↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
群青のハイネス(仮)  作者: 三屋本 三屋
第0章 月に住むあるサラリーマンの話
7/18

06

◇◇◇



(疲れたー、でもなんとかこの時間に仕事終わって良かった。おかげで家電街に来れたな。)



夜10時というのに、家電街は疑似ネオンの光や空に浮かぶ広告で明るい。

道路には車が列を成し、歩道にも人が多い。


公太は、同じニュースが映る画面がいくつも並んだショーウィンドーの前を通った。


画面はニュースを読み上げていた太縁メガネの男性アナウンサーから、目元を隠す黒蝶の仮面を着けた女性へと切り替わる。


豊満なホディに黒いタイトなドレスを合わせ、微笑みと共に手を振る姿はとても妖艶であった。



『この度、エンターテイメントの申し子と名高いMs.ロッサが衛星レクシーの総帥を退任することが決まりました。次の総帥は今後発表があるとのことですが…

Ms.ロッサが退くとは驚きです。

今後の彼女の動向にも注目していきましょう。

次は明日の天気です。明後日予定している配水管の交換の為、明日の夜は23時から雨です。

年間天気報とは異なっていますのでご注意下さい。』



(雨かー、早く帰りたいが帰れるかな〜帰れないだろうな〜)



意識せず出た深い溜め息が肩を落とした。



「そこの肩を落としたお兄さん。ちょっとちょっと。」



呼ぶ声を追って横の路地を見ると、『手相見ます』と書かれた紙が貼られた机の上にいくつもの細い木の棒が刺さった筒が乗り、その向こうに黒い服を着た60代くらいの女性が座っていた。


(占い師…

でも、この服は…シスター?



「お兄さん、ちょっと…」



(占いの呼び込みか?)



「これ見てくれる?」



(ん?)



「この人見たことない?ここらへんで目撃されたみたいなんだけど知らない?」



(まさかの人探し…)



見せられた写真には、額の端に傷のある一人の少年が写っていた。



(歳は17くらいか?)



「いや、ちょっと分かんないですね。」



「じゃあ、こっちはどう?」



今度は首に蛇のタトゥーがある厳つい顔の男の写真を見せられた。



「すみません、見たことないです。」



「そう…」



シスターは見るからに肩を落とし落ち込んでいる。



「私この辺りで商売してるから、もし見かけたら教えてくれるかしら?」



「はい、見かけたら言いにきますね。」



「ありがとう。お礼と言ったらなんだけど、占ってあげるわ。」



「えっ、別に、」



断ろうとしたが、「まあ座って座って」とイスに誘導されてしまう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。