5/18
04
(貴族と仕事で取引する機会もあるが、殆どは準男爵。
稀に男爵はあるが、その上の子爵となるとレア中のレア。
更に上なんて、生きている間に話す機会もないだろう。
俺には一生縁のない人達だ。)
◇◇◇
コンビニは会社の裏口を出て、車がぎりぎりすれ違える狭い道路を渡った所にあった。
(ん?あれは…)
道路を渡ろうとした所で大橋さんを見つけ、思わず一歩下がった。
(大橋さん、何やってんだ?)
大橋さんは一台の黒光りする見るからに高級な車の前で、2人の男と話している。
男達は終始腰が低く、あの貼り付けたような笑顔に見覚えがあった。
(あの2人、確か…金井貿易の。)
一瞬、頭に煙草が過る。
(そう言うば、金井貿易、地球に支店があったなー)
男達に促さた大橋さんが車の後部座席へ座るとドアが閉められた。
それは、明らかに何かあるとしか思えない光景だった。
(よし、今のは見なかったことにしよう。俺は何も見ていない。)
公太は車が立ち去るのを待ち、コンビニへと入って行った。




