にタオルを敷き、その上にナギトをそっと寝かせた。


「さあ、私たちも昼食にしましょうか」


そう言って、アヤネはおにぎりを取り出し、皆に配った。


ナミカはおにぎりを頬張りながらも、何度もナギトの方へ視線を送っている。

どうやら、ナギトのことが気になって仕方がないようだった。


アヤネとカガセオは、にこやかに会話を交わしながら食事をしている。

昔の出来事を思い出して語り合っているようだ。


三人は昼食を終えると、散歩がてら少し遠回りをしながら、屋敷へと戻っていった。

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