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宿前にて2
「あれ?私、今、無職?」
そういわれると、今の伊豆木は職業無いんだよな。
戦う力が無いのか・・・。
そう思っていると黒猫の声が聞こえてきた。
『言い忘れてたっスけど、侍になって貰ったっス。』
「サムライか・・・。刀探さなきゃ。」
この声は伊豆木にも聞こえていた様だ。
女将さん、大葉子師匠に取り次いで貰えますか?
「まぁ、そうなりますよね。ちょっと待って下さい。・・・。今から来てくれるみたいなので、そのままでお待ち下さい。」
数分すると大葉子師匠ともう1人大柄な女性が部屋にやって来た。
「お?俺が『すきる』で造ったナマクラを買ってくれた童じゃないか!?」
前に山で出会った刀鍛冶だった。
「伊豆木!?無事だったんだ!」
「忍もよく無事だったね。」
雀が呼びに行った忍もやって来た。